Amazonが購入品を自ら識別するスマートなショッピングカート「Dash Cart」をテスト

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Amazon(アマゾン)は米国時間7月14日、最新のスマートストア技術であるAmazon Dach Cart(ダッシュカート)を披露した。これは食料品スーパー用のショッピングカートで、中に入れた商品を識別し代金を請求するというものだ。このカートはまず、2020年中にカリフォルニア州ウッドランドヒルズに開店予定のAmazonの食料品スーパーに導入される。

今のところこのカートは、カート一杯に商品を積み上げるようないつもの買い物には向かず、ショッピングバッグ1つか2つの少量から中量の買い物に対応するとAmazonは説明している。

これは、カートに入れられた商品の識別に関する技術的な制約によるものだ。

Amazon Dash Cartは、コンピュータービジョンアルゴリズムとセンサーフュージョンの組み合わせでカートの中の商品を識別すると、Amazonは話している。そして店内のDash Cart専用レーンを抜けるとセンサーがカートを識別し、Amazonアカウントに登録したクレジットカードで精算が行われる。

カートを使用するには、まずAmazonアプリで示されるQRコードをカートのリーダーに読み取らせる。そしてカートにショッピングバッグを1つまたは2つセットすれば、買い物を始められる。カートに商品を入れたら、ピーという確認音を待つ。確認に失敗するとカートがオレンジ色に光るので、そのときはやり直す。

センサー技術に加えてこのカートの上面には、自分のAlexa(アレクサ)買い物リストにアクセスできる画面もあり、そこでリストに印を付けたり、現在の合計金額の確認ができる。クーポンのスキャナーも備えているので、買い物をしながらクーポンを使うことも可能だ。

Amazonが提供している動画(非常にざっくりした内容だが)によると、商品のバーコードをカートに見せる必要があるようだ。例えばこの動画には、買い物客が商品をカートに入れる前に、指でバーコードが見えるようにしている場面がある。また、買い物客はバーコードを自分とカートの画面に向けてからカートに入れている。

別の場面では、野菜など「バーコードのない商品の入れ方」も示されている。この場合は買い物客が画面でPLUコードを入力して、重さを確認している。

Amazonのウェブサイトではバーコードの読み取りに関する詳細は説明されていないが、カートが「コンピュータービジョン」と「センサーフュージョン」を利用していることが書かれている。それは、このカートがAmazonの既存の技術を一歩先に進めたものであることを示唆している。「Just Walk Out(そのまま店を出られる)」というのがAmazzon Goストアの売り文句だ。だがJust Walk Outの店舗には、商品の陳列棚に組み込まれたセンサー技術とカメラを搭載したシステムからのデータをコンピュータービジョンで処理し、商品を取ったり戻したりを認識している。それに対してDash Cartは、Amazon Goストアではなく一般の食料品スーパーでのテストが予定されている。

このカートが単なる車輪付きのバーコードリーダーではないことは明らかだが、Amazonはそのバーコードの読み取り技術を完全には明らかにしていない。

この新技術の仕組みついてAmazonに問い合わせたところ、実際にカートは「素早く商品を特定するために、最初にバーコードを探す」のだと教えてくれた。

買い物客の手でバーコードが隠れて読み取れない場合などは、コンピュータービジョンのアルゴリズムが商品の特定を試みるという。

コンビニ程度の広さのAmazon Goストアと違い、Just Walk Out技術を一般の食料品スーパーに持ち込むのは大変な困難がともなう。食料品スーパーの商品点数は多く、すべてを識別できなければならない上に、新しい商品がどんどん入ってくるからだ。

2020年3月にAmazonは、「レジなし」ストアの技術を他の小売店に販売すると発表した。スマートカートの技術がテストを重ね改良されたなら、この技術にも同様の計画が進められるかも知れない。そこを聞いてみたが、Amazonは将来の計画については何も話さなかった。

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カテゴリー:人工知能・AI

タグ:Amazon コンピュータービジョン ショッピング

画像クレジット:Amazon

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(翻訳:金井哲夫)