モビリティ
Tesla / テスラ(企業)
電気自動車 / EV(用語)
エネルギー(用語)
温室効果ガス(用語)

テスラ車オーナー向けアプリ「TezLab」を使えば充電する電力の「クリーン度」がわかる

次の記事

NASAがアポロ計画以来となる有人月面着陸システムの開発にSpaceXを指名

Tesla(テスラ)の電気自動車オーナーは、自分のクルマに供給されているエネルギーの種類を正確に把握することが可能になった。テスラ車のためのFitbit(フィットビット)のような無料アプリ「TezLab(テスラボ)」に、エネルギーミックス(化石燃料による発電と再生可能エネルギーの種類と正確な割合)を表示する新機能が加わったのだ。これを使えば、米国内のSuperchargers(スーパーチャージャー)やサードパーティの充電ネットワークから供給される電気が、どのように発電されたものなのか、その種類と割合を知ることができる。

「私たちはエネルギーに関連するデータの出所を追跡しているため、ツーソンやブルックリン(あるいはどんな場所でも)で充電した時、その電気がどこから供給されているのか、そのエネルギーミックスはどうなっているのか、知ることができます」と、TezLabのCEOで共同設立者であるBen Schippers(ベン・シッパーズ)氏は最近のインタビューで説明している。「その結果、自宅で充電しているか、スーパーチャージャーで充電しているか、またその充電量に応じて、どれだけの炭素が大気中に排出されているかを知ることができるのです」。

Tomorrow(トゥモロー)のプロジェクトであるElectricityMap(エレクトトリシティマップ)がエネルギーデータを提供し、TezLabはそれを消費者向けアプリに組み込んだ。このアプリはダウンロードすると、テスラのオーナーがいつ、どこで充電しているかを認識することができる。そして新たにアプリに追加されたエネルギーミックス機能が、その電気のクリーン度や汚染度などの全体的な情報を、オーナーに提供する。

例えば、ラスベガスにあるテスラのLinq High Roller Supercharger(リンク・ハイ・ローラー・スーパーチャージャー)は、V3スーパーチャージャーで、1台当たり最大250kWのピーク充電レートに対応している。また、テスラのソーラーパネルとPowerpack(パワーパック)エネルギー貯蔵システムを使用し、充電器を作動させるのに必要な電力を生成・貯蔵していることで注目を浴びている充電施設だ。

TezLabのデータによると、この充電器で供給される電気のエネルギーミックスは、太陽光による発電が1.7%。再生可能エネルギーの主なものはフーバーダムによる水力発電で65.6%。残りの約33%が天然ガスによる発電だ。

カリフォルニア州ホーソーンにあるテスラのスーパーチャージャーは、いち早くソーラーパネルを設置したが、そのエネルギーミックスは、太陽光0.2%、原子力5.5%、天然ガス13.3%、石炭27%、風力49.9%となっている。

ワシントン州のセントレア、レブンワース、モーゼスレイク、シアトルなどの「最もクリーンな」スーパーチャージャーのトップ10は、水力発電のおかげでこの目標を達成できた。太陽エネルギーを最も多く利用しているスーパーチャージャーは、いずれもカリフォルニア州の同じ電力網に位置しており、バーストウ、オックスナード、カバゾン、サンディエゴ、モハーベ、イニョカーン、サンマテオ、シーサイド、サンタアナにあるスーパーチャージャーでは、太陽光が22.7%、風力が15%となっている。残りのエネルギー構成は、蓄電池0.2%、バイオマス2.9%、地熱5.6%、水力6.3%、原子力6.6%、天然ガス40%だ。

TezLabを作り出したHappyFunCorp(ハッピーファンコープ)は、モバイル、ウェブ、ウェアラブル、モノのインターネットデバイス用のアプリケーションを構築しているソフトウェアエンジニアリング会社で、その顧客には、Amazon(アマゾン)やFacebook(フェイスブック)、Twitter(ツイッター)をはじめ、数多くのスタートアップ企業が含まれる。同社共同設立者のシッパーズ氏(現会長)とWilliam Schenk(ウィリアム・シェンク)氏をはじめとするHFCのエンジニアたちは、テスラの主にソフトウェア主導型のアプローチに惹かれた。特にテスラのAPIのオープン性から生まれるチャンスに興味を持ったという。テスラのAPIは、技術的にはプライベートなものだが、エンドポイントは部外者でもアクセスできる。リバースエンジニアリングすると、サードパーティのアプリがAPIと直接通信することが可能になる。

関連記事:TezLabアプリはテスラ車のためのFitbitだ

2018年に配布が始まった当時、TezLabはオーナーが電力消費率や総走行距離を記録したり、ドアの施錠・解錠や冷暖房など、車両の特定の機能を制御できる機能を備えていた。その後、テスラのオーナーがスーパーチャージャー・ステーションを評価できる機能など、主にコミュニティの構築に焦点を当てた機能がさらに追加された。

これらのデータはすべて匿名で集約されている。TezLabはそのデータを販売するつもりはないという。同社はこれらのデータから得られた見解をウェブサイトに掲載しており、例えば、モデル別の所有者の内訳、平均走行距離、平均充電時間などを知ることができる。

TezLabは他の電気自動車の発売に合わせて、Ford Mustang Mach-E(フォード・マスタング・マックE)などをアプリに追加している。

カテゴリー:モビリティ
タグ:TezLabTeslaエネルギー再生可能エネルギー温室効果ガス電気自動車炭素アプリ

画像クレジット:Tesla

原文へ

(文:Kirsten Korosec、翻訳:Hirokazu Kusakabe)