Rocket Labが5月15日の打ち上げ詳細を発表、2度目のブースター洋上回収に向けて準備

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Rocket Lab(ロケットラボ)のCEOであるPeter Beck(ピーター・ベック)氏は、5月15日にニュージーランドの発射施設から離陸する予定の次の打ち上げについて詳細を発表した。ElectronロケットはBlackSky(ブラックスカイ)の衛星を搭載するが、そのペイロードを運ぶことはミッションの半分に過ぎず、残りの半分はブースター(第1段)を海上着水後に回収することとなる。

今回の打ち上げは、Rocket Labが計画している3回のブースター回収ミッションのうちの2回目であり、ライバルのSpaceX(スペースX)が達成しているロケットの再利用性を実現するための長期計画の一環だ。最初の回収ミッションは「Return to Sender(送り主に返却されたし)」と名付けられ、2020年11月に大西洋に着水させることに成功した。ベック氏は5月11日、前回のブースターの状態は「画期的だった」と記者団に語ったが、今度のミッションではブースターをさらに強化するために、部品やシステムのアップグレードが行われる。

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最も重要な点として、ブースターにはアルミニウムではなくステンレススチール製の再設計された熱シールドが装備され「再突入の負荷と上昇の負荷を担うように設計されている」とベック氏は述べた。Electronは再突入時に2400℃の高温に耐える必要があるが、これはオリジナルの装置では想定されていなかった条件だという。

また同社は、ORCA(Ocean Recovery and Capture Apparatus)と呼ばれる、ロケットステージを海から船のデッキに持ち上げるための専用システムも新たに導入する。2020年11月の荒れた海での回収作業は困難を極めたが、最終的にブースターに損傷はなかった。

今回のミッションでは、回収されたブースターの部品も再利用される。ブースター自体は解体されたが、その後検査を受け、フライトのために再調整が行われた。「今後は、回収したすべてのロケットで、このシステムを再利用できるようになるでしょう」とベック氏は語った。

Rocket Labは、独自の方法で再利用性を追求している。Falcon 9ロケットを動力で減速・着陸させるSpaceXのアプローチとは対照的に、Rocket LabのElectronは大気とパラシュートを利用して受動的に減速するというものだ。

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再突入の方法はロケットの大きさに制約されている、とベック氏は説明する。「マヌーバや減速飛行のために余分な燃料を搭載することはできません」。その代わりに、ロケットはエンジンから先に突入し、大規模な衝撃波を伝播して地球に戻ってくるが、脆弱な部品のピーク熱を抑えるように慎重に管理されている。その結果、推進着陸では30〜40%必要なペイロードが、約10%とほぼ無視できる程度に減少する。これは非常に厳しいマージンであることをベック氏は認めている。「これは決してシンプルなことではありません。ステージを帰還させてパラシュートで降下させるという、とても基本的なことのように聞こえますが、実際には、再突入に重要な要素を持たず、大気を利用してすべての作業を行うというのは、とても難しいことなのです」。

最後のスプラッシュダウン回収ミッションは2021年末までに行われる予定で、減速機の改良や、より一般的なブロックのアップグレードが行われる、とベック氏は述べている。これらのミッションが完了すると、Rocket Labは究極の目標に向けて動き出す。それは、スプラッシュダウン回収を完全に廃止し、ヘリコプターを使ってパラシュートで降下中のブースターを空中で回収することだ。

将来的には、同社の次の「Neutron」ロケットは「初日から再利用できるように設計された機体」だとベック氏はいう。Neutronは以前のモデルよりもはるかに大きく、より重いペイロードを軌道に乗せることができるようになる。同氏は、Rocket Labが年間1機のNeutronロケットを製造し、最初は4機のフリートを運用することを目標として見積もっている。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Rocket LabロケットElectron

画像クレジット:Rocket Lab

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Aya Nakazato)