バンクシー作品を焼いて利益を得た「Burnt Banksy」はNFTのイーサリアム離れを狙う

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Beeple(ビープル)がNFT(非代替性トークン)のアート作品を6900万ドル(約75億3000万円)で販売したとき、NFTブームはすでに始まっていたといえるだろう。しかし別の暗号資産(仮想通貨)プロジェクトは、Banksy(バンクシー)のオリジナル作品を9万5000ドル(約1000万円)で購入したことで注目を集めた。

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このグループは購入した作品を文字どおり燃やし、OpenSeaプラットフォームでそのNFTを40万ドル(約4400万円)で販売した。その際はCBSニュースBBCニュース、そしてThe Guardianなどが売名行為だと取り上げたが、このスタントは実は重要なことを主張していた。

物理的な作品を取り除くことで「Burnt Banksy(焼かれたバンクシー)」と名乗るこのグループは、NFTの価値が大幅に上昇したことから、作品の価値は破壊されても影響を受けないことを証明したのである。

そして今、同プロジェクトはそのスタントを実際のアートオークション用のブロックチェーンプラットフォームに変えようとしている。

Burnt Financeによると、Solana(ソラナ)ブロックチェーン上に構築される分散型オークションプロトコルのために同社は300万ドル(約3億3000万円)を調達したという。

このプロジェクトは、NBAダラス・マーベリックスのオーナーである実業家Mark Cuban(マーク・キューバン)氏などから最近1000万ドル(約11億円)を調達したInjective Protocol、Multicoin、DeFiance、Alameda、Mechanism、Vessel Capital、Hashkey、Spartan、TerraのCEOであるDo Kwon(ドゥ・クォン)氏、PolygonのCOOであるSandeep Nailwal(サンディープ・ネイルワル)氏などがインキュベートしている。

ここまでのことを言及する価値がなぜあるかというと、Burnt Banksyグループは前述の絵をオークションにかけようとして、NFTの世界で増えつつある問題に出くわしたからだ。Ethereum(イーサリアム)ネットワークの混雑が進み、トランザクション手数料がどんどん高騰しているのである。これにより、NFTの作成と入札の両方が、ベースラインからますます高くなっている。

こうしたことから、チームはBurnt FinanceのNFTオークションプラットフォームをEthereumから離れて構築することを決め、速度や性能が比較的良く、取引コストが低いSolanaブロックチェーンがアイデアとして浮かんだという。同社は、ETHトークンやERC20トークンをSPLトークンに接続する「Solana Wormhole」を使用する予定だ。

「Burnt Banksy」を名乗る、Burnt Financeの広報担当者は筆者にこう語った。「たいがいのオークションはEthereumをベースにしていますが、現在、Ethereumの手数料は非常に高くなっています。アート作品を作るだけで70ドル(約7600円)もかかることがあり、NFTを50ドル(約5450円)で売ろうとしていたら使えません。我々がSolanaを選んだのは、主にエコシステムの観点からです。技術的な面に加えて、急成長しているからです」。

ETHの価格上昇やトランザクション手数料の増加に伴い、他の暗号資産プロジェクトがEthereumから離れることになるかもしれない理由はもう1つある。それは、NFTオークションにおける不誠実な行為者の可能性だ。

悪意のある行為者ががEthereumネットワークの混雑を利用して取引手数料を操作しようとすれば、オークションの結果を左右することになりかねない。これは、そのオークションが例えば6900万ドル(約75億3000万円)であったとしたら、極めてまずいことになる。

 

カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:Burnt BanksyBurnt FinanceNFTEthereumアート

画像クレジット:Burnt Banksy

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(文:Mike Butcher、翻訳:Aya Nakazato)