Googleが機械学習を利用した悪夢のような「怪物ジェネレーター」を開発

次の記事

個人情報最大677万件が漏洩、イベント管理・チケット販売の「Peatix」が不正アクセス受ける

Google(グーグル)が、Chimera Painter(キマイラ・ペインター)を披露した。このウェブ上のツールを使うと誰でも、神秘動物学に出てくるような恐ろしい怪物を生み出すことができる。インターフェイスはまるで、MS Paintを使って「ディアブロ」の敵キャラを作るようだ。グーグルはなぜ、このようなものを作ったのだろうか?それはよくわからない。

この奇妙なツールはGoogle AI Blogで1カ月前から紹介されている。そのため、存在する理由もあるのだろう。おそらく開発チームは、ゲーム用の幻想的でクリエイティブなアート制作を速くする方法を探していた。AIのアシスタントが、狩りをしているオウルベアのまあまあな画像を描いてくれたら、作画のヒントを探していたアーティストは助かるはずだ。2019年にNVIDIAは同様のツールをリリースしているが、それは写真のようにリアルな、ゲームの背景画像を作ってくれる。

当然ながらチームはこの摩訶不思議な目標に向かって、空想上の生き物が登場するファンタジーカードゲームを作ることに決めた。そこではプレイヤーが動物たちを組み合わせて戦わせる。しかし、そこまでは、まあ普通だ。

画像クレジット:Google

そこでチームはこう考えた。ゲームに100種類の動物が登場して、それらを互いに組み合わせることができたら、どんなアーティストに描かせるよりも速く、大量の組み合わせを作れるだろう。しかも、機械学習のシステムなら不平をいわないし、請求書も来ない。

AIのエージェントに勝手な生き物を作らせるためには、まず最初にそれを実在する動物とその多くのパーツで訓練する。そのためシステムに、CGで作った生き物とそのラベルを貼ったパーツの画像を与える。ラベルは爪、前足、目といったパーツの名前だ。

やがてそのエージェントは、ユーザーが任意に組み合わせたパーツの組み合わせから、動物らしきものを作れるようになり、本物の動物を学習して覚えた毛皮、皮膚などの特徴を描けるようになった。それは敵対的生成ネットワーク(generative adversarial network、GAN)と呼ばれる学習システムで、画像を生成する側と、それを批判する側がペアとなり、生成する側は批判のフィードバックを得て生成を何度も繰り返す。

画像クレジット:Google

ポイントは、ラベルのついたパーツを組み合わせたものが実際の動物に似ていなくてもシステムは平然としていることだ。それがまるで恐竜とコウモリの混血のようであっても。この「キマイラジェネレーター」が学んだことに照らせば、頭がカメレオンのようで鼻が長く、小さくて役に立たない翼のある犬は存在するのだ。

以前、同社がGoogle Play Musicをやめたときは、グーグルはケチになったと書いたが、Chimera Painterはその逆で誰でも自由に利用することができる。ただ私がやってみると、絵筆は最も太いものしか使えないし、テクスチャーもスーパーのお惣菜肉のようなのしか使えなかった。

しかしながら、それが問題になって自分のビジョンを描けなかった、というほどではない。

画像クレジット:Devin Coldewey / Googl

傑作だ!

グーグルはブログの最後で「機械学習を絵筆として使って何を創れるだろうか?」と尋ねている。創れる物の限界は、まったくないだろう。あった方がいいかもしれないけど。

関連記事:スケッチを数秒でリアルな写真に変えるNVIDIAのAI

カテゴリー:人工知能・AI
タグ:Google

画像クレジット:Google

原文へ

(翻訳:iwatani、a..k.a. hiwa