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1杯30秒、非接触で「キンキンに冷えた」ハイボールを提供するTechMagicの業務用ドリンクロボ

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TechMagicは5月10日、2020年から続けてきた飲食店向けのアルコールドリンク提供ロボットの研究開発が原理検証の段階を終え、実証試験に移行すると発表した。

現在開発中のドリンクロボットは、ドリンクや氷のディスペンサーから必要な材料を取りだして組み合わせることで、何種類ものドリンクを1台で作って提供するというもの。

1杯の飲み物を作るのにかかる時間はわずか30秒。早く作るには、飲み物が入ったグラスを高速で移動させなければならない。普通なら中身が飛び出してしまうところを、グラスを傾けてこぼれないようにする工夫がなされている。さらに、飲み物を作る前にグラスを急速冷却して使用するため、常に「キンキンに冷えた」ドリンクが提供できる。

これらの作業を行う本体は「最小単位のロボットユニット」で構成されており、組み合わせによりさまざまな店舗に導入できるという。

ドリンクの提供をロボット化する利点としては、飲食店の中長期的な人手不足に対処できることのほか、現在とくに問題になっている新型コロナ対策としての厨房内の「密」の解消や、人との接触機会の低減に対処できることが挙げられる。

TechMagicは、「テクノロジーによる持続可能な食インフラを創る」ことをミッションに、前Google日本法人名誉会長の村上憲郎氏をアドバイザーに迎え、2018年2月に設立された。「食を取り巻く多くの企業が直面する人手不足を解消し、生産性の高い社会を実現するために、ハードウェアとソフトウェア両方の技術を高度に融合した各種プロダクトの企画、設計、製造、販売、保守」を行っている。

同社サイトによれば、日本の飲食店のコスト構造は、人件費が30%、原材料費が40%、家賃や光熱費が28%で、利益はわずか2%だという。一般に、飲食店は開店から1年で3割、2年目で5割が閉店すると言われているのはそのためだ。人手不足はほぼ慢性的で、少ない人数で長時間の過重労働が強いられるため、2018年の厚生労働省の調べでは、離職率は他産業の14.6%に対して26.9%と突出している。そこで、わざわざ人がやる必要のない飲食店内の単純作業を自動化して、店を存続させようというのがTechMagicの考えだ。また、ロボットで運用を効率化することがフードロスの削減にもつながるという。

画像クレジット:TechMagic

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:酒・アルコール飲料飲食業界(用語)TechMagic(企業)ロボット(用語)日本(国・地域)