ネットサービス
Meta / Facebook / フェイスブック(企業・サービス)
マッチングアプリ / デートアプリ(用語)

フェイスブックが動画を使った恋人探しアプリ「Sparked」をテスト中

次の記事

NVIDIAが次世代車載半導体「DRIVE Atlan」発表、演算処理性能1000TPSの「車載データセンター」

Facebook(フェイスブック)は、ビデオを使った恋人探しアプリ「Sparked」をテストしていることを、このアプリのウェブサイトがThe Vergeによって発見された後、認めた。Sparkedでは「Tinder(ティンダー)」のような大手のマッチングアプリとは異なり、ユーザーは気に入った相手をスワイプして見つけたり、ダイレクトメッセージを送ったりするわけではない。その代わりに、短いビデオデートを繰り返して、相手とのつながりを作っていく。この製品はFacebookの社内研究開発グループであるNew Product Experimentation(新製品実験)チームによって開発されているが、これまで公式に発表されたことはなかった。

「Sparkedは、New Product Experimentationによる初期の実験です」と、FacebookのNPEチームの広報担当者はTechCrunchに認め「私たちは、ビデオファーストの恋人探しが、人々がオンラインで愛を見つけるために、どのように役立つことができるかを探っています」と説明した。

同社はまた、Facebookの製品で得られる体験を向上させるために、このアプリでビデオデートがどのように機能するかについての洞察を得ることを目的とした「小規模な外部ベータテスト」を行っているという。現在、このアプリはアプリストアなどでは配布されておらず、ウェブのみで公開されている。

The Vergeの報道によると、米国時間4月1日にシカゴで開催されるDate Night(デート・ナイト)イベントで、このアプリ体験をテストする準備がすでに行われているようだ。

画像クレジット:Facebook

アプリに登録する際、Sparkedはユーザーに「思いやりを持って」「節度を守って」「姿を見せるように」と指示する。アプリの説明によると、参加者はまず、さまざまな相手と顔を合わせる4分間のビデオデートを繰り返し、お互いに気に入ったら10分間のビデオデートをすることができるようになるという。さらに、電話番号やメールアドレス、Instagram(インスタグラム)のハンドルネームなどの連絡先を交換することも選択できる。

知っている人も多いと思うが、Facebookはいくつかの国や地域で、すでに「Facebook Dating(フェイスブック・デーティング)」と呼ばれるデートアプリを提供している。

Facebook自体の中に組み込まれているこの機能は、2018年にコロンビアで初めて導入され、翌2019年には米国でも提供が始まった。新型コロナウイルス感染流行初期の頃、FacebookはMessenger(メッセンジャー)のビデオチャット機能を利用した仮想デート体験を展開すると発表したが、同時期に市場では、他の多くのデートアプリも、自宅にこもったユーザーにサービスを提供するため、動画に目を向け始めていた。Sparkedの目的が、Facebook Datingの中に用意されるオプションの1つとして導入されることでないのなら、これらのビデオデートアプリと直接競合する可能性もある。

関連記事
Instagramのフォロワーも巻き込む、出会い系Facebook Datingが米国でスタート
Facebook Datingの新機能でバーチャルデートが可能に

画像クレジット:Facebook

潜在的なリーチがあるにもかかわらず、Facebookがデートアプリの市場で成功する保証はないと、一部のアナリストは警告している。人々は、Facebookをパートナーとの出会いの場とは考えておらず、今のところSparkedはプライバシー保護の観点からFacebookのメインアプリとは分離されている。つまり、Facebookのネットワーク効果を十分に活用することができず、ユーザーは友人や家族に自分のデートプランを知られたくないと思っている可能性も高い。

Facebookにとってデートアプリ市場における競争は熾烈だ。新型コロナウイルスの感染流行があっても、Match Group(マッチ・グループ)や、IPOしたばかりのBumble(バンブル)のような、大手デートアプリの勢いは衰えなかった。例えばMatch Groupの報告によると、同グループのTinderからの直接収入は、2020年に前年比18%増の14億ドル(約1526億円)に達したという。同社のTinder以外のブランドからの直接収入は、合わせて16%の増加だった。また、Bumbleは公開企業として最初に迎えた四半期で収益予想を上回り、2020年の第4四半期に1億6560万ドル(約180億5000万円)を計上した。

一方、Facebookはデート機能の取り組みに関して、それほど多くを語ろうとしない。同社はサービスを提供している20カ国で15億件以上のマッチングを行ったとしているが「マッチング」はペアリングの成功を意味するものではなく、そもそも実際には、そのような結果は測定されていないのかもしれない。とはいえ、2020年秋になってからようやく欧州市場に導入されたFacebook Datingは、まだ展開が始まったばかりとも言える。

最終的に、NPEチームのSparkedによる実験は、デートアプリのユーザーが、どのような新しい体験をどのように利用したいと思っているか、Facebookが知るための役に立つだろう。

なお、Sparkedが今後、より広範囲に展開されるかどうか、あるいはいつ展開されるのかということについては、Facebookは言及していない。

関連記事
フェイスブックがClubhouseとInstagram Liveを合わせたようなQ&A製品Hotlineのテストを開始
Facebookが親しい人とだけつながれるApple Watchアプリを試験展開

カテゴリー:ネットサービス
タグ:FacebookSNSデートアプリNew Product Experimentation

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)