セレブが教えるオンライン講座MasterClass効果がEdTechに与える意味とは

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MasterClassは、セレブが教える講座のサブスクリプションを販売する、エンターテインメントと教育の境界を行く会社だ。Serena Williams(セレーナ・ウィリアムズ)のテニス教室、Gordon Ramsay(ゴードン・ラムゼイ)の料理教室など、バーチャルだが、意欲的な内容だ。講師が直接話しかけてくるという滅多にない可能性もなくはないが(実際に起きたことがある)、基本的にはドキュメンタリースタイルのコンテンツを会員専用ページで提供する。

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その構想は注目を集めた。MasterClassは資金調達を実施中であり、評価額は25億ドル(約2690億円)だとAxiosが報じており、TechCrunchも別の情報源から確認した。しかし、MasterClassが芯で捉えたこの成功は、果たして他者が再現できるものなのだろうか。

投資家はまちがいなくそう思っている。MasterClassの共同ファウンダーが設立したOutlier(アウトライアー)は、手頃価格のデジタルカレッジコースのために 3000万ドル(約32億円)のシリーズCを今週完了した。Outlierとそのファウンダーの古巣との類似点は少なくない。この会社は事実上、MasterClassの高品質映像技術を大学教育に応用しようとしている。そしてそれは、チェスの元世界チャンピオンであるGarry Kasparov(ガルリ・カスパロフ)が立ち上げた「チェス愛好家のためのMasterClass」の記事を私が書いてからわずか1週間後のことだった。

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MasterClassのコピーが立て続けに2社、数千万ドル(数十億円)のベンチャーキャピタルを集めたことで、私はこのモデルを分野に特化させ、さまざまなニッチに適用できるのではないかと考えるに至った。2020年以来、Zoom Universityの成功を受け、EdTech(教育テック)はもっと魅力的でなくてはならないことがわかってきたが、どうすればよいかは正確なところはわかっていない。嗜好の共通する人たちのためのマイクロラーニングコミュニティを作る?それともゲーミフィケーション?向上のための学習と、単位を取るための学習とでは動機づけが異なる。Outlierが成功するためには、MasterClassのマジックを使って対面授業に匹敵する結果を出せることを大学に証明してみせる必要がある。それはより困難でかつ野心的な約束だ。

私のつたない意見はさておき、私はEdTechのファウンダー2人に、彼らがMasterClassの効果をどう見ているかを尋ね、私の直感を確認するべく話を聞いた。

言語学習のスタートアップ、Toucan(トゥーカン)のファウンダーであるTaylor Nieman(テイラー・ニーマン)氏。

私たちがToucanで活用しているこの「インビジブルラーニング」というテーマに注目するこれらのモデルのやり方は良いと思いますが、人々のとても忙しい日々から時間を奪うという、他の多くの消費者製品と同じ問題を抱えています。継続する時間との競争は、低い参加率と非常に高い脱落率に繋がります。プロダクト自身をまったくといってよいほど使わないでどんな学習結果が得られるのか、私は疑問に思っています。

高校生向けの学習プラットフォームであるFiveable(ファイバブル)のファウンダーAmanda DoAmaral(アマンダ・ドアマラル)氏。

MasterClassが、なぜ教育コンテンツはもっとエンターテインメントのように扱われるべきなのかを表していることは重要です。コンテンツ品質のハードルは以前よりずっど高くなっており、そのことがあらゆる学習に与える影響を見るのが楽しみです。

生徒のためには、彼らを総合的に支援する環境を作り、自由に共同作業出来る場所を与えることが重要です。若者たちにそういう場所が必要なことは明白ですが、学生が本当に必要としているのが何かを私たちは見失っていました。私の学校では、生徒の最悪の事態を想定したポリシーを作りました。これを変えたいのです。最善を想定し、積極的に生徒たちを守り、必要な時に行動を起こせる手段を作ります。

ともあれ、この良き日に考えるべきことがいくつかある。この記事の後半では、資金調達のことからいつかやりたくなるかもしれない求愛行動まで、ファウンダーへの戦術的アドバイスに焦点を当てる。

孔雀のダンス

孔雀のオスがメスの注意を引くためにいつ羽を広げるかはご存知だろう。スタートアップが買収されようとする時はどうだろう。先のEquityでは、Discord(ディスコード)がMicrosoft(マイクロソフト)の買収を断ったニュースを取り上げ、そもそもそんな話が存在したのか、単にこのオーディオゲーミングプラットフォームに対する投資家の関心を高めるためだったのかについて語った。

ポイント:複数の会社からの買収提案を断ったあと、オーディオ・ゲーミングの巨人はIPOを目指している

Discordはだけでなく、統合環境は一部のセクターにとって引き続きホットな話題だ。

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画像クレジット:VectorInspiration / Getty Images

ベンチャーキャピタルでさえ、未来はベンチャーキャピタルだけではなくなることを知っている

カナダ・トロント拠点のフィンテックスタートアップで、企業に非希薄的融資を行うClearbanc(クリアバンク)は、企業価値20億ドル(約2154億円)で1億ドル(約108億円)調達し、ブランドを変えた。Cleacoと改名したスタートアップは、単なる資金プロバイダーではなく、サービス・プロバイダーにもなろうとしている。

ポイント:この会社は2020年、プロダクト開発に大忙しで、評価計算機やランウェイ(資金の猶予)ツールなどのサービスを立ち上げた。それはClearbancが当初標榜していた20分の条件規定所や矢継ぎ早の投資からは一歩外れていた。私はいくつかの要因を記事に書いた。

Clearcoの最近のプロダクトの多くはまだ生まれたばかりだが、会社の成否はベンチャーキャピタルに代わる資金源を探しているスタートアップの成長全般にほぼ結びついている。AlgelList(エンジェルリスト)の成長が、新たなファンドマネージャーの成長に結びついているのと同じように、Clearcoの成長はY Combinatorからのシード資金以上の融資を求めるファウンダーの成長と明らかに関連している。

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チャンスを売り飛ばすな

ファウンダーへの戦術的アドバイスというテーマの続きで、マーケティングについて話そう。Parkin ConsultingのプレジデントであるTim Parkin(ティム・パーキン)氏は、スタートアップのファウンダーが騒がしい環境の中で突出するためのツールとしてマーティングをどう使うかを説明した。差別化はかつてないほど困難であり、かつ不可欠だ。

ポイント:パーキン氏はマーテック(マーケティング技術)が2021年に起こす4つの変化,について、いくつかの逸話とインフルエンサーへの投資の重要性を絡めて概説した。

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Nob Takahashi / facebook