BeepleのNFT作品が75億円で落札、アート界に変革の兆し

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米国時間3月11日、比較的無名のデジタルアーティストによるNFTデジタルアートのコラージュが、オークションで6900万ドル(約75億円)の値を付けた。「Everydays – The First 5000 Days(毎日 − 最初の5000日)」と題されたこの作品は、ネット上ではBeeple(ビープル)として知られるアーティストMike Winkelmann(マイク・ウィンケルマン)氏が数年間かけて毎日描いたスケッチを集めたものだ。250年以上の歴史を誇るオークションハウスChristie’s(クリスティーズ)がこれまで扱ってきた作品と違い、これは純粋なデジタル作品だ。

たしかにクレイジーな額だが、美術界の雲の上のパトロンたちが、これはブロックチェーンで生み出されたデジタルアートは受け入れ可能なメディアだと暗黙に認めたことを意味する。Beepleは、暗号資産愛好家たちがこの熱狂の波に乗り、暗号資産の新たな市場とブロックチェーンを利用した新たなメディアをテコ入れしようと目論んだおかげで、同じクラスの他のアーティストよりも注目され高評価を得たこともあるかもしれないが、それでもアートの世界にとって、これは歴史的な出来事だ。

クリスティーズのオークション記録によれば、今回の落札により、Beepleは世界に最も価値ある存命アーティスト3人の中に入ったという。この作品はオークションの最後の2時間で価格が爆発的に上昇したと、クリスティーズは説明している。入札が集中し、価格は1400万ドルほど(約15億2000万円)から6900万ドル(約75億円)に跳ね上がった。

Christie’s「メジャーなオークションハウスに初めてかけられたNFTベースの純粋なアート作品であるBeepleのThe First 5000 Daysは、69,346,250ドルで落札され、彼は最も価値ある存命アーティストのトップ3に入った。BeepleとMakersPlaceのおかげだ。詳細は後ほど」

Beepleは、数カ月前からNFTアートに取り組んでいる。美術界によってその価値が月まで押し上げられ、この技術がほぼ主流の美術関係者に受け入れられるようになる以前の2020年末にも、彼の作品は数百万ドル(数億円)を生み出している。NFT(非代替性トークン)とは、基本的にミント(創出)できる資産であり、デジタル商品の本当の所有者を示すことができる数学的に定義された契約のことをいう。ダウンロード、アップロード、共有が自由にできるデジタルファイルの希少性を明示する方法で悩んでいるデジタルアーティストにとって、NFTは、アートの世界のためのメディア革命のように感じられるだろう。

この業界で、美術的価値という側面からそうした作品が持つ意味の共通認識を模索してきた大勢の流行仕かけ人や利害関係者たちの苦々しい思いとは裏腹に、この10年間で、インターネットを利用しインターネットで広がるアートはストリートアートと融合し、伝統的な美術界に食い込んできた。今回の桁外れの取り引きでクリスティーズがNFTを受け入れたことは、最高に衝撃的な革命だったのかも知れない。その他のオークションハウスも、強い取り残され感から、これまで遠ざけてきたテクノロジーを慌てて採り入れるようになる可能性もある。

ブロックチェーンの影響力は、純粋なNFT作品の取り引きみならず、美術品のオークションハウスに長期にわたって影響を及ぼすようになるだろう。とりわけ、所有や移譲の証明のための信頼できるソリューションとして、オークションハウスがNFTを採り入れる可能性は非常に高い。美術界におけるNFTの未来は確実というにはほど遠いが、爆発的なスタートではある。

カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:NFTアートクリプトアート

画像クレジット:Beeple

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(文:Lucas Matney、翻訳:金井哲夫)