苦情が相次ぐCoinbaseがカスタマーエクスペリエンスの向上を約束、ビットコイン人気に対応し切れず

次の記事

在宅勤務で人気のドキュメントスキャナーScanSnapに新モデルiX1600登場、有線接続で安価なiX1400もラインアップ

Coinbase(コインベース)は問題を抱えている。Bitcoin(ビットコイン)への関心が価格とともに急上昇する中、引っ張りだこになったこの仮想通貨取引所は、気がつくとカスタマーサービスにアクセスできない顧客からの増え続ける怒りの的になっていたのだ。

Twitter(ツイッター)をざっと見れば、すぐに話が伝わってくる。同社サービスの動揺したユーザーのひとりは、米国時間1月15日朝にこうわめき散らしていた。「ここ1カ月に複数の問題で$$$(大金)損した、いくつも未解決のケースがあるのに応答は0%って??いつ助けてくれるんだ、それとも知らないふりして忘れる方が簡単ってことか。上場して、そう簡単にはいかないぞ。もうすぐ[米証券取引委員会(SEC)に]連絡するつもりだ」。

似たような苦情はたくさん(実にたくさん)見つかる。

完全な開示のために加えると、筆者も先に同社のサポートスタッフに6通以上のメールを送り、10日間で1回ツイートした後、同社のカスタマーサービス業務の詳細を尋ねたが、何の回答も得られなかった(私は2018年にEtherを同プラットフォーム上で1ユニット購入し、2年近く前にロックアウトされていた自分のアカウントにアクセスしたいと思っていた)。

認められる点は、Coinbaseは米国時間15日に声明を発表し、サービスを改善すると約束したことだ。同社のカスタマーサクセス担当副社長であるCasper Sorenson(キャスパー・ソレンソン)氏は同社ブログで、Coinbaseは「仮想通貨経済への関心が高まっているこの時勢に、より良いカスタマーエクスペリエンスを提供することを約束する」と書いている。同社によると、これからチームの人員を増やし、(今は驚くほど少ない)セルフサービスのオプションを増やし、「ヘルプセンター」を拡大し、初めての投資家、経験豊富な投資家、そしてその中間のすべての人のためのワンストップショップとして、新しい教育サイト「Coinbase Learn」を立ち上げるという。

おそらく最も意味がある部分は、Coinbaseは今後数カ月のうちにCoinbaseの担当者とのライブメッセージングを開始すると述べていることだ。現在、Coinbaseはライブサポートをまったく提供していない。ヘルプサポートの電話回線は、アカウントの凍結を希望するユーザーのみが利用できるようになっており、自動化されている(顧客への反応が遅いという事実は裏を返せば、規制された銀行と密接に連携しているCoinbaseが、セキュリティ問題に真剣に取り組んでいることと結びつくかもしれない)。

いずれにしても、同社は上場企業としてますます一般化してきたユーザーのためにはるかに多くのことをしなければならないだろう。規制当局が同社の不満な顧客に大きな関心を持つことは間違いないだろうし、そうでなければ既存の顧客や潜在的な顧客をライバルに失うことになるからだ。今では毎日記録的な仮想通貨の取引をしている国際的な決済の巨人PayPalから、Robinhoodのような投資ブローカーまで、選択肢は増え続けている(もう1つのますます主流になってきたオプションは、信託が店頭で公開されているGrayscaleのようなようなデジタル資産運用会社だ)。

この問題へのさらなる取り組みは、極めて遅い歩みに見える。Coinbaseは、ビットコインの浮き沈みの激しい変動に比例した苦情の急増に対処してきたと思われるが、サンフランシスコで設立されもうすぐ9年になるこの企業にとって、カスタマーサービスは継続的な問題となっていた。

2018年、Mashableは5カ月間のFOIAプロセスを経て、SECとカリフォルニア州事業監督局に提出された134ページの苦情を入手し、浮かび上がった実態は「新規投資家に市場を開放している暗号資産空間の責任ある当事者ではなく、むしろ自社の成功に圧倒されている準備不足の企業」であったと当時報じている。

米国時間15日、Coinbaseのプロセスがどのように変化したのか、1200人以上の従業員のうち何人がカスタマーサポートに注力しているのか、最新の顧客数を共有できないのか、などの質問を受けたが、現在はSECが義務付けた沈黙期間中であるCoinbaseはコメントを差し控えた。

Crunchbaseによると、Coinbaseはこれまでに5億4730万ドル(約567億3000万円)のベンチャー支援を受けてきた。現在、最新のファンドで最大37億5000万ドル(約3887億4000万円)を調達しているTiger Global Managementは、Coinbaseの最近のプライベートラウンドである2018年にクローズした3億ドル(約311億円)のシリーズEを主導し、Coinbaseのポストマネー評価額を80億ドル(約8293億円)とした。

同社は2020年9月、創業者兼CEOのBrian Armstrong(ブライアン・アームストロング)氏が、社員が政治的な活動や議論を職場で行うことを公に禁止し、この方針に不快感を抱いた社員に退職金を提示したため、5%以上の社員が退職した。

約60人の従業員がこの申し出に応じたとCoinbase自身が後に明らかにしている。

CoinbaseのIPOは多くの人が待ち望んでいたが、ワシントンD.C.での(政権)変化が、同社や他の取引所に打撃を与える可能性がある。

Coinbaseの前最高法務責任者であるBrian Brooks(ブライアン・ブルックス)氏は2020年夏、通貨会計検査官事務所(OCC)の臨時責任者に任命されたが、彼は他の暗号資産に配慮した取り組みの中で、銀行が暗号資産カストディアンと提携し、ステーブルコインを使った決済を行うことができると宣言した解釈書や声明を発表した。

これらの手紙や発表がどれだけの重みを持つのか、はっきりとは明かされなかった。先週、ブルックス氏の最新の解釈書簡について質問を受けたFDICは、金融機関がブロックチェーン上のノードとして参加し、支払いを保存または検証することができると述べたが、電子メールでの回答の中で、コメントはないとも答えている。

先週、ブルックス氏の書簡が米国の金融政策の変更を示唆しているかどうかを尋ねられた米財務省は、TechCrunchの取材要請に応じなかった。

いずれにせよ、ブルックス氏の時代は終わった。新政権が誕生し、今週、ブルックス氏は辞任し、後任にはOCCで長いキャリアを持つBlake Paulson(ブレイク・ポールソン)氏が就任する。この交代で、暗号資産に対するOCCの姿勢がどのように変わるのかという疑問が残る。

一方、SECのトップには元金融規制当局者であり、最近ではM.I.T.で教鞭をとっていたGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)の社員でもあるGary Gensler(ゲイリー・ゲンスラー)氏が指名されると予想されている。また2020年12月、就任して3年で退任したウォール街の弁護士Jay Clayton(ジェイ・クレイトン)氏よりも、1兆ドル(約104兆円)規模の暗号資産市場への監視体制が強化されることも期待されている。

関連記事:Coinbaseが米商品先物取引委員会の指導に従い信用取引を中止

カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:Coinbase暗号資産Bitcoin

画像クレジット:Dan Kitwood / Getty Images

原文へ

(翻訳:Nakazato)