niac
Innovative Advanced Concepts

NASAが月での採鉱や太陽レンズなど奇抜な研究開発に7億円超の助成金

次の記事

Netflixがメンタルヘルス関連の若者向けインスタライブシリーズを開始

NASAのInnovative Advanced Concepts(NIAC、革新的で高度なコンセプト)事業は、宇宙探検と観測のための、リスクとそれから得られるリターンがとてつもなく大きいユニークなアイデアを求めている。2020年の助成金は総額700万ドル(約7億6000万円)で、中にはとても現実的なプロジェクトもある。実際に作れそうなほどの!

そのための助成金はフェーズ1、2そして3の3段階があり、フェーズ1は助成金の額が12万5000ドル(約]1360万円)、そのコンセプトがデタラメでないことを9カ月かけて証明しなければならない。2のフェーズは50万ドル(約5440万円)もらって2年間で概念実証を示す。そして最後のフェーズ3は、200万ドル(2億1760万円)でコンセプトを本物のプロジェクトとして開発する。

その長い歴史の中でも、フェーズ3の助成金をもらったコンセプトがこれまで2つしかなかったことは、NIACの心の広さを物語っている。その他のフェーズ3申請コンセプトはどれも、実現性がない、あるいは理論的におかしいとして却下された。2020年は3つ目の助成金の合格例で、NASAのJet Propulsion Laboratory(ジェット推進研究所)のプロジェクトであり、2018年に選ばれたときにTechCrunchでも取り上げた

関連記事:From fungal architecture to shape-shifting robo-swarms, here are NASA’s latest moonshots(キノコで家を作ったり形を変えるロボットの大群などNASAの最新珍アイデア集、未訳)

アーティストが模擬的に描いた結果の画像の姿

その「Solar Gravitational Lens(太陽重力レンズ)」プロジェクトは、遠方の外惑星から届く光が、太陽の近くで曲がることをレンズに利用する。チームが2年かけて理論化に努めたその結果は、ものすごく遠方の暗いオブジェクトの高精度の画像を作る。それにより、我々が住む銀河系の隣にある銀河系の惑星を、わずか1画素か2画素の画像で示すのではなくて、100万画素のすばらしい高精細画像で示せるのだ。

研究者は「このミッションは、居住可能性のある外惑星を詳細に見る唯一の方法なので、すでに一般からの大きな関心と熱気が集まっている。それが、必要な資金を政府や民間が出す動機になるだろう」と書いている

フェーズ2のプロジェクトにも、面白いものがある。例えば、月の恒久的に暗い部分にある氷土を恒久的に明るい部分の高さ数百メートルの塔で作った電力で採鉱する。あるいは土星の水のある衛星エンケラドゥスに穴を探すコンセプトカー。そして2018年に、宇宙服の重い生命維持装置を友達ロボットに移して宇宙飛行士に常時同行させるというプロジェクトもあった。

フェーズ1のプロジェクトはかなり多様でバラツキがあり、反物質推進や太陽風航行の最大化などは、まだ科学とは呼べない非現実的なアイデアのようだった。

NIACが助成する事業の完全なリストは公開されている。突飛なアイデアでも、読み物としては面白い。どれも一応、本物のエキスパートの作品なのだ。

画像クレジット: NASA

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa