フォードがテスラの挑発に乗り1400馬力のEVマスタングMach-Eを発表

次の記事

Tencentと中国の科学者がディープラーニングを使用して新型コロナの重症化確率を予測

スピードは売りものになる。Tesla(テスラ)が新しい車両を発売したり、既存の車両をアップデートしたりする際には、しばしば0-60mph(停止状態から時速約96.6kmへ)の加速時間が引き合いに出される。こうした数値は、電気モーターが動力を発揮する方法の違いで、ガソリン車の数値を上回ることがしばしばだ。日常の運転にこうした 0-60mph加速はほとんど無関係だが、それでもテスラはほかの多くのメーカー同様に、これを重要な市場性のある数値とみなしている。

米国時間7月21日にFord(フォード)は、近日発売予定の4ドアEVマスタングの特別仕様車を発表した。上で述べたように、スピードが売り物になるため、これは速いマシンだ。7つのモーターが合計1400馬力を生み出す。要するにバカみたいにパワフルだということだ。

フォードはこの特別仕様車を売るつもりはない。フォードはこの車をEV技術の限界を探るために開発したのだという。そして、もちろんそれを世間に見せつけるためだ。

フォードマスタングMach-E(マッハ-E)は、パワー調整を行って、市場にはGTという名前で登場することになる。そして、それは7つではなく2つのモーターしか搭載しないものの、それでも決して軟弱なマシンにはならないだろう。2つのモーターは459馬力を生み出すが、これはスリル満点の十分なパワーだ。

今回のものはフォードの2番目の特別版マスタングMach-Eとなる。今年初めに発表されたマスタングCobra Jet(コブラジェット)も1400馬力を誇っていたが、主に直線を高速に走る構成でデザイン(未訳記事)されていた。

これらのコンセプト版マスタングは、テスラの「Insane mode」(非常識モード)や「Ludicrous mode」(不条理モード)がその車に興奮をもたらしたように、コアなユーザー層に興奮を巻き起こすだろう。フォードのマスタングMach-Eは窮地に追い込まれており、買い手に対してこの4ドアEVが、マスタングの名に恥じないことを示す必要があるのだ。そもそも、マスタングを有名にしたのは何か?手ごろな価格で手に入る興奮だ。

マスタングMach-Eはフォード初のモダンEVになる予定で、これまでのところ、ゼネラルモーターズ(GM)が発売した初のEVであるChevy Bolt(シェビー・ボルト)とは異なる道を辿っている。誰に聞いても、Chevy Boltは低価格で、バランスが良く高速な素晴らしいEVだ。しかしChevyは自身を、凡庸な移動手段として位置付けている。マスタングMach-Eも人間の移動手段としては似たような能力を持つが、フォードはマスタングの名前と性能を押し出したマーケティングで興奮を高めている。

レースでの勝利は売り上げを生み出すという、古い自動車業界の格言がある。「日曜日に勝ち、月曜日に売る」という言葉は、NASCARの車両が市販車と似通ったものであった時代に言われていた。とはいえ今ではそれは昔話だ。現在のNASCARの車両は、市販車に使われている部品をほとんど利用することはないが、格言自身は依然として意味を持っている。NASCARの代わりに、自動車メーカーはYouTubeの世界での勝利を目指している。そこで視聴回数がチェッカーフラッグと同じ位重要なのだ。

テスラの最初の車両は、改造されたロータスクーペだった。当時、ほとんどのEVは人や物を運ぶためにデザインされた 実用的なものだったのだ。テスラロードスターには実用性はほとんどなかったものの、大きな興奮を巻き起こした。そしてテスラはModel Sを発表し、すぐに強力なモーターを追加してパフォーマンスを絞り出し、ポルシェを0-60mphの性能で打ち負かすようにチューニングした。テスラがModel X SUVを発売したときには、ドラッグレースでスーパーカーを打ち負かす様子を頻繁に見せつけた。改めて言うが、オーナーがその能力を使うことは滅多にないとしてもスピードは売りものになるのだ。


画像クレジット: Ford

原文へ

(翻訳:sako)