インドのeコマース取引サイトCashKaroが10億円調達、キャッシュバック還元率の高さで差別化

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インドを拠点とするスタートアップのCashKaroは米国時間9月15日、シリーズBの資金調達で1000万ドル(約10億5790万円)を獲得し、eコマース向けのサービスの範囲を拡大する予定であると発表した。同社はインドにおける主要なキャッシュバック、クーポンサイトの1つである。このラウンドはKorea Investment Partnersが主導し、以前の投資家Kalaari Capitalも参加している。

TechCruchがCashKaroについて最後に取り上げたのは、同社がシリーズAで380万ドル(約4億円)を調達したのは5年前のことである。今回のラウンドで同社がこれまでに調達した資金の総額は1500万ドル(約15億8550万円)にのぼる。

過去5年間、同社は価格比較サービスや、約18カ月前にローンチしたソーシャルコマースのキャッシュバックアプリであるEarnKaroなどの新製品を発表してきた。シリーズBの一部は、約100万人の登録ユーザーを持つEarnKaroの拡張に使われる。EarnKaroにより、ソーシャルコマースの販売者、もしくはソーシャルメディアプラットフォームやWhatsAppのようなメッセージングアプリを使って商品を販売する人々は、AmazonやFlipkartのような主要なeコマースサイトへのアフィリエイトリンクを作成して報酬を得ることができる。また、EarnKaroのローンチによりCashKaroは小都市や農村地区にも進出することができた。こうした地域では、買い物客は、eコマースサイトではなく信頼できるレコメンデーションを発信する人々、すなわち 「マイクロインフルエンサー」への共感から注文する傾向がより顕著である。

2013年にSwatiとRohan Bhargava(スワティー、ロハン・バールガヴァ)夫妻によって設立されたCashKaroは、現在500万人のユーザーを有し、AmazonやFlipkart、Myntra、Ajioといったインドにおける最大手を含む1500以上のeコマースサイトと提携している。同社は、CashKaroのリンクを通じて行われた取引の手数料をブランドに請求することで収益化を図っている。この手数料はCashKaroが買い物客に現金を還元する方法でもあり、顧客の銀行口座に入金したり、FlipkartやAmazonのギフト券と交換することができる。両氏によると、現在月間100万件以上の取引を処理しているという。

CashKaroは、オンライン消費者からの注目を得ようと、インドでクーポンやキャッシュバックサービスを提供する他の多くの企業としのぎを削っている。ライバルには、CouponDunia、GrabOn、GoPaisaなどがいる。

「当社はインドで唯一のVC出資によるキャッシュバックサイトです。資本そのものは差別化要因ではありませんが、資本を使ってできることが当社に希少な付加価値をもたらしています」とバールガヴァ氏はTechCrunchに語り、CashKaroのキャッシュバック率は市場で最も高い部類に入ると続けた。

「CashKaroとEarnKaroを経由したパートナーサイトへのGMVが5億ドル(約530億円)近くに達したため、パートナーサイトからより高いコミッション率を得ることができ、その結果、会員のみなさんに最大のメリットを提供することが可能になっています」。

新型コロナウイルスは消費者の嗜好の急激な変化をもたらし、世界中のeコマースビジネスに影響を与えている。特にインドでは4月から5月にかけて全国的に封じ込めゾーンが設けられ、必需品ではない商品の配送が5月まで認められていなかったゾーンもあり、状況は複雑であった。

「私たちは新型コロナウイルスに不意を突かれました。インドのeコマースは需要の急増に対処する準備ができていなかったですし、これほど多く供給サイドの問題や配送の問題が起こることを私たちは予想していませんでした」とバールガヴァ氏は語る。「CashKaroがあらゆるeコマースサイトで利用されていることから、当社もこうした傾向に対峙してきました」。

しかし、6月以降売り上げは回復し始め、人々が家に留まりオンラインでの買い物を続けるなか、売り上げは伸び続けている。

「当社のビジネスは毎月成長しています。事実、パンデミックが広がるに連れ、教育、ゲーム、オンラインビデオストリーミングなどの新しいデジタル分野への事業拡大に拍車がかかりました」とバールガヴァ氏は続ける。電子機器、家庭用品、台所用品、パーソナルケア、美容用品の売り上げもここ数カ月で増加している。

同時に、パンデミック禍の経済的影響により、より多くの人々がキャッシュバックやその他の節約につながる取引を求めている。

「オンラインショッピング利用者の間で倹約意識が高まり、CashKaroやEarnKaroのようなサービスにこれまで以上の価値が見出されています」とバールガヴァ氏はいう。「クライアント側では、Amazon、Myntra、Ajioなどのパートナーも、このような困難な状況下で収益性を念頭に置いてスケールアップをはかるには当社のパフォーマンスマーケティングモデルが最適な方法であると考えており、私たちはより緊密な協働を進めています」。

新たに調達した資金は、登録会員数を現在の500万人から今後12か月で倍増させるというCashKaroの目標に向けて使われる。バールガヴァ氏がTechCrunchに語ったところによると、キャッシュバックの提供をクレジットカードや教育などのカテゴリに拡大し、近く開催されるフェスティバルやインドのプレミアリーグのシーズンなどのイベントに焦点を当てた新しいマーケティングキャンペーンを開始するという。

「当社はEarnKaroの成長を積極的に追い求め、この製品の主なターゲット市場である、より多くのインフルエンサー、リセラー、主婦、学生に向けたアピールを行っています」と同氏は付け加えた。最終的に、シリーズBの一部は、経営首脳陣のポジションを含む雇用のために使用される予定だ。

韓国最大のベンチャーキャピタル企業の一つであるKorea Investment Partnersにとって、CashKaroは、インドで急成長するeコマース市場に参入するチャンスとなる。マネージングパートナーであるHudson Kyung-sik Ho(ハドソン・キョンシク・ホー )氏は声明で次のように語った。「私たちはこれが極めてスケーラブルな機会であると確信しています。スワティーとロハンの両氏は真にエキサイティングな成長軌道に乗っていて、CashKaroとEarnKaroのユニット指標は共に類例のない優れたものです。私たちはインドのアフィリエイトストーリーの一端を担えることに大きな興奮を覚えています」。

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カテゴリー:ネットサービス

タグ:インド eコマース

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(翻訳:Dragonfly)