劉慈欣のSF話題作「三体」のドラマ化をNetflixが発表

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Netflix(ネットフリックス)は劉慈欣のSF「三体(Three-Body Problem)」3部作を英語版オリジナルドラマのシリーズとして制作することを発表した。

Netflix版ドラマの製作総指揮、脚本は「ゲーム・オブ・スローンズ」のショーランナーで脚本家でもある David Benioff(デイヴィッド・ベニオフ)、D.B.ワイスらだ。ワイスはNetflixと複数年契約を結んでいるが、契約金は2億ドル(約212億円)以上(未訳記事)と報じられている。製作総指揮には太平洋戦争中の日系人の強制収容所を舞台とした「ザ・テラー:不名誉」のAlexander Woo(アレクサンダー・ウー)、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の監督であるRian Johnson(ライアン・ジョンソン)とそのプロデューサーのRam Bergman(ラム・バーグマン)も名を連ねる。

ベニオフ氏とワイス氏は制作が中止されたスターウォーズ三部作(Deadline記事)の準備でしばらく共同作業をしたことがある。原作者の劉慈欣、英語版翻訳者のKen Liu(ケン・リュウ)はコンサルタントとして協力する。

劉慈欣は声明で「『三体』のテレビシリーズ化にあたる制作陣を大いに尊敬し、深い信頼を寄せている。私はこの作品を国や文化、人種を超えたところに設定し、全人類の運命を考えようとした。このSFのコンセプトが世界に受け入れられ大きなファン層を獲得できたことは、著者として大きな名誉だ。新しい読者も以前からの読者もNetflixのドラマを楽しむことできるのをうれしく思っている」と述べた。

中国で連載が開始されたのが2006年で、3部作「三体」、「黒暗森林」、「黒暗森林II」(全体は「地球往事」のタイトルでも知られる)は三体人と呼ばれる異星の侵略者をテーマとする。2014年に米国で英語版が出版されて大きな反響を呼んだ。SF界で最も権威があるヒューゴー賞をアジア発で最初に得た小説となった。当時のオバマ大統領を含む著名人多数も高く評価している(The New York Times記事)。3部作は世界で少なくとも800万部販売されたという(The New Yorker記事)。

3部作は独創的なプロット、詳細な科学的外挿、人類史全体を収める広い視野などによりユニークなものとなっている。私としては「黒暗森林」の宇宙戦闘はSF史上かつてない壮大な場面だと指摘したい。

ベニオフとワイスは声明で、「劉慈欣の3部作は、我々がこれまで読んだ中で最高に野心的なSFだ。読者は1960年代から時の果てまで、小さな青い惑星から宇宙の果ての極めて異質な世界まで連れて行かれる。この素晴らしい作品を、世界の視聴者に届けるために我々は向こう数年間を捧げるつもりだ」と述べている。

一方、同じ作者による小説をドラマ化した「流転の地球(The Wandering Earth)」は2019年に中国で封切られ、興行収入最大の作品の1つとなっている。

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カテゴリー:ネットサービス

タグ:Netflix

画像:Netflix

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(翻訳:滑川海彦@Facebook