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新型コロナ用ワクチンの早期開発に欠かせない伝令RNAの生成技術を持つGreenLight Biosciensesとは

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新型コロナウイルス(COVID-19、SARS-CoV-2)ワクチンを開発している医薬品会社が現在頼りにしているのがmRNA(伝令RNA、タンパク質生成の命令を出す)ワクチンだ。mRNAは比較的新しい手法で、動物を治療するために承認された例があるが、人体への利用はまだ承認されていない。そして、mRNAの生成はかなり特殊な作業だ。しかし、このほどmRNAの生成に特化したバイオ技術スタートアップが、製造能力拡大のための特別目的ファンドとして1700万ドル(約18億2200万円)を調達した。

ボストン拠点のGreenLight Biosciences(グリーンライト・バイオサイエンス)は、既存および新規の出資者から新たな資金を引き出した。Flu Lab、Xeraya Capital、Baird Capitalらが出資した資金は同社のmRNA生産能力の強化に用いられる予定で、世界中で実施されるであろう新型コロナウイルスワクチンの試験、および効果が証明された場合の「数十億投与」分の生産に寄与することになる。

ちなみにGreenLightは、そのmRNAを利用して新型コロナウイルスによる感染を予防するワクチン候補も何種類か独自に開発している。資金の一部はこれに充てられる。

新型コロナによる世界的パンデミックを受け、さまざまな企業がmRNAワクチン候補の開発に力を入れており、すでに臨床試験に入っているところもある。この種のワクチンは人間の細胞に対して、ウイルスをブロックする能力のあるタンパク質を生成する特殊な命令群を送り込むことで、ウイルスが足場を築くのを防ぐ。これは従来のワクチン開発が、実際のウイルスの無効化されたものあるいは少量を投与して免疫反応を誘発するのとは異なる手法だ。

mRNAワクチンは実際のウイルスを含まないため比較的安全であり、かつ非臨床開発時間を短縮できるという利点がある。これは試験から接種までの開発時間全体が短縮されることを意味している。この分野が注目を集め、パンデミックによってさらに投資熱が高まっている理由はそこにある。しかし、上記のとおり開発が完了し、人体の治療が認められた例はまだ存在しない。

この投資は、mRNAワクチンが人体に有効であることが証明されるだけでなく、このパンデミックに限らずインフルエンザなど既存のウイルスによる脅威も抑制する有効な手段になることへの大きな賭けである。

画像クレジット:JUAN GAERTNER/SCIENCE PHOTO LIBRARY / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook