コネクテッドカーからデータ収集、匿名化するサービスのOtonomoがSPAC経由で上場へ

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インターネットに緊密に統合されたいわゆるコネクテッドカーのデータを取得して収益化するビジネスを支援するOtonomoは株式上場を準備中だ。同社はイスラエルを拠点とするクラウドサービスのスタートアップで、評価額は14億ドル(約1480億円)で上場のための特別目的会社(SPAC)であるSoftware Acquisition Group Inc.IIとの合併に合意したことを発表した。

自動車関連でも従来の上場方法の煩雑さを嫌ってSPACとの合併による上場を狙うスタートアップが増加中だ。OtonomoもSPACによる上場のブームに加わった。過去数カ月間でSPACとの合併を発表または完了した自動車関連スタートアップにはArrival、Canoo、Lordstown Motors、Luminar、ChargePoint、Lion Electric、Proterraなどがある。

株式市場からの資本調達は、自動車メーカーになろうとするなど資本集約的な目標を抱えている企業にも成長を加速させたい企業には非常に魅力的だ。Otonomonoは後者のグループに属する。

OtonomoはPIPE(限定的私募)により1億7250万ドル(約180億円)を調達したと発表した。投資家にはFidelity Management&Research Company LLC、BNP Paribas Asset Management Energy Transition Fund、Senvest Management LLCなどが含まれ、また戦略的投資企業のDell Technologies Capital、Hearstの支援を受けた。現在のOtonoo株主は合併完了時に所有権の過半数を所有する。この際Otonomoの保有キャッシュは3億700万ドル(約320億円)以上となる。

Otonomoは調達した資金は企業規模拡大と新しいマーケット、ユースケースへの参入のために利用する計画だと語った。

Otonomoは2015年に車両からのデータを取得して匿名化するクラウドベースのソフトウェアプラットフォームとして創立された。このプラットフォームは電気自動車の管理、位置把握、各種有料サービスの提供、駐車場、利用距離従量型保険、トラフィック管理、メディア、緊急サービスなどを提供するアプリに利用できる。Otonomoによれば同社のプラットフォームは自動車メーカーや大量の自動車運用社16社、サービスプロバイダー100社以上に利用されている。

同社はコネクテッドカーを介して実行されているあらゆるオペレーションを企業が収益化するのを支援できるとするプロモーションで数十社のユーザーの獲得に成功している。Otonomoはデータを安全に収集しデータを匿名化して企業が運用車フリート、スマートシティ、個人向けアプリやサービスの開発に利用できるようにする。GDPR、CCPA、その他のプライバシー規制をクリアできる個人別データ、集計データを総合したソリューションも提供される。

Otonomoの企業規模は、少なくとも1つの方法として、同社のサービスを利用して収集されるデータポイントの数で推定することができる。1年前同社は、自動車メーカー、フリート、農業・建設メーカーとの提携により、1日あたり2000万台以上の車両から26億種類のデータを収集していると発表した。現在、同社のプラットフォームは世界の4000万台以上のコネクテッドカーから1日あたり40億以上のデータを取得しているという。

上場に向けたSPACとの合併は2021年の第2四半期に完了する予定だ。上場先はNASDAQでCEOは引き続き Ben Volkow(ベン・ヴォルコウ)氏が務める。

カテゴリー:モビリティ
タグ:OtonomoSPACコネクテッドカー

画像クレジット:Yuichiro Chino / Getty Images

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:滑川海彦@Facebook