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アップルがミュージックビデオステーションサービス「Apple Music TV」を米国で開始

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Apple(アップル)が音楽への投資を拡大している。米国時間10月19日、同社は「Apple Music TV」のサービスを米国で開始した。この新しいミュージックビデオステーションでは人気のミュージックビデオのほか、独占のビデオプレミア、厳選したミュージックビデオ特集、ライブ番組、ファンイベント、カウントダウンチャート、ゲスト出演などの音楽コンテンツが24時間ライブ配信され、無料で視聴できる。

このサービス専用のアプリはなく、2つの既存エンターテインメントアプリの新機能として提供される。リリース時点では、アップルのミュージックアプリとTVアプリの「ブラウズ」タブでApple Music TVを見ることができる。apple.co/AppleMusicTVからもアクセスできる。

Apple Musicは有料のサブスクリプションサービスだが、Apple Music TVは米国内のユーザーに無料で提供するとアップルは述べている。

サービス開始の10月19日には、米国のデータに基づいてApple Musicの全曲からこれまでにストリーミングされた回数の多い曲、トップ100のカウントダウンがApple Music TVで配信された。

この新しいサービスをざっと試してみたところ、検閲はかかっていなくて広告もないが、かなり簡素なエクスペリエンスだった。ビデオストリームでは曲の開始時にアーティストと曲の情報が表示され、曲の再生中ずっと表示されるわけではなかった。Apple Musicとの統合もなく、曲をお気に入りにしたりプレイリストに追加したりといった有料サブスクリプション利用者向けの機能はなかった。

ミュージックアプリを閉じると再生は停止した。バックグラウンド再生には対応していなかった。

画像クレジット:Apple

自分が見ているコンテンツをソーシャルメディアに投稿するツールも画面に表示されていない。3点アイコンのメニューから共有ボタンを見つける必要がある。ここからリンクをツイートできるが、アーティスト名や曲名などのテキストやハッシュタグがあらかじめ入力されているわけではない。

ライブストリームの再生を停止した直後は続きを再生できる。しかし少し経つとストリームが切断され、一時停止したミュージックビデオのサムネイルはApple Music TVの画像のプレースホルダに戻る。ライブ再生中はテキストとアイコンが赤色で表示される。切断されるとその目印として白色に戻る。

シンプルではあるが、Apple Music TVは何年分にもわたる独占インタビューやコンサート映像などの音楽関連のオリジナルコンテンツをアップルが配信する新たな場だ。アップルにとっては、ファンにリーチする新たなプラットフォームとしてプレミア配信をアーティストと交渉できるという利点もある。プレミアそのものだけではなく、新譜のプロモーションに備えて次のリリースまでの間に配信時間を提供すると交渉することもできる。

この新しいステーションではApple Music 1(以前のBeats 1)ラジオステーションで制作されたコンテンツも、こうしたプロモーションの一環として活用される。

例えば米国時間10月22日(木)に、Apple Music TVはBruce Springsteen(ブルース・スプリングスティーン)の新曲「Letter to You」のプロモーションとして、ヒット曲のミュージックビデオ特集に加え、Zane Lowe(ゼイン・ロウ)による独占インタビューやファンイベントのスペシャルライブストリームを配信する。

アップルによれば、Apple Music 1では今後ライブストリームステーションの専用コンテンツは制作しない。その代わりにApple Music 1は、Apple Music 1、Apple Music Country、Apple Music Hitsのラジオステーションですでに制作したビデオコンテンツをApple Music TVのインタースティシャルコンテンツとして配信するという。

金曜日は新しい音楽を取り上げる日だ。米国太平洋時間10月23日午前9時から、Apple Music TVで独占ビデオプレミアが2本紹介される。Joji(ジョージ)の「777」とSAINt JHN(セイント・ジョン)の「Gorgeous」だ。

Apple Music TVの最大の強みはもちろん、膨大な数のアップル製デバイスオーナーに思いのままにアクセスできることだ。

しかし、グループチャットやクリエイターとの直接のやりとりなど、他のライブストリームのファンイベントやプレミアにある魅力的な機能が欠けているため、人気集めには苦労するかもしれない。

今どきのアーティストはYouTubeやVEVO、最近では2020年にミュージックビデオのサービスを開始したFacebook(未訳記事)などのオンラインサービスでファンとつながりアルバムのプロモーションをしているが、Apple Music TVはむしろMTVのような従来型のテレビ放送に似ている。

アップルは米国以外でのApple Music TVの展開について明らかにしていない。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AppleApple Music TV音楽

画像クレジット:Apple

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(翻訳:Kaori Koyama)