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インドでUber Eatsを買収したフードデリバリー「Zomato」が1200億円規模のIPO申請

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インドのフードデリバリースタートアップであるZomato(ゾマト)は、インド時間4月28日にIPOを申請した。数年にわたる有望な成長を経て、同社はこれにより世界第2位のインターネット市場において、テックユニコーン企業たちの新時代をリードすることになる。

インドのグルガオンに本社を置く創業12年目の同スタートアップは、Info EdgeやAnt Groupを最大の投資家に数えており、IPOで11億ドル(約1198億円/新株発行で約10億ドル、約1089億円)を調達する予定であると、現地の市場規制当局に提出した書類の中で述べている。24の市場で事業を展開している同社は、インドの証券取引所NSE(ナショナル証券取引所)とBSE(ボンベイ/ムンバイ証券取引所)に上場する予定だ。

これまでに22億ドル以上(約2396億円、調査会社Tracxn調べ)の資金を調達し、直近の資金調達ラウンドでは54億ドル(約5880億円)の評価を受けたZomatoは、上場に向けて2億ドル(約218億円)の追加調達を検討する可能性があると述べている。

関連記事:インドのフードデリバリーZomatoが約263億円調達し企業価値約5672億円に、2021年前半にIPO予定

Zomatoが最終的にインドの証券取引所に上場するかどうかには、多くのことがかかっている。上場が成功すれば、十数ある他のインドのユニコーン企業が上場に向けた取り組みを加速させることになるだろう。

インドのスタートアップ企業は過去10年間で数百億ドルの資金を調達してきたが、これまで公開市場への参入にはほとんどが消極的だった。ここ数年、IndiaMartやモバイルゲーム企業のNazaraなど、一部の企業の上場が成功したことで、インドの投資家がハイテク株に強い関心を持っていることがわかった。

関連記事:インドのスタートアップは2020年に合計9660億円を調達、記録更新ならずも後半回復

  • Zomatoが今回の申請で共有したいくつかの重要なインサイトは以下のとおりだ。

  • Zomatoはインドのフードデリバリー市場において、市場リーダーとしての地位を確立している。
  • 同社は、Prosus Venturesが支援するSwiggy(スウィギー)、そしてDomino’s(ドミノ・ピザ)、McDonald’s(マクドナルド)、Pizza Hut(ピザハット)などのレストランや、Rebel Foodsなどのクラウドキッチン事業者も競合相手として挙げている(Swiggyはソフトバンク・ビジョン・ファンド2/SVF2からの資金調達を交渉中と報じられている)。ただし、2020年にインドのフードデリバリー市場に参入したAmazon(アマゾン)はこのリストに含まれていない。
  • 同社は2020年4月1日から12月31日までの間に、1億8360万ドル(約200億円)の収益を計上した。同期間の損失は9180万ドル(約100億円)だった。

  • 同社は過去に純損失を出したことがあり、今後も経費の増加が予想されるという。
  • Info Edgeは、1億ドル(約109億円)相当の株式を売却する予定であると、証券取引所に提出した書類の中で述べている。
  • Zomatoは、今後の事業に影響を及ぼす可能性のある数十以上のリスク要因の中で「インドにおける規制の変化」「外国資本の調達能力」「政治的変化」を挙げている。
  • 2020年12月31日現在、全世界で3469名の従業員を擁するZomatoは、IPOにより調達する資金の75%を、顧客が追加特典を利用できるZomato Pro会員制度や、同社のB2B用品事業であるHyperpureの成長に投資し、提携レストランとの関係を深めることを計画している。
  • Zomatoによれば、GOV(Gross Order Value、総受注額)という指標で見ると、同社は2020年の第3四半期までにコロナ禍の危機から回復したという。しかし、外食ビジネスを含むいくつかのビジネスラインは「お客様が予防的措置として外食を控える傾向が続いているため、まだ回復途上である」としている。
  • 2020年12月の時点で同社のプラットフォームでは、16万1637人の現役デリバリーパートナーが活動し、35万174店舗の加盟レストランを掲載しており、そのうち13万2769店舗のレストランは顧客に活発にデリバリーを行っている。
  • 過去数年にわたり、Zomatoの広告・販売促進費の総収入に占める割合は下図のようになっている。

  • Zomatoは近年、フードデリバリー事業のユニットエコノミクスを改善してきたとしている。

  • Zomatoは2020年、Uber Eatsのインド事業を買収し、その一環として、米国の配車サービスであるUberにZomatoの株式9.9%を譲渡した(余談だが、Uberがこれまでに利益を上げたのは、一部の市場で事業を地元のライバル企業に売却したときだけのようだ)。1%以上の株式を保有している現在の株主リストは、以下のとおりだ。

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カテゴリー:シェアリングエコノミー
タグ:ZomatoインドIPOフードデリバリー

画像クレジット:Nasir Kachroo/NurPhoto / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Aya Nakazato)