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契約から完成まで30日、Aboduの「裏庭ミニ住宅」をLA当局が承認

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カリフォルニア州の住宅不足は深刻だ。そこで裏庭に「離れ」や簡易オフィスを提供するサービスが多数生まれている。Aboduもそうしたスタートアップだが、契約から竣工までまで30日という超特急のQuickshipプログラムがロサンゼルス市から認可を受けた。

このスピードを可能にしたのは「一括事前承認」システムで当初サンタフェに導入されたが、今回LAでも認められた。

サンノゼ市は付随的簡易住宅(ADU)の開発者に対し事前に一括認可を与えるプログラムを2019年に開始した。Aboduはこの事前認可プロセスを利用して同市で住宅の建設を開始した。

この承認プロセスが適用される場合、AboduのようなADUデベロッパーは1時間で建築許可を得られる。サンノゼで事前承認されているADUデベロッパーには他にActon ADU、ベンチャー企業のConnect Homes、J. Kretschmer Architect、Mayberry Workshop、Open Remodel、prefabADUなどがある。ロサンゼルスではLa Mas、IT House、Design、Bitches、Connect Homes、Welcome Projects、First Officeなどが事前承認による住宅建設許可の対象となっている。

AdobuはADUによる事前承認を受けた建設以外にもパロアルト、ミルブレー、オレンジカウンティ、ロサンゼルス、オークランドなどカリフォルニア全域で各種の建設を行っている。同社の資料によれば、サンフランシスコ周辺のベイエリアではADU同等住宅の販売価格は18万9000ドル(約2100万円)からとなる。中層マンションでは65万〜85万ドル(約7100万〜9300万円)、鉄筋の高層ビルでは1戸あたり100万ドル(約1億900万円)かかるという。

AboduのCEOであるJohn Geary(ジョン・ギアリー)氏は次のように述べている。

個人が住宅を増設しようとする場合、当社のQuickshipプログラムが最速です。子供が成長したなど家族構成の変化や賃貸による投資収益を期待するなど住宅増設のニーズがある戸建て住宅所有者は大勢います。Aboduはロサンゼルス市で最短4週間でADUプロジェクトを完了できるようになりました。Aboduが最も重要だと考える使命は、人々や自治体に真の変化をもたらすために必要な青写真を提供しながら、州の住宅不足に深刻な打撃を与えることです。

Kim-Mai Cutler(キム-マイ・カトラー)氏は元TechCrunchのライターだが現在はAboduの取締役に就任している。同氏は「建設開始から30日以内に引き渡しという大きな目標を達成できたことで夢が現実になりました」と語った。カトラー氏はカリフォルニア、特にサンフランシスコからシリコンバレーで深刻化している住宅危機についての本を出版している。

この本(ないしそれに相当する文章)をきっかけにカトラー氏はホームレス解消のための公的対策に積極的に関与するようになった。同氏はAboduサイトのブログ記事に「私は米政府のホームレス対策支出や自治体による手頃な価格の住宅を調達するための地方債の発行、運営を監督する委員などの組織に参加するようになりました」という。

画像クレジット:Abodu

カトラー氏がAdobuを支援するのは、以前から住宅に関する問題に関する関心と知識を持っていたためだとしてこう続けた。

カリフォルニア北部は今や世界で最も不動産価格が高くまた予測不可能な動きを示す土地となっています。これ非常に大きな問題を引き起こしています。住宅建設は許可手続きから資材調達まですべてに透明性が欠けているため何年もかかるのが普通です。この1年間、Aboduの共同ファウンダーであるジョン・ギアリー氏、Eric McInerney(エリック・マキナニー)氏は、子持ちの大学生カップルのためにその両親宅の裏庭に家を建てました。またミルブレーでは母親と息子のためにそれぞれ独立した家を、サンノゼでは夫婦の家の裏庭に祖母を住まわせるための家を建設しています。

Aboduの特色は裏庭に建設する「お祖母さん用の離れ」や「勉強部屋」「ミニハウス」に焦点を絞っているところにある。カトラー氏はこう説明する。

サクラメント(のカリフォルニア州議会)では中層階住宅建設の促進に関する審議が行き詰まっている一方、裏庭のミニハウスに関しては州議会でも太平岸州北西部の議会でも、Phil Ting(フィル・ティン)氏のAB68、Bob Wieckowski(ボブ・ウィエコウスキー)氏のSB1069など、裏庭に小住宅を簡単に設置できるようにする法案が次々と成立しました。これは郊外居住者が待望ん望んできた変化です。これは人々に有益であると同時に政治的にも実行実行が用意なオプションなのです。

カトラー氏はAdobuが30日以内に家を建設できることは人々の認識を大きく変えるきっかけになると考えている。このスケジュールは基礎の建設に2週間、プレハブ住宅をクレーンで基礎の上に載せるのは1日というテクノロジーのおかげだ。またこの方式は驚異的な低コストを実現する。これにより住宅の建設数自体が大幅に上昇するはだ。しかし絶対的にみれば住宅の供給は依然として危機的なまでに低い水準だ。「ミレニアル世代が家族形成の最盛期を迎えている時期だというのに米国全土での住宅売買の数は1年前のわずか半分なのです」とカトラー氏は指摘する。

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画像クレジット:Abodu

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(文:Jonathan Shieber、翻訳:滑川海彦@Facebook