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TikTokはトランプ政権の使用禁止大統領令の提訴を準備

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米国と中国の経済紛争の主役に踊り出た動画共有アプリTikTok(ティックトック)は、ドナルド・トランプ大統領が発効した大統領令、TikTokなどに事業の売却を強制し、従わなければ米国内でのサービスを禁止するというものに異議を申し立てる構えを見せている。

米国の公共ラジオ放送National Public Radio(ナショナル・パブリック・ラジオ、NPR)は米国時間8月8日、TikTokは早ければ8月11日にも異議申し立ての連邦訴訟を起こす可能性があると報じた。この訴訟は、TikTokの米本社がある米カリフォルニア南部地区連邦地裁に起こされる見通しだ。

NPRによると、TikTokは、この大統領令による禁止と、その根拠としている動画共有サービスが国家安全保障上の脅威になるという主張の合憲性を問うことになるという。

この放送の直後にTikTokにコメントを求めたが、返事はない。

8月6日に大統領は、TikTokの親会社であるBytedance(バイトダンス)と、中国の巨大テック企業Tencent(テンセント)が所有するメッセージングアプリWeChat(ウィチャット)との業務提携を45日の期限を設けて解消するようアメリカ企業に命令(未訳記事)する大統領令に署名した。

TikTokは、大統領令に大統領が署名したという最初のニュースが届いた時点で、すでに反対の態度を示していた。

既報のとおり、この命令は「適正な過程を経ずに発効された」とTikTokは主張している。そのため「グローバル企業が米国政府の法規範に不審を抱く」危険を招きかねないという。ホワイトハウスがアプリ禁止の拠り所としているものに、International Emergency Economic Powers Act(国際緊急経済権限法)とNational Emergencies Act(国際緊急法)とがある。だが、海外企業の子会社が米国内で事業を行うことを国家の緊急事態だとする理屈は、まったくもって前代未聞だ。

1976年に発生したイラン人質事件の際に成立した国際緊急経済権限法の下では、大統領は、関税を課す権限と外国企業との経済的関係を停止させる権限を全面的に有する(NPR記事)。

TikTokの親会社であるByteDanceは、売却により米国での問題を緩和して事業を続けたいと考えているため、大統領命令を訴えるのなら急ぐ必要がある。

この大統領令が発表された後、Microsoft(マイクロソフト)は声明を出し(Microsoftブログ)、TikTokの買収についてByteDanceと協議中であると話した。

マイクロソフトはこう話している。

CEOのSatya Nadella(サティア・ナデラ)とドナルド・J・トランプ大統領との対話を受け、マイクロソフトでは、TikTokの米国での買収の可能性を探る協議継続の準備を整えていました。マイクロソフトは、大統領の懸念に対処する重要性を十分に理解しています。完全なる安全保障上の監視の下で、米国債も含め米国に相応の利益をもたらすよう、弊社はTikTokの買収に尽力します。

アナリストや銀行は、米国で1億人を超える顧客を有するユーザーベースのお陰で、TikTokの米国での事業価値は200億ドルから500億ドル(約2兆円から5兆3000億円)と目算しているとフォーチュンは伝えている

TikTokの米国での事業には、別の交渉人も現れている。ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、TikTokはTwitter(ツイッター)と提携の可能性に関して予備的な話し合いを開始したとのことだ。

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画像クレジット: TechCrunch

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(翻訳:金井哲夫)