レストランと納入業者をつなぐプラットフォームのPepperが消費者向け配送に事業転換

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新型コロナウイルス感染拡大がレストランに与える影響はいうまでもないが、食品を納入する業者が受けている影響は忘れられがちだ。レストランが休業してしまえば、食品納入業者にはもう納入先がない。そして納入業者は引き続き大量に食品を調達することができる。

一方、一般消費者は食品の確保や、食品を買いに行くリスクをとるか信頼性が低くなりつつある食品配送サービスに注文するかの判断にストレスを感じている。そこで、この分野に参入したのがPepperだ。

Pepperは2019年後半に、レストランと納入業者をつなぐ企業向けプロダクトとしてスタートした。ほとんどのレストランは6社以上の納入業者と取引があり、その1社ずつにメールや留守番電話、テキストメッセージで毎晩発注している。注文受付の確認がないことも多く、レストラン側は注文通りの品物が時間通りに届くのを待っていた。

この業界をデジタル化するために、Pepperはレストランが納入業者の連絡先情報を入力してすぐに発注でき、納入業者がボタンをタップすれば注文を確認して処理に入れるアプリを開発した。

サービス開始から半年が経ち、Pepperにとって状況は劇的に変わった。同社の共同創業者でCEOのBowie Cheung(ボウイ・チャン)氏は、ビジネスを考え直すことになった。

レストランから納入業者への注文に加え、「Pepper Pantry」という消費者向けのポータルを開設し、ユーザーが納入業者に直接注文できるようにした。

ユーザーはプラットフォームの利用料として一律5ドル(約540円)を支払い、精肉、農産物、乳製品などのカテゴリーから食品を選んで家に直接配送してもらうことができる。

もちろん、Pepperと大量の納入に慣れていた業者にとっては、このための対応がかなり必要だった。しかし業者側には、家族や個人に適した量に食品をパッケージするための雇用を創出している。

チャン氏によれば、パッケージの内容量はまだ多いものの、レストランからの発注に比べるとSam’s Clubやコストコで購入するのに近いという。

納入業者は最低注文額を0ドルから150ドル(約1万6000円)の間で設定できる。これまでに納入業者8社がPepper Pantryプラットフォームに参加し、ニューヨーク市周辺(ニューヨーク、ニュージャージー、コネチカット)とボストン市周辺でサービスを提供している。

Pepperはこれまでの調達額を明らかにしていないが、Greylock PartnersのMike Duboe(マイク・デュボエ)氏とBoxGroupから資金提供を受けたことを公表している。

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(翻訳:Kaori Koyama)