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自動機械学習のDataRobotがプラットフォームの拡張やZeplの買収を発表

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米国時間5月11日、ボストンを拠点とする自動機械学習のスタートアップDataRobot(データロボット)が、技術者ならびに非技術者ユーザーへ新機能を提供するためのプラットフォーム拡張に関する、多数の発表を行った。また、データサイエンティストたちが自身のコードをDataRobotに持ち込むことを可能にする高度な開発環境を提供するZepl(ゼプル)を買収したことも発表した。両社とも買収額を明らかにしていない。

DataRobotのプロダクト担当副社長のNenshad Bardoliwalla(ネンシャッド・バルドリワラ)氏は、同社がこの市場のリーダーになることを目指していると口にしているが、そのためにはデータサイエンスをほとんど理解していない人から、Python(パイソン)やRで機械学習のコーディングができる人までの、幅広いユーザーの要求に応えることが大切だと考えているという。

バルドリワラ氏は「誰もが自動化を好む一方で、同時に柔軟であることも望んでいます。ただの自動化は望んでいないのです、それでは何もできませんから。ツマミを回したりレバーを引いたりできることも求められているのです」と説明する。

その課題を解決するために同社は、ゼロからコーディング環境を構築するのではなく、Zeplを買収してそのコーディングノートブックを「Composable ML」(コンポーザブルML)という名の新しいツールとしてプラットフォームに組み込むことを選択した。バルドリワラ氏は「Composable MLとZeplの買収によって、コードを書きたい人たちに真に一流の環境を提供できるようになりました」という。

Crunchbaseのデータによれば、Zeplは2016年に創業し、これまでに1300万ドル(約14億2000万円)を調達している。DataRootは従業員数や買収金額は明らかにしていないが、今回の買収により、高度な機能、特により高度なユーザーをプラットフォームに引きつけるための、独自のノートブック環境を手に入れることができる。今後は、Zeplの機能をプラットフォームに組み込む一方で、単体の製品もそのまま残していく予定だ。

バルドリワラ氏は、Zeplの買収を自動化戦略の延長線上にあるものと考えている。それらのツールをお互いに組み合わせることで、機械と人間が協力して最適なモデルを生成できるようになるのだ。「これによって、DataRobot AutoML(オートML)を使ってシステムが生成できる最高のものと、人間が生み出せる最高のものが有機的に混ざり合ったものが生まれ、それらを組み合わせて本当に興味深いものを作ろうとしているのです」とバルドリワラ氏は述べている。

また、技術者ではないユーザーでもドラッグ&ドロップのコンポーネントを使い、データセットからアプリを作成できるノーコードのAIアプリビルダーも提供する。また、モデルの精度を長期的にモニタリングするツールも追加する。モデルを運用してしばらくすると、モデルのベースとなっているデータの有効性がなくなり、その精度が落ち始めることがある。このツールは、モデルデータの正確性を監視して、コンプライアンスから外れ始めたときに担当者に警告する。

最後に、人種差別や性差別などの想定をモデルに持ち込む可能性のあるモデルバイアスを根絶するための、モデルバイアスモニタリングツールも発表している。こうした事態を避けるために、同社はモデル構築段階と運用段階の両方で、バイアスが発生したことを確認するためのツールを開発した。このツールは、バイアスがかかっている可能性を警告し、それを取り除くためのモデルの調整方法をチームに提供する。

DataRobotは、2012年にボストンで創業された。PitchBookによれば、これまでに7億5000万ドル(約816億2000万円)以上を調達し、評価額は28億ドル(約3047億2000万円)を超えている。

カテゴリー:人工知能・AI
タグ:DataRobot機械学習買収ノーコードMLOps

画像クレジット:Olemedia / Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:sako)