カリフォルニアの植物性卵スタートアップ「Eat Just」が中国のファストフードチェーンに製品を供給

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サンフランシスコの食品スタートアップで鶏に由来しない卵を製造しているEat Justは、中国市場を開拓しようとしている。中国では植物性食品の需要が高まりつつあり、ここ数四半期でBeyondなど欧米のビーガン代替ブランド製品が販売されるようになっている

Eat Justは2021年1月第2週に、マクドナルドやケンタッキーフライドチキンのライバルである中国ファストフードチェーンのDicosに今後製品を供給すると発表した。この合意により500店舗以上のDicosの朝食メニューにEat Justの植物由来卵が加わる。この卵は緑豆から作られており、緑豆は中国ではスープや麺、デザートの材料として長く親しまれている。

中国の大都市にあるDicosでEat Justの代替卵を使った朝食のバーガー、ベーグルサンド、洋風朝食プレートが食べられるようになる。Dicosの植物ベースのメニューには中国スタートアップのStarfieldが供給するビーガンチキンバーガー(Sixth Tone記事)がすでにあり、この代替卵によって選択肢が増える。Dicosは、すでに拠点があり中国大都市部の富裕層以外の人々に植物由来タンパク質が広まると見込まれる一線都市以外の都市にも販路を広げる。Dicosは中国国内で2600店舗を経営し、年間6億人に食事を提供している。

Eat Justのグローバルコミュニケーション担当責任者であるAndrew Noyes(アンドリュー・ノイエス)氏はTechCrunchに対し、Eat Justは2019年に中国市場に参入したばかりで現時点では中国での売上は同社の売上の5%に満たないと述べた。しかし将来的には中国での売上が半分以上になると予測している。同社の160人の従業員のうち10人が中国を拠点としている。

Eat Justのビーガン卵レシピ(画像クレジット:Eat Just)

ノイエス氏は「我々は意図的に小さく始めてゆっくり進み、市場を知っていて持続可能なビジネスをどう構築するかを理解している人材を雇ってきました。我々は下流の製造工程、販売、供給にともに取り組む最適なパートナーを見つけることにも力を注ぎ、これを継続しています」と述べた。

Eat Justはアジア子会社の設立を発表していたが、Dicosとの提携はこれに続くものだ。Eat JustはかつてはHampton Creekという社名で、創業から9年が経つ。同社はLi Ka-Shing(レイ・カーセン)氏、Peter Thiel(ピーター・ティール)氏、Bill Gates(ビル・ゲイツ)氏、Khosla Venturesなどの著名投資家から3億ドル(約310億円)以上を調達した。最新の評価額は12億ドル(約1240億円)だった。

Eat JustはDicosと提携する前に、アリババやJD.comなどの小売チャネルを通じてすでに中国でオンライン販売を始めていた。Eat Justの中国事業は現在、前年比で70%成長している。

中国における植物由来食品の競争は熾烈だが、Eat Justは卵に集中することで独自の立場を取っていると主張する。

ノイエス氏は主力製品のブランド名について「植物由来肉の企業はJust Eggとの組み合わせで美味しく食べられる製品を提供しています」と説明する。

「中国の消費者の間で植物由来食品の人気が高まり、持続可能な食事は中国の将来的な食品供給に関する国民的な話題の1つになっています。中国では年間およそ4350億個の卵が生産され、タンパク質の需要は増えています」とノイエス氏。

実際、Euromonitorは世界最大の肉消費国である中国の「動物肉フリー」市場について、2018年に100億ドル(約1兆300億円)であったのに対し2023年までに120億ドル(約1兆2500億円)に成長すると予測している

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カテゴリー:フードテック
タグ:Eat JustDicos食品代替卵中国

画像クレジット:Eat Just

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(翻訳:Kaori Koyama)