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マイクロソフトがビジネススイートのDynamics 365とコラボツールTeamsを緊密に統合

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が収束せず、従業員がバラバラになって在宅勤務をするための条件がわかってくる中で、ユーザーはツールをもっと統合してタスクの完了に必要なクリックを減らしたいと望んでいるだろう。米国時間3月2日のIgniteカンファレンスMicrosoft(マイクロソフト)は、こうした問題を解決するために同社ビジネススイートのDynamics 365とコラボレーションツールのTeamsを緊密に統合すると発表した。

Microsoftのビジネスアプリケーション&グローバルインダストリー担当コーポレートバイスプレジデントであるAlysa Taylor(アリサ・テイラー)氏は、ネイティブに統合するこのアプローチの利点の1つは異なるアプリケーション間でのコンテクストの切り替えが減ることだと指摘した。同氏は「我々はコラボレーションプラットフォームとビジネスプロセスのレイヤーを1つにまとめ、営業職やサービス担当者、オペレーションマネージャー(と類似の職種)がコラボレーションと日常業務の両方の機能を備えた一元化されたプラットフォームを使えるようにコミットしています」と説明した。

その効果はマーケティング、セールス、サービスにさまざまなかたちで現れるだろう。例えばマーケッターはDynamics 365 Marketingツールでウェビナーを設定して管理し、Dynamics 365のコンソールに直接統合されたTeamsストリーミングセットアップを利用して、Teamsでストリーミングイベントを実施できる。

テイラー氏は営業を例に挙げ「販売担当者がLinkedIn Sales Navigatorを使って顧客の人事異動を追跡し、Dynamics 365 Salesを離れることなくMicrosoft Teams内で特定の販売記録を関連づけられます。このため、Salesアプリケーション内で顧客やTeamsで発生した顧客に関する変更事項をしっかりと把握でき、Salesは自動で更新されます」と話す。

Microsoft製以外にもさまざまなツールをワークフローに組み込んで使いたい企業の場合に関してテイラー氏は、Microsoftのクロスクラウドコネクタを使って別のサービスと接続でき、どのようなタスクかは問わないと説明する(コネクタが目的のアプリケーションに対応できればの話だが)。

ビジネスソフトウェア分野におけるMicrosoftの大きなライバルであるSalesforceは2020年末にSlackを270億ドル(約2兆9000億円)以上で買収し、Microsoftと同様の統合機能をSalesforceプラットフォームに導入した。テイラー氏は、この買収をMicrosoftがすでに構築を始め現在も継続している統合への対抗策と見ている。

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同氏は筆者に対し「SalesforceはSlackを買収して(我々と同様の)コラボレーションを実現する必要があったと考えています。Salesforceは我々のようなネイティブの統合にはならないため、我々はSalesforceが提供しようとしていることより何年も先行しています。そのため私は、Salesforceの買収は我々がDynamics 365とTeamsでしようとしていることへの対抗策と見ています」と語った。

CRM分野の市場シェアではSalesforceがMicrosoftを上回っていることは指摘しておいた方がいいだろう。2019年のGartnerの調査によると、Salesforceが19%を超えているのに対しMicrosoftは3%に満たない。この調査以降に数字が多少は動いているかもしれないが、おそらく大きくは変わっていないだろう。

Microsoft Ignite 2021

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:MicrosoftMicrosoft Ignite 2021Microsoft Dynamics 365Microsoft TeamsCRM

画像クレジット:NurPhoto / Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Kaori Koyama)