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大規模なログデータの処理コストをクラウド利用で削減するHydrolixが10.7億円シード資金獲得

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ログのデータを処理し、メトリックスを追跡することに、多くの企業が相当な量のお金とリソースを費やし、集めて保存できる量に何らかのトレードオフを強制している。そこで新進のスタートアップHydrolixが米国時間2月24日、1000万ドル(約10億7000万円)のシードラウンドを発表して大規模なロギングの問題に挑戦し、またユニークな技術によりそのデータの保存とクエリのコストを下げようとしている。

Wing Venture Capitalがこのラウンドをリードし、AV8 VenturesとOregon Venture FundそしてSilicon Valley Data Capitalが賛助した。

HydrolixのCEOで共同創業者のMarty Kagan(マーティ・ケイガン)氏によると、彼は前の仕事で、大量のログデータやメトリックスやそれらの追跡が、社内のさまざまな部分で重視される企業を数多く見てきたが、しかしそれらの企業のほとんどが、データ量があまりにも多いため、長期的な保存のための費用は高すぎて賄えないと感じていた。彼がHydrolixを始めたのは、そのようなネガティブな経済性を変えて、貴重なデータの保存とクエリを容易にしたいと考えたからだ。

ケイガン氏は「そうしたクラスター形式のデータベースの古典的な問題は、ストレージがローカルであることだ。だからデータセットが大きくなると、大金を投じてクラスターを大きくするか、ホットなデータとコールドなデータを区別してコストを一定範囲に収めようとする」と述べている。

さらに彼によれば、クエリともなるとBigQueryやSnowflakeのような既存のソリューションは、この種のデータにあまり適していない。「それらは巨大なキャッシングを行うし、カラムをバルクでスキャンする。だからそれらは、こういう、ライブのストリームを取り入れてアドホックでデータの探査をやりたいインフラストラクチャ方面の仕事では役に立たない」と彼は主張する。

Hydrolixがやりたいのは、ログデータの保存とクエリの、もっとコスト効果の高い方法を作ることだ。しかもそれを、単一のツールで実現したい。ケイガン氏は「そこで私たちは、ストレージの新たな層を作り、クラウドストレージとディスクレスのスポットインスタンスしか使わないのにSSDのようなパフォーマンスを提供できるようにした」と説明する。彼によると、この方法ならキャッシングやカラムのスケーリングは要らず、インデックス検索ができる。「クラウドストレージの低コストと無制限のリテンションの利点を享受できるが、完全なインデックス検索による対話的パフォーマンスも得られる」と彼は付け加える。

Wing Venture Capitalの創業者パートナーである投資家のPeter Wagner(ピーター・ワグナー)氏によると、このツールが見事なのは、量によるトレードオフが要らなくなることだ。しかもそれでいて、顧客のデータ処理費用を全体的に下げる。ワグナー氏は、声明で次のように述べている。「Hydrolixのチームが作ったリアルタイムのデータプラットフォームは、現在のアナリティクスソリューションのコストの数分の一で優れたパフォーマンスを提供するだけでなく、データの量が桁違いに大きくなっても同じアドバンテージが得られる」。

なお、過去2週間内にSentinelOneはログ高速処理プラットフォームのScalyrを1億5500万ドルで買収し、その後CrowdStrikeがやはり高速ロギングのHumioを4億ドルで買収したから、今やこの分野は注目のマトのようだ。

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Hydrolixのプロダクトは現在AWSで利用でき、Amazon Marketplaceから提供されているが、しかしケイガン氏によると同社は現在AzureとGoogle Cloud用のバージョンも開発中で、2021年後半には提供できる。同社は2018年の終わりに創業され、今は20名の社員が6カ国に広がっている。本社は、オレゴン州ポートランドにある。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Hydrolix資金調達

画像クレジット:Arctic-Images/Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Hiroshi Iwatani)