BUSINESS LAWYERS LIBRARY
弁護士ドットコム

月額6300円で約400冊の法律書籍を自由に閲覧・検索、弁護士ドットコムが新サービスでリーガルリサーチを効率化

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弁護士ドットコム」や「クラウドサイン」など、リーガル領域で複数のプロダクトを展開してきた弁護士ドットコム。その同社が弁護士や企業法務担当者などが日々行なっている「リーガルリサーチ」をスムーズにする新サービスを立ち上げた。

本日3月17日にスタートした「BUSINESS LAWYERS LIBRARY」は、月額6300円(税別)でサイト上に登録されている約400冊の法律書籍や雑誌を自由に閲覧・横断検索できる定額制のサービスだ。

主要な法律系出版社12社(ぎょうせい、三修社、新日本法規出版、税務経理協会、第一法規、中央経済社、日本加除出版、日本能率協会マネジメントセンター、法律文化社、有斐閣、レクシスネクシス・ジャパン、労働新聞社)とタッグを組み、メインターゲットとなる法務担当者向けに書籍をセレクト。ユーザーはネットが繋がる環境であれば“いつでも、どこからでも”これらの情報にアクセスし、リサーチ業務を進めることができる。

キーワードベースで複数の書籍を横断検索

サービストップ画面のイメージ

今のところはかなりシンプルなプロダクトだが、ユーザーにとって特に使い勝手がいいのが「キーワードベースで複数の書籍を横串で検索できる機能」だろう。たとえば取締役の利益相反について調べたいと思った場合、「取締役 利益相反取引」などと検索すればそれについて記載のある書籍がパパッと出てくる。

これまでは紙の書籍の中から人力で探すしかなかったので、そもそも自分が欲しい情報がどの書籍に記載されているのか把握するまでに時間と手間がかかっていた。通常は弁護士事務所や法務部にあるライブラリの中から該当する書籍がないかをまずチェックし、それでも足りなければ書店に足を運んで探すこともある。

そのような作業を一瞬でやれるのがBUSINESS LAWYERS LIBRARYの特徴だ。細かいニーズに応えるためにはある程度の書籍数を網羅していることが前提にはなるが、必要な情報にたどり着くまでの時間を圧倒的に短縮することで「本質的な考察や分析により多くの時間を使えるようにしたい」(弁護士ドットコム取締役の田上嘉一氏)という。

また紙の書籍を持ち運ぶ必要がなくなり、どこからでも自由にアクセスできる点も大きなメリット。これは僕自身も法学部出身なので学生時代に経験があるのだけれど、法律の専門書籍はたいてい分厚くて重たく、1冊だけでもカバンのスペースをかなりとる。要は持ち運ぶのが面倒なわけだ。

BUSINESS LAWYERS LIBRARYではそんな苦痛から解放されるとともに、自宅で作業している際や出張中など「すぐにオフィスのライブラリに行けないような時」にでも場所の制約を受けず、手軽にリサーチできる。田上氏の話では先進的な法務部ではリモートワークやフリーアドレスを取り入れている企業もあるそうで、そういった柔軟な働き方にもマッチしやすい。

法務担当者の声から生まれたプロダクト

弁護士ドットコムでは2016年3月より企業法務のポータルサイト「BUSINESS LAWYERS」を展開してきた。現在は約3.8万人が会員登録し、月間セッションも最大で100万弱を記録する規模に成長。サービス開始から4年かけて約1800のコンテンツを配信することを通じて、少々ニッチな領域ではあるものの、そのネットワークを広げてきた。

今回の新サービスは、既存ユーザーが課題に感じていることをヒアリングした結果「情報収集が大変なので、リーガルリサーチをもっとスムーズにできる仕組みが欲しい」という声が多く寄せられたことがきっかけで生まれたものだ。

「担当者は何か法的な問題や課題があって、それに対して法務部としての見解を出すためにリサーチをする。本来は分析や考察に多くの時間をかけるべきだが、見落としがあってはダメなので網羅的にリサーチをする必要があり、“どの書籍のどの箇所に、どんな論点が書かれているのか”を調べる作業に毎回時間がかかっていた」

「近年はグローバル化や新しい技術の登場などの影響で、法務部がキャッチアップしなければならない法律や専門知識が増えている。触れるべき情報量が増えスピード感も求められる時代だからこそ、その業務を少しでも簡単に、効率的に進められるツールが必要だ」(田上氏)

この事業を進めていく上ではコンテンツプロバイダーである出版社の協力が不可欠だ。田上氏によると「思っていた以上に協力的な企業が多かった」そうで、リリース時点で12社とのタッグが実現した。

目指すのは「ユーザーがリーガルリサーチをより快適に進められ、コンテンツプロバイダーもきちんと収益を得られる仕組み」を作ること。レベニューシェアモデルで出版社に収益の一部を分配する仕組みを採用しているほか、書籍ページにECサイトへの導線を設けることでサービス上からすぐに書籍を購入できるような設計にした。

「インターネット上に様々な情報が溢れる時代になったが、法律の分野においては専門性の高いコンテンツの価値はこれからも変わらない。出版社の手がける専門書籍は質が高く、届け方を変えていくことでもっと多くの人に訴求できるチャンスがあると考えている」(田上氏)

BUSINESS LAWYERS LIBRARYでは法務部門の担当者をメインターゲットとして今後もコンテンツ数を拡充させつつ、今春には弁護士が一般民事事件等(離婚や相続、交通事件、債務整理等)を手掛ける際に参照する実務書を掲載した「弁護士向けのサブスクサービス」も公開する予定だという。

近しいサービスとしては昨年12月にリリースされた「Legal Library」などもあるが、これらのサービスが普及すればアナログな要素の多かったリーガルリサーチのやり方もアップデートされていきそうだ。