Appboxoが1億円超を調達、開発者に向けたミニアプリのエコシステム構築を目指す

次の記事

オンデバイスAIでプライバシー保護とパーソナライズを両立させる検索エンジン「Xayn」

ほぼ4年前にWeChatによって開拓されたミニアプリ(未訳記事)は、今や中国とインドでよく知られた存在となり、他の市場でも勢いを増している。ミニアプリ、すなわちホストアプリに統合するように設計された軽量アプリは、スマートフォンユーザーが1つのアプリから複数のサービスにアクセスできるようにし、データとストレージ容量を節約する。また、ホストアプリの収益に役立つより多くの方法を提供する。しかし、ミニアプリのエコシステムは現在、ほとんどが特定のアプリや企業と結びついている。シンガポールを拠点とするスタートアップAppboxoは、開発者が自分のアプリを「スーパーアプリ」に変えられるようにすることで、ミニアプリへのアクセスを容易にしたいと考えている。

Appboxoは米国時間12月14日、シード資金で110万ドル(約1億1400万円)を獲得したことを発表した。主導するのは、Founders FundのスカウトファンドのFF APAC Scout、500 Startupsの東南アジアに特化したファンドである500 Durians fund、Plug and Play Ventures、およびAntlerである。今回調達した資金は、製品開発や、Appboxoのエコシステムにミニアプリを追加するために使用される。

同スタートアップは現在、Booking.com、Klook、Zaloraなど約10のホストアプリに対応しており、プラットフォーム上には約80のミニアプリを保有している。ホストアプリがどのようにミニアプリを使ってきたかの例としては、ホテル、レストラン、アクティビティの予約機能を追加した旅行アプリや、保険購入とEコマースサービスを統合したモバイルウォレットなどが挙げられる。

Appboxoは2019年、CEOのKaniyet Rayev(カニェット・レイエフ)氏とCTOのNursultan Keneshbekov(ナスルタン・ケネシュベコフ)氏が、Antler主催のシンガポールインキュベータープログラムに参加して設立した。ラエフ氏がTechCrunchに語ったところによると、両氏は当初、様々な旅行関連サービスを1つのプラットフォームに統合したオールインワンの旅行アプリの開発を考えていたという。

「しかし実際に開発を開始してみると、サードパーティのサービスをプラグインする簡単な方法はないことがわかりました」とレイエフ氏は説明する。そして、開発者がプラグアンドプレイソリューションとしてミニアプリを作成し提供する方法を考え始めた。

ミニアプリ経済は現在サイロ化しており、WeChat、ByteDance、Meituan、Paytm、PhonePe、Grab、Go-jekのようなアプリや企業は、自分たちが使うためのミニアプリを開発するか、ユーザーのためのミニアプリ市場を運営している。しかし昨年、W3CのChinese Web Interest Groupは、ミニアプリを標準化する方法を検討し始めた。Alibaba(アリババ)、Baidu(百度)、Huawei(ファーウェイ)、Intel(インテル)、Xiaomi(シャオミ)、China Mobile(中国移動通信)らから成るこのグループは、プラットフォームを超えて動作するミニアプリを作成する方法に関する白書の最初のワーキングドラフトを2019年9月に発表した。

「この白書をまさに完璧なタイミングで読みました。ちょうどプラットフォームを立ち上げた頃だったのです」とレイエフ氏は続ける。

ミニアプリを追加すると、ユーザーがアプリを通じて様々なサービスにアクセスできる場合、アプリをより頻繁に開くため、エンゲージメントを高めることができる。また、アプリ開発者は、アフィリエイトパートナーシップ、コミッション、取引手数料を通じて収入を得る方法を増やすことができる。

しかし、ネイティブアプリ開発者の多くは、自分自身のミニアプリを開発するためのリソースを持っていない。そこでAppboxoは、SDKを使ってプロセスを簡素化し、プラットフォームのミニアプリを統合できるようにしている。多くのアプリ開発者にとってのもう1つの障壁は、ミニアプリとのビジネスおよび開発パートナーシップ契約を結ぶことであるが、AppBoxoはそのプロセスをガイドすることにも貢献する。

Appboxoはシンガポールを拠点としているため、現在のユーザーの多くは東南アジアにおり、インドもターゲットにする計画だ。ミニアプリは欧州や米国ではそれほど一般的ではなく、大半のスマートフォン所有者は依然として1つのコアサービスを提供するアプリを使用しているが、レイエフ氏は状況は変わりつつあると指摘する。たとえばUberは昨年、配車サービスとフードデリバリーサービスのUber Eatsを1つのアプリに統合することを表明(未訳記事)し、Snapは数カ月前にMinisを発表した。

AppBoxoはすでに欧州にパートナーを有しており、「スーパーアプリのコンセプトが西洋にも浸透しつつあります」とレイエフ氏は付け加えた。「世界の他の地域でも新しいパートナーを確保できたらと考えています」。

関連記事:オンデバイスAIでプライバシー保護とパーソナライズを両立させる検索エンジン「Xayn」

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Appboxo資金調達

原文へ

(翻訳:Dragonfly)