2017年開業のモバイルバンクキングスタートアップのVaroが全米銀行免許を取得しリアル銀行に

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モバイルバンキングのスタートアップであるVaro (ヴァロ)が通常の銀行になる。米国時間7月30日に同社は、通貨監督庁(OCC)から全米銀行免許を取得し、FDIC(連邦預金保険公社)および連邦準備制度から、Varo Bank, N.A.を開業するための規制に関わる承認を得たことを発表した。このニュースに先立ち、最近VaroはシリーズDラウンドで2億4100万ドル(約255億円)の資金調達を完了した(未訳記事)。同社のサービスを銀行に転換する準備を進めるとともに、新たなバンキングサービスへの進出、運用、マーケティング、リスク管理、技術、コミュニケーションなどの新規雇用に活用するためだ。

2017年に開業したVaroは、すべての銀行取引をオンラインで行うことに抵抗のない若年消費者向けのバンキングサービスを提供している。競合にはChime、Current、Space、Cleo、N26,Empower Finance、Level Step、Movenなど数多くのモバイルバンキングスタートアップがいる。

多くのライバルと同じくVaroは月額手数料や最低残高がなく、高利率の定期預金と最新モバイルアプリ体験を備える使いやすい銀行口座を提供している。実店舗は持たないが、Varoの顧客は世界5万5000カ所以上のAllpoint ATMネットワークを通して現金取引ができる。

現在Varoは、顧客のバンキングサービスのためのフロントエンドを提供しているが、実際の口座はThe Bancorp Bankが持っている。Varoの200万以上ある口座は、近々段階的にVaro Bankに移行されると同社はいう。

Varoによると、米国の消費者向けフィンテックが銀行免許を取得するのは初めてだという。しかし、多くのスタートアップが後に続くかもしれない。2020年3月にSquare(スクエア)はFDICから銀行預金保険の販売許可を受け(MarketWatch記事)、自社の銀行としてSquare Financial Services Inc.を開業できるようになったことを発表した。SoFiも2020年7月に、SoFi Bankを開業するための許可申請 (The Wall Street Journal記事)を当局に提出しており、新規プロダクト分野に進出する。

それはVaroのプランでもある。銀行免許を取得すると、広くさまざまな顧客ニーズに応えられるようになると同社はいっている。要するにクレジットカードや融資、貯蓄プロダクトなどだ。

拡張されたサービスは、新型コロナウイルス(COVID-19)による不況下にある顧客を助けるだろう。Varoはすでにパンデミックに対応した行動を起こしており、支援金の早期利用、預金、ATMの限度引き上げ、求人プラットフォームとの連携による顧客の求職支援などを行っている。

「これはVaroにとって心が躍る節目だ。銀行免許は開業当初からVaroの革新的ビジョンの中心だった」とVaro Bankの創業者でCEOのColin Walsh(コリン・ウォルシュ)氏が声明で述べた。「2020年は全国の多くの人々にとって真価を問われる年であり、伝統的金融システムが勤勉な一般的米国人のニーズに答えていないことがあらためて露見した。包括的サービスが可能な国法銀行として、Varoは多くの米国人がこれまで経験したことのないイノベーションと手厚い支援を提供する自由をえることができる。私たちは、公正で透明性のある、高度で包括的な金融サービスを全員に届けることによって、金融多様化の新たな波をリードしていくことを大いに楽しみにしている」。

画像クレジット:Varo

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook