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ダブリンのVC「Frontline Ventures」がB2Bスタートアップ向けファンドに89億円調達

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ダブリン拠点のFrontline Ventures(フロントラインベンチャーズ)が欧州のB2Bスタートアップを対象とする7000万ユーロ(約89億円)のFrontline Seed Fund IIIの詳細を明らかにした。新ファンドによりFrontlineが管理するファンド総額は2億5000万ユーロ(約317億円)になる。同社はロンドン、ダブリン、サンフランシスコにオフィスを構えている。ファンドへの出資者は欧州と米国にまたがり、European Investment Fund(EIF)、Ireland Strategic Investment Fund(ISIF)、アイルランドの大手銀行AIB、そのほか主にエグジットした起業家など10人のテックエンジェル投資家だ。

新規ファンドはすでにアーリーステージの企業への投資を開始し、今後4年間で45社への投資を目指す。投資額は25万〜250万ユーロ(約3200万〜約3億2000万円)だ。新規ファンドはFrontlineの米国拠点のグロースステージファンドFrontline Xに続くもので、アイルランドがEUのメンバーであること、そしてブレグジットの予期せぬ結果の恩恵を受ける立場であることを踏まえている。Frontline Xは欧州やEU地域に進出したい米国のスタートアップ向けのものだ。

パートナーのWilliam McQuillan(ウィリアム・マクキラン)氏は新しいファンドが資金の約50%を新たなアーリーステージ企業に投資すると述べた。残りの資金はすでにポートフォリオにある企業への後の投資に振り向ける。

マクキラン氏の見立てでは、グローバルのB2Bソフトウェアマーケットの26%を欧州が占め、そして米国が50〜55%と欧州は成長する余地がかなりある。

2020年、ロンドンにオフィスを開設したSequoia、そして直近ではGeneral Catalystなど米国のVCファームが欧州に根づきつつある中での新しいシードファンドの立ち上げとなる。2020年5月にFrontlineはKleiner Perkins、Index、Sequoiaとともにアイルランドに本社を置くEvervaultに投資した。

Frontlineのポートフォリオにあるシード期の企業の70%が2012年以降に米国のVCから資金を調達した。そしてFrontlineのパートナーはGoogle、Twitter、SurveyMonkey、Airtable、Yammerなどの企業と協業した。

声明の中で、マクキラン氏は「Frontlineスタート時の2012年のデータをみると、欧州の起業家が欧州外での事業を立ち上げるためのインフラやサポートが欠けていたのは痛々しいほど明らかでした。本日、欧州は当然のことながら米国の投資家のターゲットリストの上位にきます。チームとして、当社は大西洋を超えて創業者たちのサポートに注ぐ経験とリソースを蓄積してきました。Seed Fund IIIは創業者たちが離陸し、世界に進出するのをサポートする我々の取り組みのエクステンションになります」。

Frontlineの投資で目を引くものには、Linked Finance、Clearbanc、Currencyfairが含まれる。Frontline XグロースファンドはTripActionsのシリーズB、People.aiの1億ドル(約105億円)のシリーズC、Clearbancの5000万ドル(約53億円)のシリーズBなどに投資した。

注目すべきエグジットにはRapid7に買収されたLogentries、CenturyLinkに買収されたOrchestrate、2020年にGoogleに買収されたPointyがある。

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:Frontline Ventures資金調達投資

画像クレジット:Frontline Ventures

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(文:Mike Butcher、翻訳:Nariko Mizoguchi