人事プラットフォーム開発のHibobがHRへの新たな取り組みに向け約73億円を調達

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生産性ソフトウェアは今年大きな見直しが図られており、従業員の雇用、解雇、支払い、管理に使用されるヒューマンリソースプラットフォームも例外ではない。次世代のHRシステムの構想と形成に取り組むスタートアップの1つが本日、大規模な資金調達を発表し、同社の成長とこの分野への注力を表明した。

人事プラットフォームのスタートアップHibob(ハイボブ、「Hi, Bob!」の発音)が、7000万ドル(約73億円)の資金を調達した。同社に近い信頼できる情報筋によると、評価額は5億ドル(約520億円)前後だという。

「HRテクノロジーを近代化することをミッションとしています」HibobのCEOで、Israel David(イスラエル・デヴィッド)氏と共に同社を設立したRonni Zehavi(ロニー・ツェハヴィ)氏は語る。「当社は、今日の人々の働き方を管理するプラットフォームです。リモートまたは物理的な協働のいずれの場合でも、顧客は作業に関する課題に直面します。将来のHRプラットフォームは、ぎこちないシステムや煩わしい巨大なプラットフォームではない、そうあるべきではないと考えています。当社が手がけるのは、記録というよりエンゲージメントのシステムです」。

シリーズBを主導しているのはSEEKとIsrael Growth Partnersで、ほかにはBessemer Venture Partners、Battery Ventures、Eight Roads Ventures、Arbor Ventures、Presidio Ventures、Entree Capital、Cerca Partners、Perpetual Partnersが参加している。2019年の前回のラウンド(シリーズAの拡張)でHibobを支援したのと同じグループだ。これまでの累計調達額は1億2400万ドル(約129億円)に達している。

同社のルーツはイスラエルにあるが、最近では本社をロンドンとニューヨークに置き、資金調達は複数の市場での力強い成長を背景にしている。ツェハヴィ氏はインタビューの中で、Hibobはミッドマーケットの顧客に特化しており、Monzo、Revolut、Happy Socks、ironSource、Receipt Bank、Fiverr、Gong、VaynerMediaを始め、米国、欧州、アジアで1000以上の顧客を確保していると述べている。昨年には前年比で3桁の成長を遂げたという(その数字が何であるかは特定していない)。

ヒューマンリソースが会社の仕組みの中でこれほど注目されたことはかつてなく、時には軽視される存在でさえあった。ところが2020年、HRは新たなスポットライトを浴びることになる。今年はデスクワークを中心にする企業も、よりインタラクティブでアクティブな環境にある企業も、すべての企業がその仕組みを変えなければならない年となった。

これには、全従業員を在宅勤務に移行し、寝室や台所の隅の自宅オフィスからサインインできるようにすることを始め、従業員の働く場所、時間、交流形態という点で従来とはまったく異なる設定の構築が必要とされた。しかし、どのような実装であっても、すべての従業員が連携・管理されている意識を持ちながら協働するチームに属していた。またそうした中で、臨時雇用、一時帰休、解雇が行われた。

この点に注目すると、一部のレガシーシステムの機能様態における問題が明らかになってくる。古いシステムでは、従業員のID番号を作成し、給与計算などの目的でトラッキングする程度のことしか想定されていなかった。

Hibob(ちなみにツェハヴィ氏は売りに出されていた「bob.com」のドメインにちなんで社名を選んだそうだが、実際の製品に名付けられた「bob」も気に入っているという)は、従業員が何をしているかに応じて異なるソフトウェアやアプリをバランスよく配置し、統合することでそれらを連携させるというゼロからのアプローチを取っている。これにはSlack、Microsoft Teams、MercerなどのHR部門で普及しているパッケージが含まれている。

給与、追加報酬、オンボーディング、休暇の管理、福利厚生など、必要なHRベースのすべてをカバーしているが、さらにパフォーマンスや文化など、ユーザーのより大きなプロファイルを構築するのに役立つさまざまな機能が盛り込まれている。同僚、マネージャー、そして従業員自身がフィードバックを提供して、会社との関わりを強化し、会社が組織にどのように適合しているか、将来的に何に注意を払う必要があるかを把握できるようにする。

これらがより大きな組織図や概念図にリンクされ、強力なパフォーマンスを発揮する人々、離職リスクのある人々、リーダーとなる人々などが浮き彫りになる。これらの機能の一部をカバーするスタンドアロンアプリは、HRの領域に他にも多く存在するが(たとえば15fiveは、目標の設定とフィードバックの提供を容易にするプラットフォームの価値を先駆けて捉えた)、ここで注目すべきは、それらが1つのシステムに集約されていることだ。

ここまでの印象としては、HR担当者にとってより有益で使いやすく、意味の通ったよりインタラクティブでグラフィックなインターフェースのように思われる。

投資家にとって重要なのは、製品とスタートアップが可能性や機会を特定し、エンゲージメントをもたらすだけでなく、必要不可欠な機能も備えた強力なソフトウェアを提供しているということだ。

「Workdayとは明らかに異なります」とBessemer Venture Partnersでパートナーを務めるAdam Fisher(アダム・フィッシャー)氏はインタビューで語っている。「私たちの包括的な論点は、HRの重要性が増しているにすぎない、ということです。エンゲージメントはとても重要ですが、その機会だけでは市場を創出するには不十分です」。

目指すところは、今後さらに多くの機能を導入していくことのできるプラットフォームだ。たとえば、企業やB2Bソフトウェアの世界で注目を集めているもう1つの大きな分野に従業員のトレーニングがある。具体的に言えば、企業の学習システムは、人々が仕事の重要な側面を理解できるようにするだけでなく、つながりが逼迫しているときにも参加できるようにするための新たな方法を生み出しつつある。

「SuccessFactorsのようなスタイルのトレーニングは、間違いなく当社のロードマップに含まれています」とツェハヴィ氏は述べ、継続的に新機能を追加していくことを強調した。最近では、能力向上サイクルと称される報酬制度が導入されている。「これは非常に複雑なシステムで、財務とCFOオフィスとより密接に統合する必要がありますが、当社はこれを合理化して使いやすくしました。2か月前にこれをローンチして以来、かなりの手応えを感じています。学習と能力開発の後、さらに数々のモジュールを生成していく計画です」。

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カテゴリー:HRテック
タグ:資金調達

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(翻訳:Dragonfly)