Gwoop(企業・サービス)

反射速度やキーボード操作を鍛えるeスポーツ用のトレーニングスペース「Gwoop」

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どんなスポーツでも、試合の合間に選手たちは練習とトレーニングを重ねている。なぜeスポーツはそうしないのか?

Gwoop(グウープ)は、ミネソタ州のスタートアップ。試合の合間にゲーマーたちがトレーニングできる場所を提供する。そこにはブラウザーベースのトレーニングツールが複数揃っていて、無料で使える。どれも反射時間、マウス操作、狙撃といった身体能力を測定したり高めたりできるもので、自分の能力がベストのときと比べてどの程度かも確認できる。

現在使用できるトレーニング用ゲームは次のとおりだ。

  • 反射トレーニング:タイミングを計って、クリック!画面がグレーからオレンジ色に変わった瞬間にマウスボタンをクリックする。ミリ秒で測定される反射時間が短いほど得点が高くなる。上級レベルでは、別の色も混じり惑わされるので、つい手が止まってしまう。
  • 視覚速度:2D平面上に1度に1つずつターゲットが出現する。それをクリックすると次のターゲットが現れる。制限時間内にクリックできたターゲットの数が多いほど高得点となる。
  • キーボード速度:その名のとおり、キーボードのキーを見つける練習。キーボードを見てキーを探していては、攻撃を避ける時間が削られてしまうからだ。

画像クレジット:Gwoop

  • マウス操作:思いどおりの場所にマウスを合わせられなければ、正しく狙いを定めることもできない。Gwoopのマウス操作練習は、曲がりくねった道でボールをドラッグするというもの。カーソルが道から外れると、ボールはスタート地点に戻される。制限時間内にクリアしたコースが多いほど得点が高い。
  • FPSトレーニング場:3Dアリーナ(トップの写真)の掃射訓練だ。ランダムに現れるターゲットを探して、発見したらすぐにクリックする。ターゲットの中心を撃ち抜けばボーナスがつく。

すべてのツールは分析ダッシュボードにリンクしてあるため、自分の能力の変化を時系列で確認できる。それぞれのスキルにリーダーボードがあり、たとえば自分の平均反射時間を見たり、世界中の他のプレイヤーや、友だち同士で比較することができる。

3D訓練でも、Gwoopのグラフィックはかなりシンプルだ。だが、それは意図して作られている。できるだけ多くのプレイヤーに使ってもらいたいからだ。AAAタイトルのようなグラフィックにしようと思えば、いつでもできる。しかし、ゲームのグラフィックを高度にすれば、高性能なパソコンでなければスムーズに動き回れなくなる。共同創設者のGavin Lee(ギャビン・リー)氏が私に話したところによると、「必要なものはコンピューターとインターネットだけ。10年前のマシンでも大丈夫」というサービスを保つことが目標だという。「2Dの訓練でも、グライフィックをもっとシンプルにしてパフォーマンスを高めることができます」とのことだ。

すべてブラウザー上で動くようにしたのも、同じ理由からだ。ダウンロードするものは一切ないため、より多くの人が利用できる。Gwoopにとっては、MacとPCのクライアントのサポートを個別に行う心配がないという利点もある。

現在利用できる訓練は、一人称シューティングゲームの射撃スキルを高めるものに特化しているように見えるが、リー氏は「ジャンルにとらわれない」ものを目指しており、他のタイプのゲームに適合する拡張機能の導入も計画しているという。MOBA Arena(マルチプレイヤー・オンラインバトル・アリーナ)も開発中で、ということは「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」や「Dota(ドータ)」で必要とされるスキルの訓練もできるようになる。その他にも「『ロケットリーグ』にかなり意識した」訓練も開発が進んでいる。現在のGwoopのトレーニングツールは、マウスとキーボードを使うユーザーに向けたものだが、コントローラーを好むユーザーのための機能を増やす準備も進めている。

画像クレジット:Gwoop

Gwoopは完全に無料で利用できる。では、どうやって収益を得ているのだろうか?リー氏によれば、そこには2つの異なる戦略があるという。同社は、チーム向けの高度な分析ツールの販売を計画している。そして利用者が十分に増えたころに、eスポーツプレイヤーのスカウト用プラットフォームに発展させたい考えだ。プレイヤーは、潜在的スポンサーやeスポーツチームとのデータの共有を選択でき、その仲介をGwoopが有償で行う。「フットボール一部リーグの大学では、みんなフットボールの映像をアップロードして選手をプロチームに売り込むプラットフォームを持っています」とリー氏。「私たちも、eスポーツのそうしたプラットフォームを目指しています」

ところで、Gwoopという名前はどこから来たのだろう?超クールなゲーム用語なのか、それとも何かの略語なのか。違う!これはリー氏が何十年も前から持っていた、単に、短くて覚えやすいドメイン名だ。「もっとおもしろいエピソードがあればよかったんですが」と彼は話す。「5文字で発音できるこのドメイン名が空いていたので、ただ買っただけなんです」。いいんだよ、ギャビン。Google(グーグル)がなんでGoogleかなんて気にしてる人は、ほとんどいないんだし。

タイミングは最高だった。多くの人が家に閉じ込められている今、以前よりも多くの人がゲームを楽しむようになった。「Fortnite(フォートナイト)」や「PUBG」「Apex Legends(エーペックスレジェンズ)」といったバトルロイヤル系ゲームの人気も急上昇している。だが、アイテム集めの最初の10分間に、熟練のチームに遭遇して10秒で八つ裂きにされてしまうようなゲームでは、なかなか上達ができない。専用の訓練場や射撃場を備えたゲームも多いが、ゲーム前の軽い準備運動を想定している場合がほとんどだ。自分のスキルを測定して上達度の経過観察ができるような機能はない。

画像クレジット:Gwoop

ミネアポリスを拠点とする同社は、現在3人の共同創設者だけで運営されている。現在まで自己資金でまかなってきたが、シードラウンドが進行中であることを教えてくれた。

Gwoopは現在セミクローズドベータの段階で、登録には招待が必要だ。しかしリー氏は、TechCrunchの読者のために、登録ゲートを通過できるコード「#TC2021#」をプレゼントしてくれた。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
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画像クレジット:Gwoop

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(文:Greg Kumparak、翻訳:金井哲夫)