Motif FoodWorksがステーキ肉のサシを植物で再現する新食材の商用生産を近く開始

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MITの科学者によって設立されたバイオテクノロジー企業であるGinkgo BioworksからスピンアウトしたMotif FoodWorksは、植物由来の新しい調味料や食材を開発中だ。現在同社は、最初の製品の商用生産、ビーフ代替食品の味を改良する食材の準備を進めている。

同社は生産能力を拡大中なので、その新しい調味料の商用生産も近いかと思われる。MotifのCEOを務めるJonathan McIntyre(ジョナサン・マッキンタイア)氏によると、2021年の第4四半期に消費者製品に使われて市場に出荷される見込みとのこと。

マッキンタイア氏は「これまでの生産はパイロット規模であり、そのパイロット事業の結果には満足しています。今度は新配合の開発と特性評価のための大規模な生産であり、製品の市場投入について契約メーカーと話し合っているところです」を説明する。

第2の製品も目下開発中で「スポーツ栄養剤やサプリメントの栄養価を高めるものです」と同氏。全体としてMotifは現在9種の食材を開発中で、大学の研究者も開発に参加している。それらはどれも、近く市場に出回るだろう。

マッキンタイア氏は「最初の食材シリーズは、植物性の肉代替製品をターゲットにしています。最初は一般的に評価のベースになることの多いひき肉が対象です」を教えてくれた。

業界の成熟とともに、人工肉や植物由来の代替食肉のメーカーの間には「その工程が新しいタンパク質を見つけて肉の味の代わりにするといった単純なものではない」という認識が定着してきた。むしろ今では、肉を肉らしい味にしている繊維組織や脂肪に代わるものを目指す食材やタンパク質が、各社の新製品として日増しに増え続けている。

「それは単なる筋肉繊維だけではなく、重要なのは味やそのほかの特徴です。ステーキを食べるときには肉に大理石状のサシがあります。サシはタンパク質の繊維と脂肪の関係を作り、肉の味には欠かせないものですが、植物由来の製品では実現できません。ビーフバーガーの隣で植物由来のバーガーを焼けば脂肪の違いがよくわかります」とマッキンタイア氏

しかしMotifは、肉と脂肪の接続組織を植物由来の製品で置き換えようとしている。これは、植物由来の食材企業としての同社の使命の一部であり、現在多くの食品製品で組織や味を加えるために使われている化学物質や動物の副産物を、置き換えられるものでなければならない。

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マッキンタイア氏は「その技術は、接続組織の特性を持つように変えられた一連の植物由来の食材です。1つだけの技術にこだわっていませんが、味を良くする技術には固執していきます。私たちは、強力な食品科学と、食品応用学、および調理学を構築してタンパク質科学を作り出しました。それらの食材はいま、分析の後期にあります。そこでは何十kgもの材料を作り、迅速に消費者に提供していきます」と語る。

同氏が思い描くMotif Foodworksの将来像は、新しい「食品形式」の創造だ。つまり、もう動物の代替ではなくて、それ自身の独自の味と食材のある食品だ。本物の肉と比べられる必要はもうないのだ。

「植物由来の食品をおいしくしようと思ったら、バーガーと比較されて悩む必要のない別の食品形式でそれをやるべきではないでしょうか。植物由来の食品の世界に、それがもはや代替食品ではないことを示したいのです」。

以上が、まだ創業2年にも満たない同社の進化の次のステップだ。

Motifは2019年の2月に9000万ドルの投資でGinkgo Bioworksからスピンアウトした(未訳記事)。投資家は、ニュージーランドの多国籍乳製品企業のFonterraと、グローバルな食品加工と貿易企業Louis Dreyfus Co.、そして気候変動にフォーカスしたファンドBreakthrough Energy Venturesだ。Breakthrough Energy Venturesには以下の多くの億万長者たちが出資している。

  • Marc Benioff(マーク・ベニオフ)氏
  • Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏
  • Michael Bloomberg(マイケル・ブルームバーグ)氏
  • Richard Branson(リチャード・ブランソン)氏
  • Bill Gates(ビル・ゲイツ)氏
  • Reid Hoffman(リード・ホフマン)氏
  • John Doerr(ジョン・ドーア)氏
  • Vinod Khosla(ビノッド・コースラ)氏
  • Jack Ma(ジャック・マー)氏
  • Neil Shen(ニール・シェン)氏
  • 孫 正義氏
  • Meg Whitman(メグ・ホイットマン)氏

Motifは、新しい食材や従来の肉に代わる食材の生産にフォーカスしているだけでなく、既存の食品を新たな食材でより健康的にすることも目指している。

マッキンタイア氏は「食品の栄養強化はこれまで大量に実施されてきました。しかし私たちは、もっと多くの果物と野菜を消費者の手に届ける方法を考える必要があります。弊社の食材のリストには今後、植物性タンパク質ではないものも載るでしょう。これからの素晴らしい新しい食べ物にはすべて、2皿ぶんの野菜が含まれているかもしれない」と締めくくった。

カテゴリー:フードテック
タグ:Motif FoodWorks植物性タンパク質

画像クレジット:Getty Images under a metamorworks license.

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa