移民の創業者に特化するOne Way Venturesが2号ファンドの資金調達完了

次の記事

C by GEがSavant下でリブランドされ「Cync」へ、照明以外へもビジネス拡大

移民の創業者を支援するベンチャーキャピタルのOne Way Ventures(ワンウェイベンチャーズ)は、2号ファンドの資金調達を5750万ドル(約59億円)で完了した。One Wayがデビューファンドとなった2800万ドル(約29億円)の投資ビークルについて発表してから3年になる。

創業パートナーのSemyon Dukach(セミョーン・ドゥカッチ)氏によると、One Wayは新しいファンドで「小切手のサイズ(1回の投資額)」を50万ドル(約5200万円)から100万ドル(約1億300万円)に増やすことができ、機関投資家が参加するシードラウンドを迅速にリードできるようになる。デビューファンドが投資で資金を使い切ってしまった現在、より大型のファンドを立てるのは当然のことだ。これはシードブームの盛り上がり(未訳記事)も反映している。投資家は競争力を維持するために資本の増強を余儀なくされている。

One Wayは、移民の創業者の支援にはっきりと特化している数少ないベンチャーキャピタルの1つだ。移民を支援し、彼らが国に留まるのを助ける別のファンドとしてUnshackled Venturesがある。同ファンドは直近では2019年に2000万ドル(約21億円)のファンドの資金調達を完了した(未訳記事)。

ドゥカッチ氏は、同社の移民への特化は取引を行う上で最大の競争優位の1つになるという。One Wayは、移民の創業者を1つのコミュニティにまとめ、新しい国、文化、環境に適応するという(比喩的な)意味で同じ言語を話す。新型コロナウイルス(COVID-19)は人と直接会う機会を制限しているが、同社はバーチャル本社とバーチャルイベントのコンセプトを試しながらポートフォリオ企業をまとめようとしている。

ベンチャーキャピタルのような閉じた世界でのコミュニティと翻訳が「私たちがほとんど常にラウンドに参加する理由です」とドゥカッチ氏は述べる。

「私たちがこれまで競争の激しいラウンドに入り込むことができたのは、多くの価値を提供する天使のように扱われたためです。価値の一部が、本当にクールなものだという感覚にすぎないときであってもです」

One Wayの投資先にはBrex(未訳記事)、ClasstagChipper(未訳記事)が含まれる。48社のポートフォリオ企業のうち、2社には移民の共同創業者がいない。ジェネラリストであるOne Wayは機械学習、フィンテック、エドテックに大きく賭けている。

トランプ政権下の移民環境は、レトリックと政策の両方の観点から、軽微ではあるがOne Wayに影響を与えたとドゥカッチ氏はいう。同社はモントリオールにベンチャーパートナーであるPhilippe Kalaf(フィリップ・カラフ)氏を擁し、政策変更のリスクをヘッジしている。

パンデミックと選挙の年にファンドの資金調達を完了したことに関しては、One Wayは当初計画していた資本のほぼ2倍を集め、2020年の小切手と現金のお祭り(未訳記事)に加わった。

「2、3のLPには選挙が終わるまで待ってもらいました」とドゥカッチ氏は語った。「バイデン氏が勝てば気持ちよく投資できるということでしたから」。

One Wayは新しい資本の獲得とともにチームを拡大させる見込みだ。同社は、消費者プライバシースタートアップの共同創業者であるEugene Malobrodsky(ユージン・マロブロドスキー)氏のパートナー加入により、ボストンからサンフランシスコに拡大した(PR Newswire記事)。

多くのベンチャーキャピタルと同様(未訳記事)、One Wayも意思決定層の多様性に関して遅れをとっている。現在、One Wayのすべてのパートナーは男性だ。同社はRobinhood and Trusted Healthの元幹部であるNadia Asoyan(ナディア・アソヤン)氏をベンチャーパートナーとして迎える予定だ。ベンチャーパートナーはジェネラルパートナー(GP)とは異なるため、決定を下したり「小切手を書く」際にはGPのサインをもらう必要がある。チームには他に、プラットフォームアソシエイトのAnnie Patyk(アニー・パティック)氏という女性メンバーがいる。

ポートフォリオの観点では、One Wayは50社のうち女性が創業または共同創業した10社に投資している。ポートフォリオには、マイノリティの共同創業者がいる19社と、黒人またはラテン系の創業者がいる7社も含まれている。

ドゥカッチ氏によると、理想的な創業者は戦略を社名に表している。

「片道チケットでやって来たものの、行く会社もなければ最終的にどうなるのかもわからず、言語、文化、ネットワークといった拠り所を持たない人がいます」とドゥカッチ氏は述べる。「そういったことをくぐりぬける人とは、どういう人なのか。将来成功すると予想されるといったことに止まらず、巨大な業界に変革をもたらす可能性を予見させます」。

関連記事
リモートワーク疲れの市場を狙うバーチャルオフィススタートアップ
保護者と教員のコミュニケーションプラットフォーム「ClassTag」が約5.4億円を調達
トランプ大統領の突然の留学ビザ制限は米国社会に広く影響する

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:One Way Ventures資金調達

画像クレジット:Henrik5000 / Getty Images

原文へ

(翻訳:Mizoguchi