マイクロモビリティのBirdがSPAC合併で間もなく上場との報道

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2020年に流行になった特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて上場するEV(電気自動車)会社の動きに、マイクロモビリティのスタートアップが続いている。

カリフォルニアで創業され、現在、米国、欧州、中東の100以上の都市で事業を展開しているマイクロモビリティ会社Bird Rides(バードライズ)がダラス拠点のSPAC、Switchback II Corporationとの合併を計画しているとdot.LA.が報じている。Switchbackは2019年創業で、石油・ガス掘削会社RSP Permianの元幹部であるScott McNeill(スコット・マックネイル)氏とJim Mutrie(ジム・ムツリ)氏が率いている。

Birdは、従来のIPOを回避し、トレンドとなっているSPACツールを選んだ2021年2社目のスクーター企業だ。欧州と米国で事業を展開しているマイクロモビリティスタートアップHelbizも2021年2月にSPACのGreenVision Acquisition Corpとの合併を通じて公開企業となった。多くのマイクロモビリティ企業が2020年のパンデミックの間に乗車が減ったため、資本にすばやくアクセスしようと従来のIPOのように時間と費用をかける必要がないSPACルートを取る企業はまだ出てくるかもしれない。

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Birdはコメントの求めに応じなかった。

2020年初めに同社は28億5000万ドル(約3104億円)と評価された。パンデミックで同社は苦戦し、dot.LAが確認したプレゼン資料によると、2020年の売上高は前年比37%減の9500万ドル(約103億円)となった。2020年に同社は経費削減のために、全従業員の約30%にあたる406人を解雇した

プレゼン資料によると、間もなく行われる合併取引ではBirdを2020年のバリュエーションを下回る23億ドル(約2505億円)と評価した。この合併でBirdは現金を手にすることができ、同社はおそらくこの金で借金を返済し、収益化を目指して欧州事業の拡大にも資金を注ぐ。同社は先月、欧州50都市に参入して欧州事業を倍に拡大するために1億5000万ドル(約163億円)を注入すると発表した。

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プレゼン資料では、他にも財務やスクーター乗車についての詳細が示されている。例えばBirdは損失を2021年9600万ドル(約105億円)に、2022年に2800万ドル(約30億円)に縮小した後、2023年には黒字化を達成すると予想している。黒字化を達成するために2023年の売上高は8億1500万ドル(約888億円)とする必要がある。そして同社は2021年に1億8800万ドル(約205億円)の売上高を予想している。

「スライドに含まれているBirdの財務状況は、同社が2017年以来調達してきた現金11億ドル(約1198億円)をあっという間に使ってきたことを示している。2019年の調整後EBITA損失は2億2600万ドル(約246億円)で、2020年は1億8300万ドル(約199億円)の赤字だった」とdot.LAは書いている。

プレゼン資料はまた、スクーター乗車がロックダウン後にリバウンドしていることも示している。2021年4月の売上高は前年比81%増となったが、これは主に春の気候のためかもしれない。

Birdはニューヨーク市がブロンクスで行う電動スクーター試験事業の認可をこのほど勝ち取った3社のうちの1社だ。同社はパリ、シカゴ、サンフランシスコでの入札では負けたが、ニューヨークでの認可獲得は同社の将来の見通しに貢献するかもしれない。都市がマイクロモビリティシェアリングにとって好ましい環境を整備するにつれ、改良されたハードウェアが出てきている。そして、業界は統合が進み、Birdにとっては急成長が達成可能になりつつある。

BirdがSPAC合併をCredit Suisseと協議している、とBloombergが2020年11月に最初に報じた。そしてThe Informationによると、Birdは既存投資家から転換社債で1億ドル(約109億円)を調達したが、Birdはその取引をまだ認めていない。

カテゴリー:モビリティ
タグ:Bird電動キックスクーターSPAC

画像クレジット:Natasha Lomas/TechCrunch / Natasha Lomas/TechCrunch

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Nariko Mizoguchi