PayPalがクラウドソースの募金呼びかけプラットフォームを米国で立ち上げ

次の記事

非接触3D採寸から縫製までその場で完結、カスタムオーダーのマスクショップが期間限定オープン

PayPal(ペイパル)はGenerosity Networkを立ち上げ、資金集めに関する取り組みを拡大する。オンラインでの寄付を通じて人々が慈善事業をサポートできるようにするPayPal Giving Fundと異なり、新しいGenerosity Networkでは人々が自分たちのため、あるいはサポートを必要としている人や零細事業者などの組織、慈善事業のために募金を呼びかけることができる。このサービスはGoFundMeやFacebook Fundraisersといった他の資金集めプラットフォームと直接競合するものだ。

立ち上げにあたり、 Generosity NetworkはPayPalの米国の顧客のみに提供される。ユーザーは30日間にわたって最大2万ドル(約210万円)の資金集めキャンペーンを展開できる。

PayPalは、新型コロナウイルス感染症パンデミックを受けてP2Pの資金集めマーケットが成長していることから、この新たなサービスを立ち上げることにしたと話す。また、パンデミックにより従来の慈善事業団体が以前のように金を集めることが困難になっている、とも指摘した。Association of Fundraising Professionalsの調査(PDF)を引き合いに出し、パンデミックによる経済的困難の結果、米国の慈善事業団体の半分以上で2020年の募金額は2019年より少なくなることが予想されると話した。

加えて、パンデミックで6500万人超の米国人がこれまでに失業し、これは往々にして家族や友人、コミュニティに追加の支援を求めることにつながっている、とも述べた。

PayPalが社会的な資金集めにフォーカスして開発したプロダクトはこれが初めてではない。数年前、同社はMoney Poolsを立ち上げた。これはサプライズパーティーやグループでの贈り物、旅行資金など分担し合う費用を貯めるために友人や家族が寄付できるようにするものだ。Generosity Networkはそうした取り組みの延長線上にある。

Generosity Networkでの募金集めはPayPalのウェブサイトから直接行うことができ、寄付は募金活動運営者の口座に直接入金される。そして運営者は必要に応じて集まった資金を分配できる。募金を呼びかけるキャンペーンはGenerosity Networkのプラットフォームで広く共有され、運営者が投稿やソーシャルメディア、ウェブを通じて呼びかけるよりもずっと多くの人に訴えることができる。

すでにPayPalユーザーは災害救援、葬式費用、医療費、コミュニティの活動、組織のためなどの資金を募っている。

他の資金調達プラットフォームと同様、PayPalのGenerosity Networkも手数料を徴収する。しかし当面はクレジットカードやデビットカードを使った寄付の手数料を免除するとしている。ただし国境をまたぐ手数料と為替手数料は徴収する。

参考までに、Facebook(フェイスブック)は慈善団体への寄付では手数料を免除しているが、個人の資金調達には課している(米国では2.60%+0.30ドル)。GoFundMeの米国の取引手数料は2.9%+0.30ドルだ。

TechCrunchはPayPalに手数料体系を尋ねたが、同社は2021年初めまで詳細を提供できないと述べた。

実際、ウェブサイトには手数料に関する情報が示されていない。FAQのリンクはMoney PoolsのFAQに飛ぶようになっている。これはGenerosity Networkの展開準備がまだ完全に整っていないことを暗示している。加えて、PayPalアプリとウェブのMoney Poolsプラットフォームを利用する顧客にはいま、Generosity Networkでキャンペーンを展開するオプションが提供される。

一般にホリデーシーズンには募金活動が活発になるが、PayPalはおそらくこの時期に増加するユーザーを獲得し、手数料を免除することで競争で優位に立つことを描いているのだろう。

同社は審査プロセスにはさほど関与していないようだ。その代わり、同社のAcceptable Use Policyに加えて、Generosity Networkキャンペーン同意基準を導入した。この基準はGenerosity Network Termsで案内されている。しかし、顧客がこのサービスを使用するにあたって同意しなければならないガイドラインがある。ここには、要請があればPayPal情報や説明を送ることに同意するというものがある。審査手順についてPayPalは詳細を明らかにしなかった。

「高リスクの人へのグローサリー配達のための募金集めから、教育者やフロントラインワーカーをサポートするための資金調達キャンペーンまで、PayPalコミュニティがこの前代未聞の年に当社のプラットフォームを使って互いに助け合おうとする溢れ出る善意を目の当たりにしてきました」と PayPalの副社長、Oktay Dogramaci(オクタイ・ドグラマシ))氏は声明文で述べた。「Generosity Networkは、アクセスしやすく簡単で安全な寄付を募る方法を顧客に提供しようと、またそうした活動を行う人と、ホリデーシーズンやそれ以降もサポートを提供できる何百万というPayPal顧客をつなげるようデザインされました」と話した。

カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:PayPal

画像クレジット:Photo by Thomas Trutschel/Photothek / Getty Images (Image has been modified)

原文へ

(翻訳:Mizoguchi