ニュース

LinkedInもClubhouse類似機能を開発中

次の記事

Armが次世代プロセッサーアーキテクチャ「Arm9」を発表

Clubhouse(クラブハウス)の競争相手は増え続けている。このたびLinkedIn(リンクトイン)も、クリエイターたちがネットワーク上でコミュニティでつながる仕かけとして、そのアプリ内でソーシャルオーディオ体験をテストしていることを認めた。現在、Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)が開発しているClubhouseライバル機能とは異なり、LinkedInは、そのオーディオネットワーキング機能が、ユーザーの単なるソーシャルプロフィールではなく、プロフェッショナルなアイデンティティと結びつくという点で、差別化できると考えている。同社はすでにクリエイターコミュニティを支援するプラットフォームを構築しており、現在はストーリーズLinkedInライブビデオニュースレターなどのツールを利用できるようになっている。

関連記事
フェイスブックがClubhouseクローンのライブ音声SNS機能を開発中
Twitterの音声ソーシャルネットワーク機能「Spaces」がClubhouseより先にAndroidで利用可能に

そして米国時間3月30日より、LinkedInはこうした一連の動きを新しい「クリエイター」モードとして正式提供を始めた。このモードを使うことで、クリエイターは自分のプロフィールの更新情報、たとえばストーリーズやLinkedInライブビデオなどをフォローしてもらえるようになる。

このようにクリエイターに焦点を当てたことで、LinkedInは、現在音声ベースのネットワーク機能を現在さまざまなレベルで開発しているFacebook、Twitter、Telegram(テレグラム)、Discord(ディスコード)といった企業たちと比べて、独自のClubhouse機能の拡大という点で競争力を持つことになる。

Twitterが開発中の、ClubhouseライバルであるTwitter Spaces(ツイッター・スペース)は、すでにベータテストが開始されているが、まだクリエイターのための完全なツールは揃っていない。実際Twitterが、たとえば新しい「スーパーフォロー」機能などを通じて、より大規模なクリエイター向けサブスクリプションプラットフォームの計画を発表したのは、2020年2月になってからだ。そして、買収によってニュースレター分野にやっと参入したのも、2021年になってからだ。一方、Facebookはこれまでクリエイター向けの機能を数多く提供してきたが、最近ではニュースレターのようなツールにも力を入れている。

関連記事:TwitterがオランダのニュースレタープラットフォームRevueを買収、作家が報酬を得る方法を提供

LinkedInは、メンバーやクリエイターから、そのプラットフォーム上でのより多くのコミュニケーション手段を求める声が寄せられていたことから、音声ベースのネットワーク機能を開発することにしたのだという。

LinkedInの広報担当者であるSuzi Owens(スージー・オウエンス)氏は、オーディオ機能の開発を認めた際に「LinkedInでの50%近くの会話の増加は、ストーリー、ビデオ共有、プラットフォーム上の投稿などにに反映されています」と語った。また「プロフェッショナルアイデンティティと結びついたユニークな音声体験を実現するために、いくつかの初期テストを行っている最中です。イベントやグループなど、LinkedInの他の部分にもオーディオを導入し、メンバーがコミュニティとつながる方法をさらに増やすことができるようにすることを検討しています」と述べている。

クリエイターからの関心の高まりを受けて、同社はルーム内のスピーカーを並べるステージと、その下にリスナーを配置する機能をいち早く開発した。また、リバースエンジニアのAlessandro Paluzzi(アレッサンドロ・ポルッツィ)氏が、LinkedInのAndroidアプリ内で発見したインターフェースのスクリーンショットをみると、ルームへの参加や離脱、コメントへの反応、発言のリクエストなどのツールも用意されている。

ポルッツィ氏は、ユーザーインターフェースに自分のプロフィールアイコンを表示しした画像をツイートしたが、これはLinkedInによるものではない。その代わりにLinkedInは、ルームでの体験に関する概念的なUXを示す独自のモックアップをTechCrunchに示した。このモックアップは、この機能がローンチされたときにどのようなものになるかについての、より具体的な例を示している。

画像クレジット:LinkedIn

LinkedInは、この音声エクスペリエンスが、ユーザーの職業上のアイデンティティと結びついていることで、ユーザーは安心してコンテンツについて話したり、コメントしたり、その他の方法で関わることができる、とTechCrunchに語っている。また、LinkedInライブなどの他の機能のために、すでに提供されているモデレーションツールを活用して、すでにClubhouse悩ませ始めている不適切もしくは有害な議論に対する懸念に対処することができる。

「私たちの優先事項は、参加者が安全だと感じ、生産性を高めることができる、信頼できるコミュニティを構築することです」とオウエンス氏はいう。「私たちのメンバーは、現実世界の人びとと、敬意を持って建設的な会話をするためにLinkedInに集まっています。私たちそのための安全な環境を確保することに注力しています」と彼女はいう。

さらにLinkedInは、音声ネットワーキングは、グループやイベントなどの他の分野の自然な延長線上にあるとしている。こうしたネットワーキング分野は成長を続けているが、特にパンデミックの中ではその傾向が著しい。

2020年には、約2100万人がLinkedInでのイベントに参加し、LinkedIn全体のセッション数は前年比で30%増加した。全世界に広がる7億4000万人のLinkedInメンバーも、2020年は48億回の接続を行い、コミュニティを形成し、会話を交わし、知識を共有している。

パンデミックによって活況となった多くの企業と同様に、LinkedInは、パンデミックによって、オンラインネットワーキング、リモートワーク、バーチャルイベントへの自然な流れが加速されただけだと考えている。そもそもこれらはロックダウン以前から行われていたものだ。例えば、LinkedInは、パンデミック前はリモートワークを行うメンバーは8%だったが、2020年末までにはそれが60%以上になっているという。パンデミックが収束した後も、世界の労働人口の半数以上が、少なくともある程度の期間は自宅で仕事をすると予想されることから、LinkedInはこの変化は定着すると考えている。

そのため、音声エクスペリエンスなどの、新しい形のオンラインネットワーキングが成長する余地があるのだ。

LinkedInは、この音声ネットワーク機能の開始時期を正確には決定していないが、まもなくベータテストを開始すると表明している。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:LinkedInClubhouse音声ソーシャルネットワーク

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:sako)