スズキユウリ
The Easy Record Maker

5インチの原盤に自分で音を刻める小さなレコード製造機

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ここ数年、レコードが復活してきたが、MP3やCD、あるいは同じく復活したカセットテープと比べても、レコードは自作が難しい。ここで紹介する小さなおもちゃのレコード製造機は簡単に扱えるが、有名なレコード盤の音質は期待できない。

The Easy Record Makerを作ったスズキユウリ氏は長年、こんなものを作りたいと思っていた。デジタルメディアは簡単にコピーできるが、レコードの自作はやはり難しい。スズキ氏はDezeen誌に 「これは10代のころからのドリームマシンです。もちろんプロ用のレコードカッティングマシンはありますが、とても高い。レコードの制作は複雑な工程だから、家で作るのは不可能でした」。

しかし今は違う。昨年から今年にかけてPhonocut(フォノカット)と呼ばれるレコード製造機がKickstarterに登場して、目標額の倍以上(日本円換算で約5400万円)を集めた。しかしターンテーブルがあってHi-Fi仕様の1000ドル以上する大きなマシンは万人向きではない。Easy Record Makerは、小さくPhonocutに比べてずっとシンプルだ。子供でもレコードを自作して楽しめるだろう。レコードが普通にあった頃にはそんな遊びもあったが、でもそれは相当本格的でマニアックだった。

このデバイスは5インチのレコードをカットして再生する。原盤が10枚ついていて、33回転/分と45回転/分の両方を製造できる。使い方は、電話やマイクなどの音源を35mmヘッドフォンジャックにつなぐだけだ。そしてコンテンツを再生するとカッティングヘッドが溝を刻む。そしてヘッドを替えると、刻んだ溝を再生できる。もちろん、既存のターンテーブルでも再生可能だ。

出来上がったレコードは、「すてきなLo-Fiの音だ」とスズキ氏は言う。つまり、音質はそんなによくない。でも、音質が目的ではないのだ。同氏の期待は、このデバイスによってレコードの制作を新しい世代が身近に感じてくれることだ。そしてメディアにはその物理的な側面があることがわかり、また、流れ去るストリームではなく恒久的なオブジェクトに音楽を結びつけることの、意義を感じてほしい。

まだ価格も小売チャネルも決まってないが、年末までには米国と欧州でオンラインと一部の店舗で入手できるようになるという。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa