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トレードワルツと三菱商事など計5社がブロックチェーン基盤の貿易情報連携による電子化実証事業

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暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン技術に関連する国内外のニュースから、過去1週間分について重要かつこれはという話題をピックアップしていく。今回は2020年12月20日~12月26日の情報から。

ブロックチェーン活用の貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz」を運営するトレードワルツは12月24日、三菱商事プラスチック、三菱商事、三菱UFJ銀行、東京海上日動火災保険の連携企業4社と提携し、2021年3月より三菱商事プラスチックと三菱商事のベトナム向け商流にて電子化実証を開始することを発表した。同実証事業は、経済産業省の「海外サプライチェーン多元化等支援事業」に採択されている

物流に付随する貿易業務のうち、複数の事業者や行政機関が介在する書類処理プロセスにおいては、いまだ紙媒体を利用した手作業によるデータ再入力作業、確認作業、修正などに膨大な時間とコストを要している。現在、それらがフルリモートワークを阻害する要因になっており、コロナ禍でも実務者の一部は週に数回程度、出社が必要という。

新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、出社ができない状況になった場合は貿易手続きが遅延し、サプライチェーンに影響を及ぼす可能性があることから、紙書類を電子化するニーズは大きな高まりを見せているそうだ。

日本政府もまた国内サプライチェーンの脆弱性が顕在化したことから、特にアジア地域における生産の多元化やデジタル化などによってサプライチェーンを強靭化するため、日ASEAN経済産業協力関係の強化を目的とする「海外サプライチェーン多元化等支援事業」における補助事業者を募集している。

ブロックチェーン技術の活用により、貿易業務を一元的に管理する「TradeWaltz」は、輸出系の標準書類の電子化実装を完了した。今回、そのうちの一部機能である「信用状(L/C)」受領機能から連携企業4社とシステム間連携し、3月より実商流を用いた実証を行う。信用状とは、貿易決済を円滑に運ぶ手段として銀行が発行する支払い確約書で、銀行が輸入者の支払いを保証するものという。

従来の貿易業務では、銀行が手形の買取りの前提として船積書類の内容が信用状に記載された内容と一致しているかの調査を行うなど、書類と現状を突き合わせる煩雑な作業がある。TradeWaltzによる今回の実証では、それらをすべてシステム統合し、システム上でチェックできる仕組みを目指すとした。

同実証事業は、経産省の令和二年度補正予算で措置された「海外サプライチェーン多元化等支援事業」(事務局JETRO)が募集するサプライチェーン強靭化施策の目的とも合致したことから第2回公募に応募、11月に採択が決定した。

TradeWaltzは、すべての海外国の信用状(L/C)を扱うことが可能だが、採択支援事業においては、ベトナム社会主義共和国を対象国とした。ベトナムは2020年のASEAN議長国であり、対日貿易額が約400億米ドルにのぼるなど、ASEANの中でも日本にとって重要な貿易相手国のひとつでもあることから、今回はベトナム企業との商流にて実証を行うとしている。

海外サプライチェーン多元化等支援事業は、「類型1(製品開発型)」および「類型2(バリューチェーン高度化型)」の2類型について、それぞれ実証事業および事業実施可能性調査の募集を行っている。すでに3回の公募が実施された。同社が採択された実証事業は、類型2で製品などの国境を越えた流通や生産プロセスの効率化、円滑化を図るシステムの導入に向けた実証事業等を対象としている。

トレードワルツと先行する連携企業4社は、ベトナムでの実証をはじめ引き続き連携し、ASEAN各国などの貿易業務の電子化にも貢献していく。

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