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頻繁な旅行者のための会員制フライト検索Flight Penguinをローンチ、Hipmunkスタイルのフライト検索を復活

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Hipmunkの創業者が、すでに存在しない彼らのフライト検索サービスの後継プロダクトを作ろうとしている。

同社は2016年にSAP傘下の旅行と旅費計算プラットフォームConcurが買収し、2018年にCEOのAdam Goldstein(アダム・ゴールドスタイン)氏が去った。しかしゴールドスタイン氏によると、彼と共同創業者のSteve Huffman(スティーブ・ハフマン)氏(Redditの共同創業者でCEO)は、2020年初めにConcurがそのサービスを閉鎖したことが今でも不満だという。

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「何年もの間、多くの人が利用し愛してきたサービスだ」とゴールドスタイン氏はいう。実は筆者も、彼のことなど知らないときからの利用者の1人で、今回彼に電話取材をしたときは第一声で「Hipmunkが使えないのは寂しい」と言ってしまった。

そこでゴールドスタイン氏とハフマン氏は、Flight Penguinと名づけたプロジェクトにシード資金を投じ、ゴールドスタイン氏は新会社の会長になった。彼によると、そのプロダクトはHipmunkのデベロッパーだったSheri Zada(シェリ・ザダ)氏が開発したという。

Flight Penguinのインターフェイスは、Hipmunkのユーザーであった人ならおなじみのものだ。レイアウトは、フライトの時刻と待ち時間がわかりやすく表示される。またHipmunkは表示を、料金の高低や時間の便不便などの「agony(苦しみ)」の大小で整列できたが、それと同じく、新しいFlight Penguinではフライトを「pain(痛み)」で整列できる。

画像クレジット:Flight Penguin

しかしそれは、昔の体験のカラーを塗り替えただけではない。むしろ、いくつかの重要な点でHipmunkから改良されている。まず、ユーザーはChase Ultimate Rewards Points(銀行のポイント制)を検索して、米ドル以外の通貨や、将来的には他のユーザー謝礼制度を指定できる。

しかも、このプロダクトはGoogle Chromeのエクステンションであり、一般的なフライト検索ウェブサイトではない。内容はウェブと完全に同じで、オーバレイなどではないが、ゴールドスタイン氏がこのやり方にこだわるのは、この方がFlight Penguinがデータをバックエンドからでなくフロントエンドから取り出すことができ、最も新しいデータを入手できるからだ。たとえばフライトや価格を検索した結果と、リアルタイムの現在値が違う場合、検索結果の方のデータは無効になる。

さらにゴールドスタイン氏によると、Flight Penguinは「すべてのフライトを表示してくれる」という。つまり、航空会社と特殊な契約をして一定の便や運賃を隠したりしない。また、他の検索プラットフォームでは表示されない航空会社も表示される。

「本当はもっとたくさんのフライトがあるのに、旅行検索サイトとの契約で見えないようになっている便もある。私たちは、そんなやり方をしないことを選んだ」と彼はいう。

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これでユーザーは多くの検索結果を確認できるが、Flight Penguinにはエアラインの特殊な契約に協力したアフィリエイト代金が入らない。その代わり、30日の試用期間を過ぎるとユーザーは月額10ドル(約1100円)を支払う。Flight Penguinの使用料は、今後もう少し上がるらしい。

ゴールドスタイン氏によると、こういうやり方は確かに、5000万人の米国人が使用するメインストリームのプロダクトではない。しかし彼は、時間とフライト予約体験のクオリティを気にする旅行者を、会員として大量に獲得することを期待している。

「Hipmunkで学んだのは、企業がこれまでオンライントラベルでやっていた方法は、航空会社や旅行代理店の競争が激しくなっている現在でも消費者に通用するものの、 競争があまりない世界では、消費者というより、自分がいつも一緒に仕事をしている人たちのための代理業務になるということです。優れたユーザー体験を提供するビジネスモデルの構築は難しい。だから私たちはこの業界のゲームから抜けて、自分たちのルールでプレイすることを選びました」とゴールドスタイン氏は述べる。

Flight Penguinは現在、会員希望者の予約受付をしている。ゴールドスタイン氏によれば、それはユーザーを1人1人確認しながら、整然と登録したいためであり、実ユーザーになるまで長く待たせることはないという。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Flight PenguinHipmunkフライト飛行機旅行

画像クレジット:Derek Croucher/Getty Images

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(文:Anthony Ha、翻訳:Hiroshi Iwatani)