Facebookがアプリ追跡と広告ターゲティング制限に対してアップル批判を強化

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Facebook(フェイスブック)は、Apple(アップル)が予定しているアプリの追跡と広告ターゲティングの制限に対して喜んでいないことをすでに表明しているが、その公開バトルは米国時間12月16日に新たな段階に突入した。

2020年の夏、アップルはiOS 14以降デベロッパーは広告ターゲティングにIDFA(広告識別子)を使うためにはユーザーに許可を求めなくてはならなくなると発表した。これは、ユーザーに選択権を与えるだけだともいえるが、オプトインが必要になるということは、アプリによる追跡やターゲティングの対象が劇的に減少することが予想される。

実際の変更時期は2021年初めまで延期されたが、フェイスブックはこれについて、iOSにおけるAudience Network(フェイスブックのデータを使って他のウェブサイトやアプリの広告でターゲットを行う)の終わりを意味することを示唆した。

そしてこの日の午前、フェイスブックはThe New York Times、The Wall Street Journal、The Washington Postの3紙に印刷広告を掲載し、ブログ公式サイトでも同じ主張を展開した。

一連の行動をフェイスブックの広告ビジネスを守るための広報キャンペーンに同情的側面を加えようとするだけだと見るのは簡単だが、本日、同社の広告・ビジネス製品担当副社長であるDan Levy(ダン・レヴィ)氏は、記者からの質問に答えて異なる見解を示した。

画像クレジット:Facebook

たとえば同氏は、広告ビジネスが「多様化」しているフェイスブックは、小企業ほど強い影響を感じないだろうと話していて、広告ターゲティングの潜在的問題については直近の決算報告ですでに認めている。

「当社はすでにこの要因を本事業の予測に織り込んでいます」と同氏は語った。

対照的に、小企業は効率よく広告キャンペーンを打つために、ターゲティングに依存している。そして予算が少ないためにその効率を必要としている、とレヴィ氏は語る。もしアップルが現在の計画を推し進めると、「小企業は生き残るために苦闘し、多くの意欲的な起業家がスタートを切ることもできなくなるだろう」と予言した。

レヴィ氏に2人の小企業オーナー、サウスカロライナ州のCharleston Gourmet Burger CompanyのMonique Wilsondebriano(モニーク・ウィルソンデブリアーノ)氏と、サンフランシスコのHenry’s House of CoffeeのHrag Kalebjian(フラグ・カレブジャン)氏が加わった。カレブジャン氏は、コーヒーショップ事業が前年から40%減少するなか、彼のオンライン売上は3倍に増え、フェイスブックのターゲティング広告のおかげで、家族のアルメニアンコーヒーへ愛にまつわる彼の個人的な話を伝えることができると語った。

一方、ウィルソンデブリアーノ氏は、彼女と夫のChevalo(シェバロ)氏が自家製マリネバーガーを売るビジネスを始めた時のことについて、「ラジオやテレビCMを流す選択肢はありませんでした、そんな予算はなかったので」、そこで彼らはフェイスブックとInstagramに目を向けた。マリネが50州、17カ国で販売されているいま、「もし改定が行われると、多くの小企業はChevalと私のときと同じチャンスを得られないでしょう」とウィルソンデブリアーノ氏はいった。

レヴィ氏はさらに、アップルの損益は変更の恩恵を受けるかもしれないといった。もしデベロッパーがフェイスブックや他のプラットフォームの広告で得られる収入が減れば、サブスクリプションやアプリ内課金(アップルがよく問題にされる手数料を取っている)への依存度が高くなった、アップル自身のターゲティング広告を利用することになるかもしれないからだ。

いくつかの広告業界団体もアップルのポリシーに反論したが、アップルのCraig Federighi(クレイグ・フェデリギ)上級副社長は、あるスピーチでアドテック業界の主張について「奇妙」で「誤り」であると批判(未訳記事)した。スピーチの中でフェデリギ氏は、アップルのApp Tracking Transparency(アプリがユーザーから広告IDを取得するための承認を得る仕組み)について、「私たちのユーザーが、アプリにどんな時に自分を追跡することを許すか、を決める力を与えるものであり、その情報は他社のアプリやウェブサイトを横断して共有することもできます」と語った。

【更新】アップルから以下の声明が送られてきた。

これは私たちのユーザーを守る、という単純なことだと信じています。ユーザーは、自分たちのデータがいつ集められ、他のアプリやウェブサイトと共有されるかを知るべきであり、それを許すか否かの選択権をもつべきです。iOS 14のApp Tracking Transparencyは、フェイスブックがユーザーを追跡してターゲット広告を送る方法を変えることを必要としていません。単に、ユーザーに選択肢を与える必要があるだけです。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:FacebookApple

画像クレジット:Adam Berry / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook