グーグルが最初のAndroid 12開発者プレビューを公開

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Google(グーグル)がAndroid 11の最初の開発者プレビューを発表してからほぼ1年後、同社は米国時間2月18日、Android 12の最初の開発者プレビューを公開した。新型コロナウイルスの影響で、GoogleはAndroid 11のロールアウトを少し遅らせたものの、それによってAndroid 12がスケジュール通りにいかなくなるということはなかったようだ。初期の開発者プレビューということから予想されたとおり、今回の変更点のほとんどはフードの下にあり、それを操ってみたいと思う勇敢な非開発者のためのOTAアップデートはまだ用意されない。

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画像クレジット:Google

今バージョンにおけるハイライトは、現在明らかになっているものの中では(今後のプレビューサイクルを通じて、Googleがさらにユーザーインターフェイスの変更やUIの刷新を行う傾向にあることは留意すべきだ)AVIF(AV1 Image File Format)のような、より高画質のフォーマットにメディアを変換する機能や、速度と応答性が改善された通知などとなる。開発者向けには、プラットフォーム内の変更を個別に有効 / 無効に切り替えられる機能が用意された。これによって開発者は自分が作ったアプリの互換性を簡単にチェックできる。Googleはまた、Android 11の時に同様に、Platform Stability と呼ばれるマイルストーンをAndroid 12にも設定することを約束している。これはアプリに関わる変更点が最終的に確定したことを開発者に知らせるもので、2020年は7月にAndroid 11のBeta 2がリリースされたとき、Platform Stabilityに到達した。

「バージョンを重ねるごとに、我々はこのOSがよりスマートに、より使いやすく、より優れたパフォーマンスを発揮できるように、プライバシーとセキュリティを核に改良を続けています」と、Googleのエンジニアリング担当VPであるDave Burke(デイヴ・バーク)氏は述べている。「Android  12では、すばらしいユーザー体験を構築する新しいツールを提供することにも取り組んでいます。まず、アプリが最新の動画フォーマットに対応していない場合でも、簡単に動画や画像のリッチコンテンツをコピー / ペーストできるメディアトランスコーディング互換機能。また、プライバシー保護の追加、UIのリフレッシュ、アプリの応答性を維持するためのパフォーマンスの最適化も行っています」。

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明らかに、Android 12には数十の開発者向けアップデートが施されている。そのいくつかを詳しく見てみよう。

たとえばAndroid 12のWebViewに、GoogleはChrome(クローム)で動作するものと同じSameSite Cookieを実装する。同社は2020年、広告主がChromeで閲覧者のサイト間の行動を追跡することを困難にしたこの変更の導入を遅らせた。それは単に、あまりにも多くのサイトで問題が発生したからだ。現在はこの機能がChromeに完全に実装され、Androidチームも明らかにそう感じているため、WebViewに同じ機能を実装することが可能になった。これは他のアプリでもウェブコンテンツを表示するために使用される。

エンコーディング機能に関して、バーク氏は「モバイルデバイスにおけるHEVCハードウェアエンコーダーの普及にともない、カメラアプリは旧来のコーデックよりも画質と圧縮率が大幅に改善されたHEVCフォーマットで録画することが増えています」と指摘する。ほとんどのアプリがHEVCをサポートしているが、そうでないアプリのために、Android 12はHEVCをAVCにトランスコードするためのサービスを提供すると、バーク氏は記している。

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さらにAndroid 12では、画像やGIFに似た画像シーケンスを収めるコンテナとして、AV1 Image File Formatをサポートする。「他の最新の画像フォーマットと同様に、AVIFは動画圧縮コーデックからフレーム内エンコードされたコンテンツを利用します」と、バーク氏は説明する。「これは、JPEG などの古い画像フォーマットと比較して、同じファイルサイズでも画質が劇的に向上します」。

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毎回Androidの新バージョンがリリースされる度に、Googleは通知システムをいじくり回しているが、今回のリフレッシュでは「よりモダンに、より使いやすく、より機能的になる」とチームは約束する。バーク氏によれば、トランジションやアニメーションが最適化され、アプリが独自のコンテンツに合わせて通知をデコレートできる機能も備わるという。Googleはまた、以前に推奨していたような、中間にBroadcastReceiverやサービスを介さず、通知からアプリにユーザーを即座に移動させるシステムを実装するように開発者に求めている。

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Android 12では他にも、最大24チャンネルとなったマルチチャンネルオーディオ(音楽や他のオーディオアプリには間違いなく恩恵を受ける)や、空間オーディオ、 MPEG-Hサポート、音と触覚を結合させた効果(音に合わせて振動の強さや速さが変えられる。ゲームには間違いなく恩恵を受ける)などの機能サポートが向上する。また、ジェスチャーナビゲーションの改善や、その他多くの最適化、OS全体に渡る小変更などが施される。

Googleはまた、Project Mainlineにも引き続き力を入れている。これはAndroid OSのコア機能を、Google Playシステムを介してアップデートできる機能で、ハードウェアメーカーの遅れがちなアップデートを待たずに済む。

Android 12では、MainlineにAndroid Runtimeモジュールが加わることで、Googleがデバイスにコアランタイムとライブラリのアップデートを施すことが可能になる。「これによって我々は、ランタイムのパフォーマンスと正確性を向上させ、メモリをより効率的に管理し、Kotlin(コトリン)の操作を高速化することができます。システムをフルアップデートさせなくとも、これらのすべてが可能になります」と、バーク氏はいう。「また、既存のモジュールの機能も拡張しました。たとえばシームレスなトランスコーディング機能を、アップデート可能なモジュール内で提供しています」。

Android 12の変更について、すべての詳細はこちらで見ることができる。

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Android 12に自分たちのアプリを適応させたいと考えている開発者は、Pixel(ピクセル)のデバイスにシステムイメージをインストールして、今から作業を始めることができる。現在Android 12がサポートしている機種は、Pixel 3 / 3 XL、Pixel 3a/ 3a XL、Pixel 4/ 4 XL、Pixel 4a/ 4a 5G、Pixel 5のみだ。GoogleのAndroid Studioに用意されているAndroidエミュレータでもシステムイメージを使うことができる。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:GoogleAndroidAndroid Studio

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hirokazu Kusakabe)