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FTCからの独占禁止法違反訴訟を受けてRentPathがCoStarとの買収合意を取り下げ

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「Rent.com」や「Apartment Guide」といった物件検索サイトを運営するRentPath(レントパス)が、米国時間12月30日、CoStar Group(コスターグループ)からの買収合意をキャンセルした(PR Newswire記事)ことを発表した。米国連邦取引委員会(FTC)から取引阻止の訴訟を受けたためだ。

Apartments.comやApartmentFinder.comなどの物件検索サイトも運営する商用不動産データ・分析会社のCoStarは2020年2月に、RentPathを5億8800万ドル(約606億5000万円)で買収することで合意していた(The Wall Street Journal記事)。全額キャッシュでのこの取引は、RentPathが連邦倒産法第11章の適用を始めると公表したあとで発表された。RentPathはその時点ですでに、6億5000万ドル(約670億4000万円)以上の負債を整理するために財務アドバイザーを雇っていたと、ウォール・ストリート・ジャーナルは報じている

しかし2020年12月初めになって、米国連邦取引委員会(FTC)はその買収を、連邦裁判所に対して、独占禁止法違反として提訴した。FTCの競争局の副局長であるDaniel Francis(ダニエル・フランシス)氏は声明の中で「今回の買収は、賃貸人とプロパティマネージャーの両方に利益をもたらしている価格と品質の競争を阻害する」と述べた(FTCサイト)。これまでCoStarとRentPathのライバル関係が、最も人気のあるリスティングサイトのいくつかを含む、彼らのプラットフォーム上の広告料金を低く保っていたからだ。

12月30日の発表の中でRentPathは、その破産手続きが、融資の貸し手によってまだ支えられていると語っている。そのような業者には「類似の状況下のビジネスへの投資を成功させてきた実績のあるオルタナティブ・アセット・マネジメント会社」も含まれているという。

FTCの訴訟や、RentPathが買収契約から手を引く決定が下された理由は、世界の多くの国々が技術的な統合を取り締まるようになってきたからだ。米国は独占禁止法違反規制の面で、他国の政府に遅れをとってきたものの、この状況は徐々に変化している。たとえばAmazon(アマゾン)、Google(グーグル)、Facebook(フェイスブック)が法的な精査を受けていることや、最近では米国46の州が、Facebookが市場での力を増すために「違法に」競合他社を買収したという提訴を行っている

RentPathとCoStarの取引の運命は、米国の不動産テックに対するさらなる独占禁止に関する精査を促す可能性がある。CoStarは、過去10年間に、現在も進行中の様々な買収を通じて事業を構築してきた、たとえば先月FTCの審査を通過した(Business Wire記事)物件検索サイトHomeSnap(ホームスナップ)や、不動産分析会社CoreLogic(コアロジック)への入札が報告されている(Reuters記事)。CoStarとRentPathの競合であるZillow(ジロー)も、2014年に35億ドル(約3610億円)で行ったTrulia(トゥルリア)の買収を始めとする一連の買収を通じて、事業を拡大して(Crinchbase記事)きたことで知られている。

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画像クレジット:seksan Mongkhonkhamsao / Getty Images

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(翻訳:sako)