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米国でも布マスク推奨へ、米疾病予防管理センターが一般人に布マスク着用の要請を出す見込み

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米国時間4月2日にホワイトハウスは、症状のない非医療従事者がマスクを着用することを奨励していなかったこれまでのガイドラインを、間もなく変更する可能性が高いことを発表した。この変更はCDC(米国疾病予防管理センター)から「ガイダンス」(要請)として発行されことになると思われるが、新型コロナウイルス(COVID-19)危機の中で、連邦政府の権力を行使することを躊躇し続ける大統領はそれを義務化する予定はない。

なお医療グレードのマスクの供給は、新型コロナウイルスの被害を受けた場所、あるいは程なく被害を受けるであろう場所で供給が極めて厳しくなっている。そうした不足が続いているため、新しいガイダンスの中で使うことを要請されるのは、布製マスクおよび非医療用の顔面カバーのみが対象となることが予想されている。

4月2日のホワイトハウスの記者会見で、コロナウイルス対策本部の渉外コーディネーターであるDeborah Birx(デボラ・バークス)博士は、新しいガイダンスは「追加の」保護手段を与えるもので、置き換えるものとして意図されたものではないと強調した。「要請が出たとしたら、もし出たらの話ですが、それは追加の対策になるでしょう」とバークス博士は語った。

バークス博士は、ホワイトハウスとCDCが新しいマスク要請を出すことをためらった理由は、そのことで人々に、米国の封じ込め活動の鍵となる重要なソーシャルディスタンシング(ウイルスに感染しないために他人と距離を空けること)対策に対する気の緩みを招きかねないからだったと語る。「私たちは皆さんに決して『さあ、マスクをしたぞ、だから自分は大丈夫だし、他の人にも感染させたりしない』と思って欲しくないのです」。

バークス博士が布製マスクによる新しい予防策の背後にある考え方を説明した際に、トランプ大統領も自身の根拠のない情報の解釈を発表した。「マスクをつけたかったら、つければいい」とトランプ大統領は言った。だが残念なことに「多くの場合は、スカーフのほうがいいだろうね、なにしろもっと厚いから」という誤った情報も付け加えた。

新しいガイダンスは今後数日のうちに、CDCから発表される予定だ。 ワシントンポストが入手したメモによれば、無症状の人がウイルスを感染させているという事実から、CDCは布マスクの推奨を検討し始めたということである。ポリシーのドラフトには、CDCが「周りの人へのウイルスの蔓延を防止するために人々が取ることができる追加の公衆衛生対策として、コミュニティに対して布マスクの使用を推奨する」と書かれている。

米国時間4月1日にロサンゼルス市長のEric Garcetti(エリック・ガルセッティ)氏は、N95とサージカルマスクは医療従事者に直接渡されるべきであることを強調しながら、住民に対し公共の場では顔を覆うよう促した。

適切な個人用保護具(PPE)を入手できない医療従事者や、保護対策を講じたい人たちのために、自家製マスクを作る草の根職人たちの運動がすでに全国的に広がっている。多くのオンラインリソースが、マスクの作り方や縫わずに作る方法に関する、パターンやハウツーを提供している。これから出される布マスクに関する新しい連邦要請は、多くの企業が耐え忍ぶために創造的な動きをしている中で、企業が新型コロナウイルスとの闘いに役立つリソースを生み出す機会を提供することもできるだろう。

日本や韓国のような国では、パンデミック時以外でもマスク着用は日常的に行われているが、欧米諸国では一般的にマスク着用はあまり好まれていない。米国人に対して発せられている、医療従事者に医療用マスクを寄付するように促すメッセージと、同時に発せられているマスクは日常的な状況でウイルスに対する保護を提供しないことを示唆する当局からの混乱したメッセージによって、社会規範は混乱するかもしれない。

「皆さん、心からのお願いです。マスクの購入をやめてください!」、米国公衆衛生局長官 Jerome Adams(ジェローム・アダムス)氏は、2月下旬にこのように ツイートした。「マスクは一般市民が#Coronavirusに感染することを防ぐのには効果的ではありませんが、もし医療提供者が患者のケアをする際にマスクを入手できない場合には、医療従事者と私たちのコミュニティを危険にさらします!」。

米国人が行う個人用のマスクを買いだめは、すでに逼迫していた医療従事者のための個人用保護具の供給を、さらに悪化させる可能性があったため、危機の初期段階ではこのようなメッセージは意味があったかもしれない。

布製マスクは医療用マスクほど効果的ではないが、たとえ不完全であったとしても、ウイルスの蔓延を制限するためには何もないよりはましだ。インフルエンザが大流行した場合の自家製マスクの有効性を検証するために、2013年に行われた先見性のある小さな研究によれば、研究者たちは布製マスクを「最後の手段としてのみ考慮されるべきである。しかし、何も保護しないよりはマシだろう」という表現で推奨している。

ケンブリッジ大学出版局が発表した研究によれば、手作りの布製マスクと従来の外科用マスクの両方で、着用者が排出する感染性のある飛沫の量は「有意に」減少したが、感染防止効果は外科用マスクの方が3倍優れていたという。自家製マスクは医療用マスクのように使い捨てられることが少ないため、使用後に洗浄して感染性の飛沫を取り除く必要がある。

木曜日に保健当局は、マスクを使用することは、物理的な距離対策を緩和しても良いという意味ではないことを、注意深く強調した。

「マスクを使うことが、現在皆さんにお願いしている全ての対策の代替になるものではないということを肝に銘じておいてください!」とバークス氏はコメントした。

画像クレジット: SeongJoon Cho/Bloomberg via Getty Images / Getty Images

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(翻訳:sako)