日本時間6月23日午前2時に開催迫る、アップルのWWDC 2020で期待できること

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さて、何よりもまず 、これは奇妙なイベントになるだろう。その主な理由は、なんと言っても今年が2020年で、すべてがただ奇妙な状況にあるからに他ならない。そして次にさらに奇妙な出来事が起こるまでは、それに対処して行かなければならないのだ。しかし、オンラインのみのWorld Wide Developer Conference(WWDC、世界開発者会議)がApple(アップル)にとって前例のないものであることは確かだが、どのようなものになるかを予感させるライバルたちのオンライン事例がいくつか存在している。

Microsoft(マイクロソフト)のBuildは、企業がホストするオンラインのみの開発者会議の先例として、さまざまな要素が寄せ集められていた。なおGoogle(グーグル)は開発者会議のI/Oを完全にスキップしている。CEOのSatya Nadella(サティヤ・ナディラ)氏からの講演は、直接的なスタイルで直接的に開発者に届けられるという、本来そうあるべき形に収まっていた。このイベントは、数日間にわたるショーをぎこちなくつないでいく、2人の従業員によって進行が行われた。くだらない開発者向けユーモアもちりばめられていた。ときどき困った事態に落ち込むこともあったが、ほとんどは無事に進行した。

ビデオを使った有名人のカメオ出演は、近年のアップルのイベントにおける一種の定番になっているので、今回もそうなることが期待される。実際、Apple TV+の発表と、事前に準備されたイベントの単調さを解消したいという一般的な衝動との間で、アップルがそのコンテンツの充実にさらに傾倒する可能性は高い。

ともあれ、奇妙な感じのものになることは間違いない。さまざまなことが、例年ならスタッフと開発者たちの間のいきいきとしたやり取りとなるようにデザインされている。聴衆なしでは物事は奇妙に感じられることになるだろう。このあとで、NetflixでMASHのエピソードを観てほしい。プロデューサーが、時間をかけてゆっくりと笑いの路線に進み始めたために、奇妙な移行状況を見ることになる。1つのやり方が他のやり方よりも優れているということではない。この種の移行を処理するのが私たちの脳にとって難しいということなのだ。

もちろん、アップルのイベントのオープニングは、マイクロソフトのものよりもさらに消費者向けのものになっている。会議本体に踏み込む前に、アップルはTim Cook(ティム・クック)氏の基調講演を、新製品発表のための数少ない重要なプラットフォームの1つとして利用している。原則的に、ニュースは一般にアップルのさまざまなオペレーティングシステムのアップデートを中心に展開する(なにしろ、これは開発者会議なのだ)が、ハードウェアの話題がそこにしばしば差し込まれる。16インチMacBook Proへの最近のアップデートと、Mac Proのストレージをアップグレードするための新しいシステムのことを考えると、アップルがイベントでより大きな発表を行なう余地を作っている可能性は高い。

私はハードウェア野郎なので、そちらから始めよう。これまで今回のイベントに向けて流されている最大の噂は、長い間囁かれ続けてきた自社製ARMプロセッサへの移行だ。このことで10年以上続いたIntel(インテル)チップへの依存から脱却することになる。 Mac ARMへの移行は、モバイル側ではすでに大きな前進を見せている同社の半導体独立性に向けた、また別の重要な動きを示すものである。

新しいチップには、アップルが関連部品を含めてより大きな取り分を占めることができるようになるというだけに留まらず、電力効率の向上やラップトップの薄型軽量化などの、いくつかの決定的な利点がある。実際には、ARMベースのMacの実機が登場するのは来年になるだろう。むしろここでの目的は、参加している開発者たちに、差し迫った変更に備えてソフトウェアを調整し始めるチャンスを与えるロードマップを概説することだ。

その他に登場が噂されているハードウェアには、アップルの人気の高いオールインワンデスクトップの、再設計されたバージョンが含まれている。この方面でのアップデートはたしかに遅れている。iMacのデザイン言語は2012年以降ほとんど変更されていない(それ以前のユニボディデザインと比べると比較的小さな変更だった)。審美的な観点からは、再設計されたシステムは、iPad Proの路線に沿うものになることが期待される、すなわちベゼルがより薄くなっているということだ(デスクトップは、アップルにとってベゼルの名残が残されたままのものの1つだ)。T2チップもついに製品ラインに入ると言われている(@SonnyDicksonツイート)。

そのほかのあり得るハードウェアの噂の中には、Tile(タイル)の製品に似たハードウェア追跡タグであるAirTagsの登場がある。これはここしばらく開発が噂されていたものだが、ここに来て急に事態が熱気を帯びてきた、これはTileからEUに対して提出された、アップルによる反競争的行為に対する異議申し立てのためだ。またかなり大きな噂になっているのがAirPods Studio(Bloomberg記事)だ。アップルは、自分自身の成功したBeatsブランドよりも、音質に優れた競合製品を立ち上げると噂されている。モジュール式の磁気コンポーネントとともに、ハイエンドのノイズキャンセルプレミアムサウンドの登場が予定されている。また発表リストには、いくつかのiPadやHomePodへの待望のアップデート、またはスマートスピーカーのより小型で安価なバージョンの追加も含まれる可能性がある。

そして常に重要なオペレーティングシステムに関して言えば、iOS 14、iPadOS 14の詳細を知ることができるようになるのは間違いない。主なアップデートとしては、未読の通知やその他のさまざまな方法で並べ替えることができるリストビューを含む、自動的に並べ替え可能な新しいホーム画面が含まれている。オペレーティングシステムの他の噂としては、iPadスタイルのマルチタスクの採用が含まれている。画面サイズが小さいと、タブレットの場合よりも実行が難しくなるものの、Androidデバイスでは同様の機能がすでに実現されている。また、新しい拡張現実(AR)とフィットネスアプリも準備されていると噂されている。

さらには、少なくとも噂が正しければ、macOSは10.16への比較的軽いアップデートになるようだ。macOSとiPadOSの間でソースコードを共有するCatalystのおかげで、より多くのiOSから移植されたアプリがリストの一番上に並ぶ。また開発者によってカスタマイズ可能なSiriもある(これもまたiOSのアップデートの1つだ)。一方、アップルのハードウェアを使って車のドアのロックを解除する機能が提供されるCar Keyは、iOSに加えてwatchOSにも登場する可能性がある。子供向けモードや改善された睡眠トラッキングも、開発中であると噂されている。

基調講演の開始は、米国太平洋夏時間6月22日午前10時(日本時間6月23日午前2時)だ。その週の残りは、オンラインイベントが続く。それはこれまでのものとは違うものになるだろうし、アップルが再びまったく同じ方法でそれを行うことはおそらくないだろう。そういった奇妙さを楽しもう。

画像クレジット: David Paul Morris / Bloomberg / Getty Images

 

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(翻訳:sako)