パブリッククラウド間のバリアーをなくすCast.aiがシード資金8.3億円を調達

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パブリッククラウドでアプリケーションを動かす時、すべてを1つのプロバイダーに置くのが普通だが、コストやテクノロジーに応じてコンポーネントを選び、データベースはこちら、ストレージはあちらという風にできたらどうだろうか。

Cast.ai(キャスト・ドット・エーアイ)はそれを提供できるという。米国時間11月25日、そのアイデアの構築を続けるために770万ドル(約8億円)のシード資金をTA Ventures、DNX、Florida Fundersおよび匿名のエンジェルから獲得したことを発表した。ラウンドは2020年6月に完了している。

CEO・共同ファウンダーのYuri Frayman(ユーリ・フレイマン)氏は会社を始めた理由について、デベロッパーは1つのパブリッククラウドに固定されることなく、それぞれ最高のものを選べるべきだと考えたからだと話す。そのために同社は、複数のクラウドに渡って動作できるKubernetesクラスターを作ってこれを実現した。

「Castを使うために、あなたのアプリケーションを起動する以外なにもする必要はありません。『ある瞬間に』自分がどのクラウドを使っているかを知る必要もありません。使うアプリケーションを決め、どのパブリッククラウドプロバイダーを使いたいかを決め、それぞれのクラウドプロバイダーの利用比率を決め、アプリを立ち上げるだけです」とフレイマン氏は説明した。

これはつまり、Amazon(アマゾン)のRDSデータベースとGoogle(グーグル)のML(機械学習)エンジンを使うことが可能になり、要求と価格に応じて最善の組み合わせをCastが決めてくれるという意味だ。アプリをスタートする準備ができたら、あとはCastがユーザーの望む場所とプロバイダーに配分したり、アプリケーションにとって最適な方法で配分する。

会社はクラウドネイティブのテクノロジーとKubernetesのコンテナ化を活用して、クラウド間に存在する排他的バリヤーを破壊する、と共同ファウンダーのLaurent Gil(ローレント・ギル)氏はいう。「こうしたクラウドプロバイダーのバリアーを破ることによって、アプリケーションは1カ所に居続ける必要がなくなります。同時に複数のプロバイダーに存在することだってできます。これはKubernetesアプリケーションには特に適しています、なぜなら、このような柔軟性を念頭に置いて設計されているからです。

デベロッパーは、ポリシーエンジンを使ってこのプロセスをどこまで制御したいかを決める。場所を決めるだけで、あとはCastに任せてアプリケーションを自動的に複数クラウド間で最適化することもできるし、それぞれのクラウドで使うリソースを細かく指定することもできる。いずれの場合でも、Castは常にインストール状態を監視して、コストに基づいて、その構成で得られる最低価格の選択肢をユーザーに提供するよう最適化する。

現在社員は25名であと4人が採用を待っているところで、2021年末には50人に倍増する予定だ。会社が成長する上で、同社は多様性と包括性を採用方針の中心にし続けようとしている。現在、人事、マーケティング、営業の責任者を女性が務めている。

「私たちには組織内の継続的な多様性教育のための非常に強固なプロセスがあります。そして多くの社員が、多様性教育を強く前面に押し出している組織から来ているので、そこで得たさまざまなやり方と教訓を取り入れています」とフレイマン氏は語った。

フレイマン氏は複数のスタートアップに関わった経験があり、2016年にニューヨークで行われたTechCrunch Disruptバトルフィールドに参加した消費者向けファイアウォールのスタートアップ、Cujo.aiもその1つだ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Cast.ai資金調達

画像クレジット:yucelyilmaz / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook