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米国のオンライン食料品販売は6月に7700億円を記録、2019年10月の1.3億円から新型コロナで急増

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この数週間、米国経済の再開はゆっくりだが、米国人が再び店舗に殺到する様子を見せない代わりに、食料品のオンラインショッピングは記録的な売上高を更新し続けている。Brick Meets Click(ブリック・ミーツ・クリック)とMercatus(マーカタス)が米国時間7月6日に発表した最新の調査報告によれば、米国の4560万戸の世帯が必要な食料品の購入の大部分をオンラインに切り替え、配達サービスを利用したため、2020年6月の食料品のオンライン販売高は、5月の9%増となり72億ドル(約7730億円)を記録したという。

この数字は、米国が初めて新型コロナウイルス(COVID-19)によるロックダンを経験した2020年3月の40億ドル(約4300億円)を上回る。それ以来、食料品のオンライン購入は急増し、食料品を含むオンライン小売サービスへと多くの消費者が移行するに従い、4月には53億ドル(約5690億円)、5月には66億ドル(約7080億円)に跳ね上がった。

オンライン食料品販売の顧客ベースも、3月の月間アクティブユーザーが3950万件だったのに対して、6月は4560万件となったと報告書には書かれている。

注目すべきは、2019年10月にオンラインで食料品を買っていたユーザー数はわずか1610万件しかなく、総売上高は120万ドル(約1億2900万円)に過ぎなかったことだ。

この成長の要因は、単に食料品のオンライン購入に大量の人たちが流れ込んだというだけでなく、注文数の増加もあった。オンラインで食料品を買うのは、大量の「備蓄」のためだけではない。備蓄と備蓄の間に行われるもっと細かい週1回の食料品の調達や、牛乳やパンや農作物などの足の速い食品の買い換えもある。

「6月のスコアカード:オンラインによる食料品の配達および店舗受け取り」。左列上から「指標」「過去30日間の売上」「注文ごとの平均消費額」「過去30日の注文件数」「過去30日間のアクティブ顧客数」「頻度(月平均 / 顧客数)」。
画像クレジット:Brick Meets Click / Mercatus

今回発表された調査結果によれば、5月のアクティブユーザー世帯の注文の頻度は月1.7回だったが、6月には1.9回となりこの増加傾向を示している。

さらに、新型コロナウイルスのパンデミックによる顧客の需要の変化にともない、オンライン注文の対応能力を強化する独立事業者を含む小売店が増えたこともある。その結果、より多くの顧客がオンラインで買い物ができ、配達や店舗受け取りの時間帯の指定もできるようになって、売上げが増加した。

Walmart Grocery(ウォルマート・グロサリー)も、4月に追加料金を支払えば2時間で配達するという「特急」食料品配達サービスの運用試験を開始した(未訳記事)。これは、オンライン食料品顧客ベースに向けた新しいサービス能力の強化による直接の結果だと同社は話している。またInstacart(インスタカート)も、4月に販売窓口を増やそうと新機能を追加した(未訳記事)。さらにAmazon(アマゾン)、Walmart(Business Insider記事)、Instacart、Shipt(シプト)などを含む多くの小売業者が、オンライン注文数の増加に対応するための人材を増やしている。

6月に食料品のオンライン購入が増えた理由を消費者に尋ねると、新型コロナウイルスの接触を避けるためが一番だったと報告書は伝えている。特に44%の世帯が、家族の感染を「高レベル」で心配しているという。その数は前月から2ポイント増えている。またこの数値の上昇の要因は、ほぼ全体が60歳以上の購入者セグメントの9%という増加率によるものだ。

しかしマイナス面として、オンラインで食料品を販売する業者の選択肢が増えたことで、リピーターの確保が難しくなったことをデータは指摘している。6月の時点で、30日以内に同じオンライン食料品販売サービスを使う確率は、今のところ57%となっている。この数は5月から1ポイント増えているが、新型コロナ禍以前の2019年8月の74%というリピート率には遠く及ばない。

とはいえ、オンライン食料品販売に対する一般の関心は増加しつつある。オンライン食料品販売のアクティブユーザーと非アクティブユーザーを合わせたうちの32%が、この後90日以内に同サービスを「ぜひとも」または「きっと」利用すると答えている。この数は5月から2ポイント増えている。関心の強さは、当然のことながら、6月にオンライン食料品販売サービスを利用した世帯で57%と最も高く、非アクティブユーザー世帯はわずか17%に過ぎない。

今回の調査に使用されたデータは、6月(24日から25日)に1781名の成人の米国人から提供されたものだ。回答は国勢調査に基づいて米国に住む成人から年齢別に集められた。これらの調査会社は以前の調査でも、同様の手法、タイミング、サンプル抽出法を採用している。

「一部の小売業は、それぞれの事業で売上げが落ちているものの、市場全体が能力を高め、買い物客により多くの選択肢を与えるという新たな現実が、オンラインショッピングをさらに使いやすくして発展させる努力を加速せよと、あらゆる食品小売業者に訴えています」と、Brick Meets Clickのパートナー及び調査責任者のDavid Bishop(デイビッド・ビショップ)氏は声明の中で述べていた。

画像クレジット:Instacart

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(翻訳:金井哲夫)