TikTokが開発者向け新ツールの提供開始、サードパーティーアプリの統合を拡大

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TikTokがサードパーティーアプリの統合を拡大している。同社は米国時間5月6日、アプリ開発者向けのTikTok Login KitとSound Kitという2つのツールセット立ち上げを発表した。このツールではモバイル用アプリ、ウェブ、コンソールでTikTokクレデンシャルを使ってのユーザーの認証、ユーザーのTikTokビデオを活用したエクスペリエンスの構築、アプリからTikTokへの音楽やサウンドのシェアができる。

同社は、写真や動画などのコンテンツをTikTokにシェアできるようにするツールをすでにアプリ開発者に提供している。しかし新しいSDK(ソフトウェア・デベロップメント・キット)はその機能を拡大するもので、TikTokをシェア先にするするだけでなく、サードパーティーアプリのエクスペリエンスに深く統合することを可能にする。

まず、Login Kitでは、FacebookやSnapなどが提供しているソーシャルログインと同様、アプリユーザーはTikTokログインクレデンシャルを使ってすばやくサインインできるようになる。一度、サインインすると、ユーザーはサードパーティーアプリで自分のTikTokビデオにアクセスでき、潜在的には新しいアプリの全エコシステムにTikTokコンテンツを持ってこれるようになる。

画像クレジット:TikTok

例えばSnackというビデオデートアプリは、マッチングを増やせるようユーザーが自分のTikTok動画をSnackのプロフィールでシェアできるようにするのにLogin Kitを使っている。ゲーム録画アプリのMedalは、ユーザーが自分のTikTokビデオをフェローゲーマーと共有できるようにしている。そしてシンガポール拠点のBurpple(バープル)はユーザーに食べ物や外食のレビューをコミュニティと共有させている。

他のLogin Kitアーリーアダプターには、ゲーミングクリップアプリのAllstar、抗不安アプリのBreathwrk、ソーシャルアプリのIRL、デート・友達づくりアプリのLollyMeetMeMonetSwipehouseEME Hiveなどがある。クリエイターツールプロバイダーのStreamlabsもLogin Kitを使っていて、ビデオゲームのPUBGはログイン機能だけを活用している。今後展開される予定のNFTプラットフォームNeonもLogin Kitを使う見込みだ。

ユーザーがこれらのアプリにTikTokクレデンシャルを使ってログインすると、使おうとしているアプリがユーザーのプロフィール情報を読み、ユーザーが公にしているビデオにアクセスできるかを尋ねる追加の承諾ボックスが表示される。そしてアプリ内での追加のビデオ共有オプションを利用するにはそれらに同意しなければならない。

当面、Login Kitが求める承諾だけがあり、アプリはたとえばTikTokユーザーの友達が誰なのかなど、追加の情報にはアクセスできない。もしTikTokがこうした承諾を将来拡大するなら、変更や追加などについてユーザーに情報を開示すると話している。しかし差し当たっては、アプリが自社のエクスぺリンスにTikTokコンテンツを統合できるようにすることに焦点を当てている。

画像クレジット:TikTok/Rapchat

使えるようになったもう1つのツールSound Kitは、アーティストやクリエイターが自分のオリジナルのサウンドや音楽をサードパーティーのアプリからTikTokにもってこれるようにするものだ。使うのにLogin Kitが必要なこのキットは、メジャーレーベルからライセンス借りする必要がないオリジナルコンテンツが豊富なサウンドデータベースをTikTokが提供するのをサポートする。その代わり、オリジナルアプリ内にある音楽や他のサウンドへのライセンス権はすべてTikTokで共有されたものにも適用される。しかし音楽をより広範にシェアすることで、クリエイターは潜在的なファンからの関心を集め、自身のサウンドが新しいTikTokビデオで流れるのを目にするかもしれない。

このツールのアーリーアダプターには、マルチトラックレコーディングスタジオAudiobridgeや、音楽クリエーションとコラボレーションのLANDR、ヒップホップ音楽クリエーションアプリのRapchat、そして今後展開される音声録音・リミックスアプリのYourdioが含まれる。

このツールの初期パートナーとして選ばれたアプリの一部は、すでに同社のShareを、2019年に提供開始したTikTok SDKに取り込んでいる。しかし他のアプリは、新機能統合ですばやく対応できる能力や特定のユースケースの強みなどを含む、特定の要件をベースに選ばれた。TikTokはユースケースの多様性、そして例えばビデオをベースとするデートネットワークの構築など特に斬新なものを模索していた。

新しいツールについての情報とデベロッパー向け手引書はTikTokのデベロッパーウェブサイトに追加されるが、アクセスを求めるデベロッパーを吟味するとTikTokは話す。そしていくつか例外はあるものの、現在のデベロッパーパートナーの大半は米国拠点で、今回の取り組みはグローバルなものであることから今後はパートナーリストを多様化することを検討している、とも話す。

「TikTokが文化にますます浸透するなか、さまざまな分野やユースケースを持つ多くのサードパーティーアプリが当社のプラットフォーム上のコミュニティに関わることを模索しています」とTikTokのディストリビューション提携グローバル責任者Isaac Bess(アイザック・ベス)氏はキット立ち上げについての声明文で述べた。「Sound KitとLogin Kitを通じて当社はデベロッパーがリーチを拡大し、クリエイターの露出を増やし、そしてコミュニティが自分のコンテンツをプラットフォームで紹介するのをサポートするシームレスな統合ソリューションを提供しています」と付け加えた。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TikTokSDK

画像クレジット:Nur Photo / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi