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トヨタ自動車とENEOSが協力し実験都市「Woven City」における水素エネルギーの利活用ついて検討開始

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トヨタ自動車は、同社が静岡県裾野市に建設をすすめる未来型プロトタイプ都市「Woven City(ウーブン・シティ)」のエネルギー源となる水素燃料電池システムの開発におおり、日本のENEOS(エネオス)と協力することになった。

この敷地面積約70万平方メートルの実験都市では、水素燃料電池を動力源とする完全につながったエコシステムが構築され、人々は自動運転の電動モビリティサービス「e-Palette(イーパレット)」やロボットなど、トヨタのすべてのプロジェクトに囲まれて生活し、働くことになる。

この事業の主体であり、トヨタ自動車のイノベーション子会社であるWoven Planet(ウーブン・プラネット)は、水素へ積極的に投資を行っている石油会社のENEOSが、トヨタの提唱する「ヒト中心」の未来都市の建設に協力することになると、日本時間5月10日に発表した。この新たなパートナーシップは、トヨタが電気よりも水素を支持していることを示すだけでなく、日本が2050年までにカーボンニュートラルを達成するためにも貢献する可能性がある。

両社は共同で、水素を「つくる」「運ぶ」「使う」という一連のサプライチェーンに関する実証を、Woven Cityおよびその近隣で行う。これを促進するため、ENEOSは完全にカーボンフリーなサプライチェーンの実現に向け、水素製造に関する技術開発を進めていく。

「ENEOSは、日本を代表する総合エネルギー企業として、水素の製造から販売までのすべての重要なプロセスにおいて貴重な専門知識を有しており、我々が成功のために必要とする総合的な視点を持っていると確信しています」と、トヨタ自動車株式会社の豊田章男社長は声明で語り「水素社会を実現するためには、個々の技術の進化に加えて、『つくる』『運ぶ』『使う』というすべてのプロセスをつなげて取り組むことが欠かせません」と続けた。

トヨタは今回の提携で、水素を将来の最も有望なクリーンエネルギーと位置づけているものの、2021年発表した3台の新型車を含めて、水素自動車よりも確かに多くの電気自動車を市場に投入している。トヨタの代表的な水素燃料電池車である「MIRAI(ミライ)」は2020年にフルモデルチェンジして2代目に進化し、同じ技術はKenworth(ケンワース)の「T680」トレーラー牽引車にも使われている。トヨタはWoven Cityで電気を使うことも今後検討する可能性があると、Woven Planetの広報担当者はTechCrunchに語った。

Woven Cityにおけるパートナーシップの一環として、ENEOSは日本の四大都市圏で45カ所の商用水素充填ステーションを運営してきたノウハウを活かし、Woven Cityの近隣で水素充填ステーションを建設・運営する。

Woven Planetの広報担当者によると「ENEOSが建設する水素ステーションは、2023年度末までの運用開始を目指しており、トヨタは燃料電池商用車や定置型燃料電池発電機などを順次導入していくことを計画している」という。

ENEOSは、再生可能エネルギー由来の水素を製造し、トヨタがWoven City内に設置する定置式燃料電池発電機にそのグリーン水素を供給することや、Woven Cityの敷地内に設置予定の実証拠点で、トヨタとともに水素供給に関する先端技術研究に取り組むことについても期待されている。

「地球規模でカーボンニュートラルを実現するためには、水素エネルギーが不可欠な役割を果たすと私たちは確信しています」と、ENEOSの大田勝幸社長は声明で語っている。「トヨタと協力して水素の可能性を十分に追求することで、私たちは水素を用いる新しいライフスタイルの創出に大きく貢献できると考えています」。

富士山の麓に位置する静岡県裾野市のWoven Cityは、2021年2月に建設が始まった。その1カ月後、安全なモビリティの未来を築く技術に投資する新しいベンチャーファンドとして、Woven Planetが起ち上げた「Woven Capital(ウーブン・キャピタル)」は、第一号案件として自動配送ロボティクス企業のNuro(ニューロ)に出資することを発表した。

関連記事:トヨタの投資ファンドWoven Capitalが自動配送ロボティクスNuroに出資

カテゴリー:モビリティ
タグ:トヨタ自動車ENEOSWoven City水素水素燃料電池日本

画像クレジット:Toyota

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Hirokazu Kusakabe)