Beamはメモを取らないあなたのウェブ検索や閲覧からナレッジを集めるブラウザーを開発している

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Netscape NavigatorやInternet Explorerを覚えているだろうか?1990年代に登場したこれらのアプリの名前は、ウェブを「ブラウズする」という単純な作業を強調して例えたものだった。いまでは、Google Chromeがウェブの探検者(explorer)だとは誰もいわない。

ウェブのブラウズは簡単な作業で、頭を使っていないことも多い。スマートフォンかコンピュータに向かい、新しいタブを開いてアドレスバーに何文字か入力するだけだ。

BeamはDom Leca(ドム・レカ)氏とSébastien Métrot(セバスチャン・メトロ)氏が創業した新しいスタートアップで、ウェブブラウザーでもありメモでもあるまったく新しいアプリを開発している。レカ氏は以前にmacOSとiOS向けのメールアプリであるSparrowを作り、2012年にGoogle(グーグル)に買収された。メトロ氏は数年間Apple(アップル)で働いていた。

レカ氏は筆者に「InstagramやFacebook(フェイスブック)に夢中になりすぎて時間を無駄にしてしまうことを誰もが不満に思っています」と話した。それでも、ウェブブラウザーには無限の知識と無限の可能性が示される。

ニッチなトピックに熱心な人なら、何かを読みビデオを視聴しフォーラムで情報交換をするなどして、たくさんのことを学べる。しかしブラウザーのウインドウを閉じると、すべて消えてしまう。

履歴の機能は確かにある。しかしそれはつながりのない長いリストだ。ページをブックマークしたり別のアプリでメモを取ったりすることも確かにできる。しかしそれは面倒だ。

そしてもっと困るのは、何が重要で何が重要でないかがわからない場合があることだ。夢中になれることは、何気ない検索から始まる。

Beamの謎めいたロゴ(画像クレジット:Beam)

Beamは利用者のウェブの履歴に意味を持たせようとしている。何かを検索するたびに、新しいメモのカードが作られる。ユーザーがリンクをクリックし、新しいページを開き、その内容を時間をかけて見ると、Beamは控えめにそれを追跡する。

ユーザーがタブを閉じると新しいカードが作られている。検索語句がカードのタイトルになり、ノートにリンクがすべて記録されている。カードにテキストを追加したり、関係のないリンクを削除したりすることもできる。

タブを閉じたときに自動でメモが作成されて小さな通知が表示されるので、ウェブのアクティビティを振り返ることができる。こうして自分自身や自分の習慣が詳しくわかる。もちろん、膨大な時間を無駄にしていると自覚することになるかもしれない。しかし、料理やロシアのクラシック音楽について自分が思っていた以上に関心を持っていたのだと気づくこともあるだろう。

レカ氏は「ある意味、私はメモを取らない人々のためにこれを設計しています」という。

とはいえ、メモ用アプリを使っている人にとっても複数のアプリの切り替えは作業の中断になる。レカ氏はメモツールのRoam Researchに投資し、このツールをとても気に入っている。しかしウェブをブラウズしていると健忘症になってしまうかのような問題がこのツールで解決するとは思っていない。

Beamは、当初の単純なコンセプトからさらに拡張する方法をすでに考えている。メモから直接、コンテンツを扱えるようになるかもしれない。YouTubeのリンクをクリックしてカード内でビデオを見たり、ポッドキャストのリンクをクリックして自動の字幕を表示したりといったことだ。

最終的にはBeamでカードを他のユーザーと共有できるようになるかもしれない。自分と同じことに関心を持っているユーザーのプロフィールをブラウズできるようになるかもしれない。

現在、BeamはブラウザーのエンジンとしてWebKitを利用してMac版のアプリを開発している。公開は数カ月後になる見込みだが、今後注目すべき企業になるだろう。

BeamはSpark Capital、Alven、C4Ventures、Amaranthine、Andrew Wilkinson(アンドリュー・ウィルキンソン)氏のTiny Capital、Tiny vc、Secret Fund、Antoine Martin(アントワーヌ・マーティン)氏、Simon Dawlat(サイモン・ドーラット)氏、Nicolas Cohen(ニコラス・コーエン)氏、Spetsesから300万ドル(約3億1000万円)を調達した。Tweetie for Mac開発者であるLoren Brichter(ローレン・ブリヒター)氏とiA Writer開発者であるOliver Reichenstein(オリバー・ライヒェンシュタイン)氏がBeamの相談役になっている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Beamウェブブラウザー資金調達

画像クレジット:Luca Bravo / Unsplash

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(翻訳:Kaori Koyama)