米国政府の支援でTSMCがアリゾナに約1.3兆円規模の先進的半導体工場を建設

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世界最大の半導体契約ファウンドリーであるTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.)は米国時間5月14日に、同社がアリゾナ州に、州と米国政府の支援により先進的なチップのための半導体工場を建設する計画であると発表した

発表の前である今週初めのThe Wall Street Journalの記事では、アジア依存を低減する努力の一環として、ホワイトハウスがTMSCやIntel(インテル)と米国内に半導体工場を建設するための話し合いをしていると報じている。台湾の新竹(シンジュー)に本社があるTSMCは、世界中の大手半導体企業にチップを提供しており、Apple(アップル)やQualcomm(クアルコム)なども米国のクライアントに含まれている。

アリゾナのプラントは、チップの生産開始が2024年とされており、TSMCの米国における顧客が半導体製品を国内で製造できるようになる。同社の5nm(ナノメートル)技術を用い、1600人の雇用を生み出すと予想され、月産2万枚のウェーハーの生産能力を持つ。

中国との貿易戦争や国のセキュリティ懸念、地政学的不安要因、そして新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックなど、どれ問題においても海外の半導体工場と国際的なサプライチェーンに依存していることの欠陥を裏書きしている。

合衆国政府はこれまでの数ヵ月間、TSMCと話し合いを続けてきたとされ、争点の1つが新しい半導体工場の建設費が高いことだったという。TSMCの会長Mark Liu(マーク・リュー)氏は2019年10月のThe New York Timesで、工場の操業経費も米国は台湾より高額なため巨額の政府助成金を要すると述べている。

本日の発表でTSMCは「このプロジェクトが成功するためには、米国が極めて進取的な投資政策を採用して、最先端の半導体技術の合衆国における事業展開を可能とするような、グローバルな競争力のある環境を用意することが必須である」としている。

同社の予測では、建設は来年に開始され、2021年から2029年までの間に約120億ドル(約1兆2870億円)の支出を要する。

TSMCは、既にワシントン州キャマスに半導体工場を持ち、テキサス州オースチンとカリフォルニア州サンノゼにデザインセンターがある。

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画像クレジット: SOPA Images / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa